かわいた月は夕間暮れ
水気をとりもどす
井戸底に 灯る骨
白く鳴り
つめたく響く 唇は
もう血肉を夢見ない

かつては跳ねる想い
着物を乱し帯を解き
胚芽から
鋸状の風が渦を巻いて ....
あなたが好きだった
あなたの好物はベジタブルで
わたしはベジタブルよりも
あなたが好きだった

同じ所に住んで
同じお役所で手続きをして
世界中で一番好き
なんておこがましいけ ....
 


だれからの
希みも祈りもことわれないなら
哀しい感じの《博愛の女(ひと)》


さらさらと
風に吹かれて揺れる髪
天に三日月汚れた悲しみ


泣く猫の
よう ....
夕暮れの折 裂いた柘榴から
流れる血を見ている
けれど本当に
私がここにいるのか
判然としない

ビルを倒し 空を割り
海を干上がらせる
気持の強さに反して
指先ひとつも
動か ....
書に少し重ねて
僕の筆跡とは異なる
朱色の字が書かれる

僕の黒の否定
朱形の強要

求められるのは
誰が書いても同じ字

僕の書は大出血していた
 

水滴が窓にみえても
この部屋はしろい光が
寂しさをかるく引き裂き
古いいき新しくする

新しいとしを迎えた
夜だっていまは明けたわ
悲しみがすこし残って
なんとなく蒼空を ....
○「前向きな生き方」
失くした片足を嘆くよりも
残っている片足を有効に使って
生きている人であろう

○「助けてもらう能力」
わからないことやできないことが
あったら
自分から頭を下げ ....
今から話すことは誰にも言わないでほしい。
もし一言でも漏らしたら、きっと皇帝の名の下に処刑されてしまうだろう。
だから、今から話すことはナイショにしてほしいのだ。
いいか?ナイショだぞ?
・  ....
片方の蹄鉄を無くして
雪質の異なる地を疾る
御者の視界を曇らす
涙は凍りついてしまった

何処へ向かうと問う声は
風切り音に消されて宙に舞い
遠くの街の相棒よ
同じ暗い空を見て ....
寝床に沈み込んで壊死した夢が肉体に浸透して悪い気分になる、細胞の拒否反応、対応策の無い流行風邪みたいなさむけと身体の痛み、何も起こってはいないのに酷く摩耗している、油の切れた機械になってしまったか .... 雪の中歩いてく
膝まで埋まって歩いてく
春が来るのを信じながら
明日は明日の風が吹くと
無理をして
引かれ者の小唄を歌っていた

雪の中歩いてく
腰まで埋まって歩いてく
来るはずのな ....
寒い季節になると
いないはずのあなたを
つい探してしまう

枯木立の向こう
ベンチの連なり
落葉を踏む音

いないはずのあなたは
寒い季節に紛れて
すぐにわたしを探し当ててしま ....
愛の欠片が粉になり
冷たい風に飛ばされ
寒空に消えてゆく

残ったものはセピア色の影となり
再び戻ることはない
{ルビ掠=かす}れたフィルムがカラカラ回り
観客はぼく独りだけだった
楽 ....
仕事を教えてやるよと
レトロな喫茶店に連れていかれた
ノートパソコンより新聞が似合い
年上の人ばかりがいた

テーブルに置かれた
丸い占いのマシンに百円玉を入れると
丸まったおみくじみた ....
内に鐘打つ渇望の 
解き放たれ
声を発した途端、
子の生まれ
袖をまくれば
ぐんぐん育ち

来てはまた逝きまた来ては
点を辿る以前にもう円周を想い

後に残すお部屋にぶち撒けられた ....
小さな魂
と云ふと
魂に大小があるかのやうだが

親しい筈の隣人
である彼ら、を
英語圏では
Nine livesと呼ぶ事は
周知
9回の生涯を終へた老猫は
もはや小さな
魂、 ....
炬燵に潜った黒い詩のかたまりを蹴とばした
かたまりは、黄色く悲しい柄の炬燵布団を這い出して
畳に埋め込まれたトランジスタの蜜を指で掬った
雪と雨の雑じった空の涙を、吊し柿はただ見ている

正 ....
 虹の国

ヒバリは高く飛び
庭で虹を作って
笑いあったひかりの季節は過ぎた
あの虹は
偽物だったのかもしれないし
本物だったのかもしれない
空に虹が架かるたび
そこへ行ける気がして ....
なぜ 巡り合うのかを
私たちは何もしらない

   「糸」中島みゆき


言葉にリズムとライムを求めて怨霊を封印しようとしてきたのは日本語だけではないけど東洋の島国という地政的な環境と ....
枯れ葉が、自分のいた場所を見上げていた。
木馬は、ぼくか、ぼくは、頭でないところで考えた。
切なくって、さびしくって、
わたしたちは、傷つくことでしか
深くなれないのかもしれない。
あれは、 ....
きみの手は、
しっとりとした雪が、
もうすでに降り積もっている、
ひんやりとした夜の雪原である、
夢は別の世界で
自由なのに束縛されて
真夜中の街に出た

街はもうひとつの世界で
お金がなくても
歩いているだけ でも
楽しかったはずなのに
休まる場所が見つからない

暗い歩道に ....
世界はゆめ
みてる
木々の上で
鳥が鳴いている
その光景を見ている
鐘の音が
どこかで聞こえる
耳を澄ます。

日々、


暗闇のなか、一日がはじまる どこか
に行こうと、 ....
飛び続ける

眼下で燃える海
着陸できる空港はなく
明日には燃料も尽きる
混乱したオートパイロットが機首を上げて
成層圏を目指そうとしてる

凍ったフロントガラスを冷めたコーヒーで ....
自分だけが似合っていると思っていると思われていても気にしないけどブラックイズビューティフルを普段着で普通に着ている私なんかではそろそろ誰かが自称詩人は凄いブランドを立ち上げても着こなせるのかな
ai ....
戻りたくない
しかし別の道が見つからない
道無き道へ行く勇気の欠乏
メモリはエンプティを指しかけている
手に汗
考えろという自分と
考えることを拒否する自分が
睨み合ってどちらも目を逸ら ....
底浅の透き通った水の流れが
昨日の雨で嵩を増して随分と濁っていた
川端に立ってバスを待ちながら
ぼくは水面に映った岸辺の草を見ていた
それはゆらゆらと揺れながら
黄土色の画布に黒く染みていた ....
なぜですかながしそうめんとした題 つまり集まり 黙して食べろ いつもと同じ道を歩くと
強い向かい風が押し返してきた
風に負けて逆方向へ行くと
風が背中を押してくれた
いつもじゃない道を歩いて
知らなかった景色を見る
背中の風を失わぬよう
流れるよう ....

白い夏
思い出の夏
反射光
コンクリート
クラブ
ボックス
きみは バレーボール部だった
きみは輝いて
目にまぶしかった
並んで
腰かけた ぼく
ぼくは 柔道部だった
ぼ ....
wcさんのおすすめリスト(1644)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
月酔歌- ただのみ ...自由詩6*25-1-12
無人島- たもつ自由詩125-1-12
悲しみの果てに立つ光射す美姿(みすがた)にすがりたい- 秋葉竹短歌225-1-11
柘榴- はるな自由詩525-1-11
朱墨- 自由詩4*25-1-11
しろいひかり- 秋葉竹自由詩225-1-11
独り言1.11- zenyama太 ...自由詩3*25-1-11
俗・西遊記- 栗栖真理 ...散文(批評 ...125-1-10
直ぐに戻る- 足立らど ...自由詩625-1-10
夜に裂ける- ホロウ・ ...自由詩4*25-1-10
雪の中- 板谷みき ...自由詩2*25-1-10
不在- 夏井椋也自由詩14*25-1-10
追憶- レタス自由詩4*25-1-10
喫茶店の水- 自由詩8*25-1-10
残響_、- ひだかた ...自由詩4+*25-1-10
ちひさな_たましひ- 髙任勇梓 ...自由詩225-1-10
青い涙- atsuchan69自由詩15*25-1-7
めざめるすこしまえの本当- そらの珊 ...自由詩14*25-1-4
耳を澄ませばまた詩と巡り合えるのだろうか- 足立らど ...散文(批評 ...425-1-3
むちゃくちゃ抒情的でごじゃりますがな。- 田中宏輔自由詩17*25-1-1
雪手- 本田憲嵩自由詩1724-12-30
見つめなおし- 足立らど ...自由詩1324-12-30
- ryinx自由詩1524-12-27
メリークリスマス☆★- mizunomadoka自由詩524-12-25
ブラックイズビューティフル- 足立らど ...自由詩6*24-12-25
睨み合い- 自由詩424-12-24
高野川- 田中宏輔自由詩20*24-12-24
ながしそうめん- 足立らど ...短歌224-12-23
風吹いて- 自由詩824-12-23
夏の思い出。- 田中宏輔自由詩17+*24-12-22

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55