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夜空を切り裂く光が
万華鏡みたいに泣いて
涙も乾かないうちに
新しい顔をする
打ち上げられた花火を
こんな風に見ている君は
どこかへ行きたいのに
どこへも行けないまま
僕の夏に飛び ....
曲がり切れないカーブは
初恋の人の背中に似ていた
触れたくても逃げていく
それは風のように柔らかく
ほんのちょっとの憧れを
焦がしてしまった
胸の中に太陽がいる
私の瞳だけは
....
悪くないのに謝ってみたり
少しでも愛に近づきたくて
誰にも読まれない
目盛りのような隙間で
今日も息をしている
数字を追いかけながら
走るのに疲れても
働いて汗をかいたら
目盛りが ....
吐く息の白さで
秒針が溶けてしまいそうな朝
そうなったら
きっと今よりもゆっくりと
呼吸が出来るはず
窓の外を眺めながら
あなたのことを考えたり
意識だけなら
高く飛べるから
....
病院が白いということ
全ての記憶に
カルテのような
置き場があること
始まる命と終わる命が
手を振りながら
点滴よりも静かに
空を見上げてしまう
誰かいないか
何か聴こえるか ....
君の声が僕に届く
受話器を少し曇らさせて
その空気を庇った
時間がないような気がして
一度に沢山のことを
話したくなる
僕らはまだ
何も知らないはずなのに
どうして同じ方向を
....
ひとつの愛しか
知らなくても
笑わないで下さい
僕等は
同じような目で
光を差した
他の誰かが
気付かないように
印を残した
世界を欺きながら
深めていく季節は
木の ....
何となく生きている
僕のいる今はそんな朝
食べ飽きたトーストや
冷めたコーヒーが
さよならの条件に当てはまる
燃えるゴミの日
本当に捨てられるのは
僕だったんじゃないか
生きる意味とか ....
目を閉じて眠りなさい
死なないように
願いを掛ける時は
まつ毛の一本ずつを
短冊にしてみよう
流されて天に届く気がする
美しい寝顔のままなら
毒を飲むこともない世界で
明日が来るのを前 ....
ささくれた日々の赤い地平線
沈まないための甘いルーティン
何も生み出して来なかったから
嘘みたいに祝うものがなくて
今いる場所を太陽に変えて欲しい
一本の筋しか無くても
温度計のように天ま ....