すべてのおすすめ
はじめの一歩を踏み出すためには
その一歩を踏み出すための一歩が必要で

私にはそれに当たるものがないことに 気づいてしまったんだ
そんなときに 秋風が背中を冷たく押したりするものだから
私は ....
そういうことが言いたかったわけじゃないんだ
それは君に対してだけじゃなく 僕に対しても言ってるんだけど
分かるなんて言って欲しくないよ
だからって分からないなんて言って欲しくない
ただ僕は今ま ....
すし詰めの車内で私は玉子
握りの玉子じゃない
握りの横に添えられた 数学の図形に似た飾り物の玉子
入り口の支えに身を預ける
頭の焼印を日差しが照らす

不意に電車がカーブにかかると
バラ ....
推敲によって消えゆく言葉が最も美しい いくつもの形があることを知らずに
唯一の絶対を求めた
唯一の絶対
全てのことを知りすぎていると思っていた

刻まれたピーマンの存在に気づかなかった
感じないものは存在しない
それが真理だ ....
人生において
お金持ちになること
子供のころから夢見た職業につくこと
外見・内面ともに素晴らしい生涯の伴侶を得ること

それらを叶えることは可能性としては開かれている

人生において
 ....
自転車に乗って走り出したときに浮かんだのは 北へ向かうということ
人は逃げるときに北へ向かうものだと誰かが言っていた
それが本当かどうかは分からない
ただ 僕は北に向かおうと思ったし 向かってい ....
優しいフリをしたあなたに
慰められたフリをした

このままそばにいてくれるフリをしたあなたに
大丈夫なフリをした

気を使うフリをしたあなたに
感謝するフリをした


部屋から出て ....
壊される街 創られる街
ノスタルジーを感じるこの街は
一体どんなノスタルジーを壊して出来たのだろう
ノスタルジーを壊して出来るこれからの町は
一体どんなノスタルジーを創るのだろう
街が人を揺 ....
青から赤に変わる瞬間
私の前にいた男が左右を気にしながら走り抜けた

ここの信号機は長い 小さなため息が出た

青から赤への変化には 御丁寧に点滅というシグナルを発するくせに
赤から青への ....
うめくような寝言に目が覚めた
眠い目をこすりながら立ち上がって覗き込むと 奇妙な姿勢の君がいた
2時間ドラマで警察官が現場検証するシーンが頭をよぎったけれど
寝言を言う死体は考えにくいから 何か ....
ぐるぐると食品売場を回っても 食べたいものが見つからなかった
さすがにこう暑い日に重たいものは食べたくなかったが
冷やし中華や素麺という気分でもなかった

君は僕の背後から買い物カゴにいきなり ....
涙を拭いた君は くしゃくしゃになったティッシュを
燃えないゴミ用のトラッシュボックスに投げつけた

燃える用のやつに入れなきゃだめだよ
僕が久しぶりに搾り出した言葉は
後悔さえ出来そうにない ....
ご存知でなかったようですね
新着Eメールを問い合わせた際に
「新着Eメールはありません」と表示された回数は
しっかりとカウントされているんです
そしてそれが一定数を越えた方
ええと非常に申し ....
外されて飛び出す身体が宙を舞うかすりもしない全てのことが

ピッチャー前わき目もふらずに一直線こんな時だけ素直なわたし

気づくのはいつも遅すぎだったよねツーアウト後に伸ばしたバット

小 ....
わたしは憂鬱になるのだ
誰も世界平和を願おうとしないことを考えると

わたしは憂鬱になるのだ
誰かが世界平和を願ったとき
断るために言訳をしなければいけないことを考えると
何をするわけでもなく 自分の部屋に篭るのが好きだった
このままでいいと思っていたわけじゃなかった
だけど この生活を手放したくはなかった
だから インドアになろうと思った

わたしは玄関のド ....
昨日友達と会ったら 友達じゃないことが分かった

剥げ落ちた友達の抜け殻は 少し目を離した瞬間にどこかに行ってしまった
目の前の元友達は 公判中の元少年みたいで 何者か分からない存在に思えた
 ....
わたしは生まれて初めて牛をかっこいいと思った
君は赤い牛が真ん中でにらみをきかせた黒いTシャツを着ていた
いいだろ マイケル・ジョーダンがいるシカゴ・ブルズのだぜ
得意そうにTシャツを広げると  ....
愛してる 
こんな陳腐な言葉をお互いに言い合えていた時が 
実は一番幸せだったのかも知れないね

今じゃもう 小説家や詩人や偉人やらの名言が詰め込まれた分厚い本を
蛍光ペン片手に必死になって ....
君のアドレスを消去することにした


一件消去しますか

イエス

一見消去しました


僕は 君を忘れることができるだろうか
ふたりでいる孤独とひとりの孤独
前者は後者を凌ぐと誰かが言っていた
ふたつはひとつになれない それを思い知ることになるからだと

隣の部屋から漏れていたふたつの声は 
いつしかソプラノとバス ....
おはよう

うん おはよう


おはよう

もうこんな時間だよ


おはよう

白々しいね


おはよう

誰に向かって口聞いてんだよ


おはよう

なん ....
実は好きだったんだよ

照れくさそうに 懐かしそうに 君は言った

嘘だあ 

私は 水分が足りなくなった喉元から 乾いた笑い声をひねり出した



好きです 好きだった

こ ....
温暖化の影響で 漁をするとハリセンボンが引っかかるらしいね

どうしたら解決するんだろう

指切りげんまんをしたのに約束を破った人たちに 持っていったらいいんだよ

それは 針千本の間違い ....
君は いつも僕と一緒にベッドに潜り込んだ
強く抱きしめてくれて 優しく口付けをしてくれた
明け方にはベッドから落とされてしまうけど それも含めて 僕には至福の夜だったんだ
僕は君の恋人なんだって ....
「七夕っていうのは、七月七日だからこそ、俺の心を躍らすんだよなあ」
残り二枚のトランプを、わざとらしくかき混ぜながら男は言った。
「あら、そもそもあなたが七夕に興味があること自体意外だけれど。でも ....
こんな拙い言葉では 届かないかもしれない

だけど だからこそ 

あなたが視線で追った わたしの一つ一つの言葉が 一行一行が

そのまま浮き上がって 瞳を通して 身体のどこかに 直接流れ ....
君はひとりじゃないよ そう言ったあなたは 笑顔でわたしをひとりにしてしまうんだよ

ありがとう 無理やり喉元から 無機質な記号を吐き出した

それじゃあまたね 大きく手を振られ 小さく頷いた
 ....
大歓声のその後に 俺の名前が呼ばれてる どこかおかしな発音だ 
片手を上げたこの俺を まばらな拍手が包み込む

ゴング響いたその後に 左のジャブを軽くつく 左のジャブを軽くつく
意に介さない日 ....
プル式さんの楠木理沙さんおすすめリスト(30)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
一歩の前の一歩- 楠木理沙自由詩207-10-5
僕らの青い鳥- 楠木理沙自由詩107-10-4
すし詰めラプソディー- 楠木理沙自由詩207-10-1
夭折- 楠木理沙未詩・独白207-9-16
答え合わせ- 楠木理沙自由詩107-9-9
忘れられた醍醐味- 楠木理沙未詩・独白107-8-29
北へ南へ- 楠木理沙自由詩307-8-27
フリフリ- 楠木理沙自由詩507-8-25
再開発の片隅で- 楠木理沙自由詩307-8-21
青点滅赤青点滅赤…- 楠木理沙自由詩107-8-14
シグマの夢- 楠木理沙自由詩307-8-10
8月6日、ハムの日- 楠木理沙自由詩2*07-8-8
燃えないティッシュ- 楠木理沙自由詩607-8-3
(株)新着Eメール問い合わせセンター- 楠木理沙自由詩1107-7-30
バント失敗- 楠木理沙短歌3+07-7-27
神龍の憂鬱- 楠木理沙自由詩207-7-26
インドア- 楠木理沙自由詩207-7-26
君は友達- 楠木理沙自由詩4*07-7-25
牛の魔法使い- 楠木理沙自由詩6*07-7-25
ひとつの終わり- 楠木理沙自由詩5*07-7-24
消した後に残るもの- 楠木理沙自由詩8*07-7-23
X回目の/への自慰- 楠木理沙自由詩5*07-7-22
おはよう- 楠木理沙自由詩3*07-7-19
ですだった- 楠木理沙自由詩3*07-7-18
ハリセンボン- 楠木理沙未詩・独白2*07-7-8
抱き枕のラブソング- 楠木理沙自由詩2*07-7-7
七夕の「七」をめぐる会話の断片- 楠木理沙未詩・独白4*07-7-6
縦書きの理由- 楠木理沙自由詩5*07-7-5
ひとりでいてほしい- 楠木理沙自由詩4*07-7-4
噛ませ犬- 楠木理沙自由詩3*07-6-30

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する