ほんの
一瞬
あなたの笑顔が翳った
冷たい
予感が
わたしの内側を伝う
人の気持ちは葉っぱの上の水玉
いつまでも震えることを止めない水玉
あなたの水玉が ....
ただ面白いこと楽しいことについてひたすら考え、それに芯から爪先まで没頭している人が好きだ。自分もそうしていたいし、そうでありたいと願う。
作品作りは欠かせない。作品は空を飛ぶための道具だ。飛行機だ。 ....
まだまだ寒いのに
君は咲いたんだね
小枝のように細くても
桃色の顔が映えて可愛らしい
小さな苗の君が
年とともに成長し
若々しい目をして
ひとつひとつ笑顔を開く
そのさまが愛おしい ....
美味いの話
何が一番うまいってカップラーメンだよ。
大前提にこんなうまいもんがあるわけで、
そっから高いものを食べても、しばらくしたらまたカップラーメンに戻る。
150円の2人前の ....
「大人になんかならない」
そう言って君は
子どもらしい純粋さと
残酷さを持って
世界と戦っている
長生きはできそうにない
「天使になんかなれない」
そう言って君は
人間らしい限 ....
この空の下
同じ桜みて
笑っているといいな
昨日泣いたあと
散らずに残った花びらみたいに
どこまでも手を伸ばして
花を咲かせたいな
雲がね流れたんだ
ふわっと包むこむみたいに
....
燈籠の
石畳挟みて
二列に奥まり並び立つ最中
幼き愛娘の
宙に軽やか浮かび泳ぎながら
妙なる光流の尾を白く細長く伸ばし
ゆるやかたゆたい
ゆっくりゆったり遠去かる
その逃れいく意味 ....
娘の卒展へ行くため
阪急電車に乗る
神戸方面へ
降りたのは
懐かしい駅
娘が幼い頃
二人で訪れた動物園
記憶にあるのは
平日で空いていたのと
曇った空
彼女のつむじ ....
調子はどうだ
怖くはないか
何処まで行くの
何時に帰るの
心配しないで
永遠なんて
髪型を変えても
歯並びを変えても
心の形は変わらないんだよ
いや、そういうの
も ....
{引用=海の見える町に住んでいる少女
概念と図形によって構成された空間
外気は暖かく、音響は風に乗る放物線に乗って
漂う粒子が拡散する市街地まで
通過するバス停前の時刻表に
飛来する戦闘機の ....
旨いラーメン食いに行こ
ボンコツカローラ ぶっ飛び夜の逃避行
着いてみれば、なんてこと
高瀬川の川縁に
夜を開いて待つ花びらの宴
この照れ屋めが
ふたりで夜桜見ませんか、
な ....
憤りのままに
閉めてしまった冷蔵庫の中で
ビンのぶつかりあう音
微細なひび割れでもあったのか
ジャム瓶だけが割れた
ねっとりしたトパーズ色と
雑ざって宝石の様に耀う
....
洗濯機が開かない
開けようとすると
ダメだという
今の賃貸に暮らし始めた
戦友だもんな
おつかれさん
仕方がないから
コインランドリーで
入れて洗うだけなのに
恋人を待つように
....
ここを出る
それがため
靴をさがす
昔は どんなものでも平気だった
今は、理由や 人目さえも気になり
履く靴を
みつけられない
・
辞書のことばで表現できない ....
待ち合わせは苦手、{ルビ純心=まごころ}を証明しつつ傘を持つ。今日はおひさまが寝ている、いつかこたえは聞けるだろうか。それともおしまいになるだろうか、意外とかくせるから大丈夫なきがする。
こぼれ ....
休みがちだったわたしは
先生から放課後
「またあしたね!」と
言われるのが
なんとなくいやだった
とうめいな巻き尺で
コンベックスを握られているような
針穴のない縫い針である自分を
....
実家の仄暗い納戸に
新品のおむつが並んでいる
それを使う予定だった父は
この世から旅立っていて
父が使うことはもうない
ひとりになった母は
ひとりで確定申告をして
ひとりで片付けをし ....
始まりはウォークマンだった
退屈な通学路が苦にならなくなった
ビデオによって
退屈なテレビも苦にならなくなった
SNSによって
退屈な日常さえ苦にならなくなった
気付いたのもウォークマ ....
草鞋虫を片ほうだけ履いて、
春が土足で入ってきた、
ながらく寒かった和室の畳の上にも、
いっぴきの草鞋虫が入ってきた、
僕
すっかり忘却れてしまつたのだ
さびしんぼうの病める夜が
体育の如くひざをかかへてゐた。
翌朝
鏡の中の眼球は、腐つた苺のやうに赤かつた。
獏
忘却の ....
ラファエル・カンポ
聖母子
月経がとまって、お母さんがなくしちゃったのは、
女性ホルモンだけじゃないんだ。彼女は自分の長男もなくしちゃったんだ。
それって、ぼくのことで、ぼくっ ....
私の住む家は賃貸
先日
リビング横の柱に
鉛筆で書かれた
数字と線を見つけた
よく見れば
身長を測った印
一三九センチから
始まっている
──中一で一四八センチか ....
鬼と呼ばれる前、
吉は境を知らなかった。
山と村の間に引かれた線は、
土にも風にも刻まれていない。
それでも夜になると、
体の奥がざわついた。
行ってはいけないと
教えられた ....
お気に入りの雑貨屋で
可愛い猫のマグカップを見つけたと
あなたは困ったような眉で
ふんわり笑う
笑うのが苦手な私も
思わず頬をゆるめてしまう
あなたの柔らかな笑顔は
ほとんど魔法 ....
砂を撒く、
乾いたアスファルトに、
人でなしの
首を埋めるために
生き血を吸う白い砂を
さっさと撒く
額に、
汗がにじむ
地下まで続く
迷路、
ビルの街。 ....
{引用=dot dot dot dot dot
歩いてる dot
たくさんの dot
ゆめのなかの都市に
浅いゆめと蒼い Silver
集まる dot すれ違う dot
喧騒 ....
またね
ということばが
いつからか嫌いになった
そうは言っても使うのだけど
なんとなく
さよならより
なんとなく
ざんこくな
気がして
また が
こなかったときに
か ....
{引用=
みぞれと呼ぶには、儚い白い粒子
海峡を冬景色にかえる
流木の積もった雪をはらう
歩き始めた息子の手は、
疑いを知らぬ 温もりで
もう一人の赤子は、腕のなかで ....
陽のあたる
名前も知らない神社のわき道
側溝を覆い隠す熊笹の
枯れて葉の縁が白くなる隈取りに
春へうつろう植物の
地力を感じてたのしくなる
ぽつねんと浮かび
ふいに消 ....
小春日、
冬がときおり気紛れに被ることのある仮面、
とてもおおきな、
あしなが蜘蛛は、
その翌日、
いち早く訪れた、をよそおって、
まるで春そのもののように壁に張りついている、
けれども ....
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