世界が世界を世界した

既にベールに包まれた
環境の私たち2人の
知らないところで

世界は世界を世界しかえた

興味もないニュースは
常に一方通行の流れのなか
線香花火みたいに消 ....
形見なるコートをはおる日も間近

月見酒沈黙だけが支配して

明日を思う今日これからの神無月

秋と言う幻想を越えただ歩む

秋月夜孤独と思うは一人のみか

酒を酌み己を見つめるこ ....
  「私春記」



 「あたしの洗濯カゴ触らないで。
  あたしのボディーソープ使わないでよ。」
 
 俺は、いったい何なんや!
 憤る 兄をなだめる母ありて
 娘の真顔に含み ....
新宿の雑踏に陽が差し込むころ
もう少し空気の言葉で話がしたい
自動販売機の隣で人を待つ人のように
母が持っていた日傘のことを思い出し
もう日傘がいらないことも
併せて思い出した

 ....
──献杯の酒を飲む夜に

  * * * 

高校三年生の頃、僕は恋をしていた
あんなにも好きだった娘(こ)に
教室で話しかけることもできず
震えながら・・・告白しようとした
夏 ....
里芋を好む父のため遠出して

神無月流転流転とただ唱え

秋の{ルビ湖=うみ}今年もまた白鳥は来るのか

悲しみは秋の代名詞とは言えず

銀杏散り舗道は黄色{ルビ一色=ひといろ}にて
 ....
初めて列車に乗った日
私はまだ幼かった
列車は速くて大きく
レールはどこまでも遠く続いている
乗っているだけで列車は右へ左へ
敷かれたレールに沿って走る
そして色々な道や町を進み
列車は ....
ああああああああああああああああああああ
20文字を確かめるために列記しました文字が
春に思い出したあなたは知らなかったですね
Nが抜けた終わりがなiほんの歴史においてあ
んあに大きなおにぎり ....
風のひと吹きに静けさ深まり
木の葉の揺れ密やか時の濃密、

 純白の原ひろやか煌めき立ち

ひと吹き風にふと静かさ訪れ在り、
木の葉の揺れ留まり時伸び拡がる。
原初の苑でヒトがたべた最初の有害物質 林檎
今 やさしくすりおろされて 
病むおさなごのくちびるを癒す
有毒の糧の二つ名はなあに?
蜜をひそめ 彼女はうるんだ声でまろやかに笑う。 
  日の光の血痕
  かさなった眼が ここにない
  熱い空 道すじをかすれて
  私たちの歌は時間の
  壁の裏におちた
○「言葉の壁」

言葉で
表現できることは
ほんの一部だ
だから
言葉だけで
全部理解してもらおうと思っても
無理なことだ

○「同じもの」
この世に同じものはない
という不思 ....
何でも無い思いで
木を見ていた
それから 流れていた
突き当りの川を
ホットケーキの前で
来週の準備をしていた
僕は昔を思い出させられたのだ
カレーを作っていた
あの頃は いつも
肉 ....
無知な私の闇に
月がてらてら光っていて
青白い私の横顔の
青白い縁は冴えかえり
ひとつの魂
ふるふるとふるえ
人のこころも分からない
故に
人のこころを思うが
ふるふるふるえるばかり ....
  



「今年の鮎う ちっこおてえ、」
小さい頃から毎年聞かされてきた
親父の秋を告げる声



魚屋の親父だけは
てやんでえ、と言いながら
いまでも娘の帰りを待っている
 ....
そんなものは信じていないからっぽの樽の影が
言葉のなかに黒々と鎮座して深淵をかかえこんでいる
わたしたちが腰痛を少しでも自由のほうに傾けると
いつのまにか言葉は樽に廃液をつめて腰かけている

 ....
倒したかったんじゃない 触れたかっただけ
侵したかったんじゃない 去りたかっただけ

避けたかったんじゃない通したかった
透けたかったのでもない助けたかった
思ったと思っても
ことばになる ....
    


  あちら向き

  こちら向き

  淡いピンクのささめきは あなたと私の様

  うす曇りな心に 寄せて消えゆく

  秋桜のうた




   
 ....
ゆうがた、もうそれ以降は日曜日とともつねにある、まだけっして訪れてはいない月曜日、そのすこしばかり先の未来。その未来からの兵士がつねに鋭い監視の目を徐々に光らせてゆく、鉛のように憂鬱な時間帯はもうすで .... 無知な
私を
ゆるしてくれた
あの人の
こころ



自分に
つごうのいいこと
ばかりでは
ありません
空の機嫌も



認めないか
認めるか。
認めれば
楽 ....
○「秋晴れ」
観光は光を観るとかく
観光は天気を楽しむものかもしれない
名所も
悪天候なら
つまらないものになる
天気が良ければ
散歩さえも
すばらしいものになる
このところすばらし ....
評価されるということ、
己が承認欲望超え
表現それ自体あり と、
他者に詩想され受け容れられ初めて在らしめられること、
ソレ このサイトにおけるポイントだから重要なんだ。
開いたままのネバーエンディングストーリーを閉じた日

新卒面談のための歩き方から座る仕草、
表情から目の輝きまで
徹底的に叩き込まれて
やってきたというのに
残念ながら俳優には勝てなかった ....
生きるたびに怖いところがふえていくねって
きみがうつむいて
コーヒーカップをなぞりながら、
震える指で、
伏せたまつげを揺らしながら、
他人の「すみません」に肩を震わせる
「音楽をきいてな ....
それから
ごめんなさい
ありがとう
行方不明の
愛のともしびよ



味わう
という
生き方を
しないと
もったいないかな



冴えかえる
闇の
静かさに
 ....
長期間痛めすぎたね

ごめんなさい

きょうはお粥であしたもお粥で
○「寂しさ」
秋の夕暮れはやっぱり寂しいね
みんな寂しいんだろうね
寂しさは誰にでもあるものなんだろうね
子や孫に囲まれていたら寂しくないとか
金持ちは寂しくないとか
皇帝は寂しくないとか ....
あの水平線に向かって
自称詩人をぶん投げてやりたい
室伏が投げるハンマーのように
美しい弧を描いて
太陽とともに水平線に沈むところが見たい

地球一周して
また此処に戻って来たら
その ....
あなたの中に
花が灯ると
迷いの森の
出口が見つかる

あなたの中に
花が灯ると
憂いの雲間から
光が射し込む

自分の中に
花が灯ることを
あなたは知らずに
健気に微笑 ....
それから
ごめんなさい
ありがとう

銀河の岸の公園にある
古びた青色のベンチに座り
星々をぼんやり
眺めていると
向こうから小鬼がやって来て
私の目の前でにっこりほほ笑み
「こん ....
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