命は原初から欠けている
魂という命
だから命は
何かを求め続ける
故に足るを知りたい



自然
つまり
因果的必然の世界
だから
いのちにありがとうさま
北斗七星が傾いて 絵葉書をこぼす
ひらりと指でうけとめる なつかしい君のことば
仙女の写真にうすく 桃の果汁の染み
あいかわらずの筆跡に 白い歯を思いだす

君よりずいぶん遅くに 僕は生まれ ....
・遠く
離れたままで
わたしたち
白い季節を一まい隔てた
(冬の華は六角形に受粉する
その周りを
星の子どもたちが手をつないで
ぐるぐると回りながら
白を蘇生させようとしている
(か ....
○「情報化時代」
インターネット上には
人の話で溢れている
他人よりも自分のことに
もっともっと目を向けよう

○「庶民の楽しみ」
乗り鉄
呑み鉄
撮り鉄
鉄道ひとつにしても
庶 ....
なるほどね。小学校のときの夏休みの宿題のときとおんなじだ。ぼくはおませな爺になっていくのか。内なる魂はほんとうは違うのに町内にいる魅力的な民生委員を演じ終わったようなツラは、何処かさびしくてね

 ....
ほつれていくテレビに
故郷が映った
見慣れた橋や川面の姿
人も映っているけれど
ほつれていて
よくわからなかった
会釈くらいはしたかもしれない
そう思うと
雨の音が聞こえた
 ....
私が得る愛、
私が造る愛と等しい
と、ビートルズ最期に
努め営み続ける意識の過程、
それは真の愛に至る途だからと、私。


この肉の魂の精神(霊性)の
苦楽ジェットコースター、
なん ....
透き通る光が降りてきて
君の頬を丸く染めた
指折り数えたら
真っすぐ昨日に振り向いて
照れていた「おはよう」が
笑顔で溢れ出る

つがいの鳥は鳴いていますか
細い君の指が苦しそうに ....
山田太一が亡くなった。
もう新作が出ることはないと思っていたが、訃報に接して、改めて彼の作品を見ることができない現実を知る。


私にとっての山田太一脚本作品は、人生の道標としていたよ ....
青空が大好きだ
遠い
色なのに
近しい
さびしみ
枯芒今日も見たよ幽霊を


{ルビ天=あま}冴ゆる我は天使を空に見し


寒さに負けじとの思いが我を推す


たま風や遠い亡霊を訪ねおり


燗酒をあおる父の背は寂し


 ....
 振り返るこころの余裕があるだろうか

 前進あるのみ

 前だけを見て歩いている君は

 視界良好だろうか

 目前に広がる景色の中に

 霞のかかる点障はないだろうか

 ....
どんなに立派な人でも
どんなに美しい人でも
それはガン細胞かウイルスでしかない
仮面舞踏会のように
知って知らずか
浮かれて生きている

何処かで聞いたのは
人は皆 うんこ製造機だと… ....
静かな夜に独り酒をあおり
訳のわからぬ経を読み
華を散らし
伽羅を焚いた

想い人に手向ける夜だ
今となっては届かない俺の声は夜空に消えてゆく
あの時
こうあれば
ああすれば良かった ....
 まったき明るい赤みがかった砂利道をゆく
 砂利道はやがて深い深い森へ至る


感覚され艶めきの外界、確かに在り
直観され浮き立つ内界、確かに在り

この世界、これら二局面から成り在り  ....
 
 寒風、

 常緑樹の生垣が吐く

 銀白と やがて溶け

 やさしげに揺れる

 山茶花

 

 
気温が高い
紅葉しているけれど
ゆっくり紅葉している

そこまで厚着しなくても
快適に過ごせている

冬の入口が見える
もうすぐ気温が下がり
寒さがやってくる

紅葉の眩しいぐら ....
霜月の初めに思う来年の賦

秋の夜も残り少なし仰ぎ見る

孤独とのはざまにあるは若煙草

夕暮れて秋の雨降る庭の隅

時雨れては{ルビ首=こうべ}の垂れる文化の日

孤独との架け橋 ....
早朝の待合室で手袋をとってひと息入れる遠い国から たくさんの秘密を分け合おうよ。ときには魔女のように下卑た笑みをいっぱいに浮かべながら、沸きたつ好奇心に駆られて、たくさんの楽しいことを。
たとえば小学校の男子用トイレ。その鍵がかけられた個室のドアー ....
雨の子になってみたいな 魂が渇くことなく笑えるでしょう

レインツリー 逃げ込んだなら枝の下 母に似た君に会える気がする

さぼてんが奏でる音色レインスティック 何かと問う声ふるえは止まず
 ....
どうしてひとりの人しかいないんだろう 微分したキャンディーは溶けて
積分した気持ちは夕焼けに
またひとりの友が溶けてなくなった夜に
 
 
 
泣き屋はパンを返してくれた
そのパンは固くなってしまって
食べるには自分の ....
清らかな
水流、蒼天を流れゆく

鳥の啼き声、辺りから鋭く響き

きらり、きらり
太陽の光滴 蒼天の水流を飛び跳ね

ふと躍り入る巨大 宇宙の心音在り。
自分のこころが
話し相手の私
悪も私
善も私
いろんな私
一日がこぼれゆこうとしている
どこへ
だれの手によって
疑問符は
フェイクファーのふかふかの中で
あくびを噛み殺して
目を閉じる
ここはやがて誰の手も届かない場所になる

別府湾を切 ....
今一番見失われているものは
信じる心ではないか
詐欺の多い時代ではあるが
人を信じないでは生きていけない
たとえ生きていけたとしても楽しくはない
人間の喜びは
人を信じることとともにあ ....
透き通るように白い肌を薄く削ったらカラフルな内臓がみえました

先端から雲がもくもくまとわりついた飛行機がトマトの味がするように

右手の人差し指で僕から眠った星に地平線を引けば

左手で ....
心音の意味は未だ口にしない


逆さまの三月にサーカス探す


ぞんざいに存在してるお惣菜


虎の七と八を切り分けた刀


あかんねん 茜さす目が開かんねん


許され ....
  「冬の詩人」



  やがて 
  夜明けはおとずれ
  薄暗い空へ 一羽 また一羽
  飛びたってゆくとりたちのざわめき

  眠らない草花で 
  静まらない木々の枝 ....
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