牡蠣のピッツァ、
とめどもなく分泌されるもの、
舌の上で厚岸の海をふくんだ、
牡蠣肉の貝汁と、
液体のように熱々にとろける、
チーズの塩見が絡みついて、
トマトソースのあかい酸味とともに、 ....
プリンターの音と
蟬の音と
僕の爪の掠れる音が
誰のものでもなく騒つく
地球は夜を見せびらかし
僕は寂しさを見せびらかし
ただ操られている馬のように
そこにある穴を探す
あの日 ....
1
葉がふと 落ちる
はな れ て
ゆく
おとなしい
終りが
始まる
それにそなえて
私を 消す
2
浮き出た血管のように
夜を
青い星 ....
もさもさとはえてきますな
ふつふつとわいてきますな
なんでしょうな?なんなんでしょうな?
たかぶるたましい包む無限の慈愛 微笑み、
無言の沈黙の のびやか色づき
無機を有機を つ ....
さいごだから、と
紅をひいて会いに行った
二度とこの紅がくずされることはないので
安心して いちばん似合う色をひいていった
約束の場所で待っていたひとは
いつも くちびるをくれたひとだっ ....
ずっと夜に引っかかっていたい
蜘蛛の巣の落ち葉みたいに
まさぐる闇に身をまかせ
ふるえながら黙ったまま
水中に咲く花のよう
静かに息を
ひらいてとじて
やがて夜光虫が模様を描き出し
嘯 ....
静かに狂う
私を
認めつつ詩を
書いていたのであった
私は昔
こころの底に
流れていた
川の音を
ずっと聴いていた
生まれることが出来なかった私の子は
愛を知ることもなく
や ....
いつ 死ぬか
わかんないんだから
食べたいもん食べとけ
飲みたいもん飲んどけ
言いたいこと言っとけ
そんな
ダイエットのために
食べるのガマンとか
いつ 地球が ....
これから「なおこバンド」で
福島ツアーに向かいます。
その前に…
と思っての投稿です。
ボクが、ずうっと若い頃に
激しく心を病んでいた証拠写真が出て参りました。
人付き合いが出 ....
私はあらゆるボタンを押してまわった。
dボタンで全てが消去された。
リズムが揺さぶる葉っぱたち。
頭の中の音楽に、全ての有線が断ち切られていく。
何もかもが静止した通りの中、揺らめく人 ....
真夜中の草深い町はづれを
莫進する列車に
ふと吸いこまれる 優しい魂
詩友よ
貴方のやさしい魂が はがゆくなって
流るるにまかせよとは思えども
私の愛情が足りず
疲れ ....
ひとつひとつ
背中が消えていく
街は少し
そのようなところ
空っぽのエンジンを載せて
車がいつまでも
変わらない信号を待っている
きっと
そのようなところ
駅前で酔った
....
40、50、60
何歳になっても
寂しいという気持ちになったら
僕を思い出して下さい
一人きりということがあったら
僕を呼んで下さい
何時でも待っています
何時までも待っています
僕は ....
海岸通りで
バイクの隊列とすれ違う
マグロは泳いでいないと死んでしまう
ライダーも走っていないと死んでしまう
のかもしれない
マグロの旨い店に着くと
黒いバイクがたくさん並んでいた
....
こけ色のシャツを着
こけ風のズボン履き
こけ臭がするジャケツを羽織る朝
私はひろがる ちいさなタマシイ
苔の多様に思いを馳せる
新鮮な舌のようなむらさき
朝つゆにあつまる金
うまれる ....
雲の上で味わうトマトジュースは すっきりとして濃く
何だかいつもと違うみたいで
どちらが本当のわたしなのか 急に難しく感じた
生きているのだろうか
なんて、変なこと考えだして
あなたと向 ....
公園で何本かの吸殻をひろいながら
ここにどんな唇が触れ吐きすてたのか
といったようなことは
あまり考えないようにしている
救えなかったいのちより
救わなかったいのちを大切にしているのも
....
我妻へのラブレター
初恋のデートで訪れた竹下通り
あの日に入った喫茶店は
何処だったのだろうか
季はゆっくりと移り変わり
刹那にもがき苦しむ人達も
入れ替わり立ち替わり
....
悲しくて此の花咲くや秋桜
悲しみや月代を追う人の群れ
泣いてもなお明日には咲く秋桜
爽やかにコーヒーを飲み黙考す
信頼は秋の夕べに訪れて
きりぎりす泣いても良いよ過去は過 ....
単三電池のなかにとじこめられる感じ。思考がとめどなく溢れ出て体中を巡っている血みたいに、指先まで。とても速くて疲れるから、ゆっくりしか動けない。息をするとき、それは鉛、足元をつぶしていく。でも、た ....
僕のさみしい夢を
獏は食べててくれたのかな
獏のさみしい夢を
僕は食べてたのかな
今日
どうしてここにいるのかな
われからに過去の思いで時に秘め
思い出を心に刻む曼殊沙華
秋日傘差しても日焼けは避けきれず
三日月や見つめる我は遠くに失せ
秋の宵父は晩酌ひとり静か
虫の声を聴いて眠るは ....
自分のために、自分のためだけに
この海を行け
その声をよすがに航海に出た
凪いでいる海は退屈でしかなく
荒れ狂う海に対峙している季節こそ
わたしの命は踊っていた
そうやっていくつもの年 ....
理由もなく濡れるのが嫌で
だから雨が嫌い
蔑まれてでも私を救ってくれた
その人から逃げ出して
遠い軒の下
晴れ間を待っている
だから世界に雨が降る
だから世界は濡れたがる
今日 ....
2023年10月5日朝
もしかすると
東京は
ずっと
夏が続くと
思ってました。
いきなり
昨日から
秋が来た感じ
涼しい朝。
あっという間に
冬になるんだろうな
....
干からびた空
アンモニアの匂いのする路地裏
紫色に光る塔
体中にお守りをぶら下げた男
ショウウィンドウには蜘蛛の巣のようなひび割れ
アンモニア
錆びた鉄橋
霜柱の上にそそり立つ摩天楼
....
星月夜あけぼのに見し夢希望
見える見るあいだを越えて星月夜
鶏頭のこころ隠して時は過ぎ
雨月かなそぞろに惟う過去の音
コスモスや失われても追う月日
眠る時律の調べに身を寄 ....
日記をつけるようになると
自分がもうひとり増える
山は
シルバーでもっているようなものだ
もっとも平日は
若い人たちは山どころではないだろう
年金もらえていいですねえ!
と若い人たちにかつていわれたことがある
元気じるしのシルバーたちが
....
繋ぎ蜻蛉の哀しみ憐れ 雨上がりの水溜り 白き車のボンネット
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