すべてのおすすめ
わだかまりを引き摺ったまま
辿り着いた朝
とびっきり苦いコーヒーで
昨日を飲み下す
垣間見る液晶は
物価高とゴシップと
ヒトやモノが傷ついた話ばかり
息が詰まるような気が ....
ウメが好きといっていた母が亡くなり
十三年もたち忘れていたころに
実を結んだことで思い出話しの花が咲き
居間の隅で笑っているご先祖様に会釈して
今日一日がやっと終わろうとし ....
カーネーションが花屋を飾る
それでやっと思い出す
薄情だと自分で思う
せめてもの気持ちで電話する
久しぶりだね元気なの
困ったことがあったら言いなさい
声が聞けて嬉しい
こっちは元気 ....
車窓から見える白樺の森
希望の街を後にして
着いたのは無人駅
ボストンバッグを肩にかついで
見渡す景色に唖然
世界でたった一人になったかのよう
同時に
心 ....
希望を取り戻したら
人を信じていた頃の歩き方の練習をする
夢中になれるものがないなら
ただ歩くだけもいいだろう
僕がどこまでも行けると思ってた頃
太陽がどこまでも暑かった頃
あなた ....
句読点のように
あなたは
暮らしの中に
花を飾る
音符のように
あなたは
暮らしの中に
言葉を並べる
本の頁を捲るように
あなたは
暮らしの中に
楽しみを見つける
....
南の祖母は
星の名を教えてくれた
できの悪い生徒である私は
星の名をときどきまちがえた
そのたびに
牛乳をいれたコップが割れたり
黒猫が尿路結石になったり
母の眼鏡が折れたり
祖母は言 ....
ひさしぶりにかえってきた娘が
玄関を開けて
いえのにおいがする、といった
ずっとこの家にいるわたしには
そのにおいがわからない
いいにおいかどうか
よくないにおいかどうかも
わたしが息を ....
{引用= 夕暮れに、きょうもひとは、 めいめい帰ってゆきます
その中のだれも きのうのゆめの つづきを読んでいる調子です
まっさらな気持ちで空を飛ぶ はじまりのページにまき戻る
....
五月五日、
なかば強制されている春、
どうしてもせざるを得ない、
タイヤこうかん、
いっぴきの蜜蜂はわざわざ庭先にまで見学に来て、
となりの家の庭では、
紫と白、ツツジがいつの間にかもうす ....
「スマホをすてよ」
デニムシャツのポケットに
ボードレールをつっこんで
スマホをすてよ
街へでよう!
いや、街にはでない
僕はスターフィールドの怪人
この館のなかを
ぐるぐる ぐる ....
AI、愛を語る part2
強い人は諦めずに突き詰めてしまうのだろうけど、そうとう強くないと何処かで壁にぶつかるはずで、それでも人生を諦めずにこつこつ壁を突いていたら壁ではなくて、実 ....
春に恋して
夏に遊んで
秋に耽って
冬には眠る
人生、そんな風に
四季を巡りたいもの
とりあえず
春を振り返ると
新しい教科書
風が捲ったページから立ち昇るのは
影を煮 ....
昨日情けなくて、地下室のサイダー
今日楽しくて、蔑むgoat
明日寂しくて、天竺の顕現
明後日はじめまして、新幹線と書いてマジ
あまねく星の光には
生きてる意味がちゃんとある
燃える熱さの星だって
凍てつく寒い星だって
何段階でも問えばよい
こころの波は届くから
リリーの花の解放は
宇宙の果てま ....
○「セキュリティの時代」
「クリーンアップしないと携帯が壊れます!」
大きな警戒音とともにスマホ画面に表示された
あわてて指示されている所を押した
するとスマホがコントロール不能に陥った
宣 ....
五月の緑が伝い合い
誰かが消えた満月のよる
なみだとずっとの約束を結んで
いくつもの場面を通り
ためらいなくわたしは生まれた
僕は荒んでいたんだ
何もかも
隠れてタバコ吸って
バレないのを面白がってた
高校生なのにね
君とテキトーなアパートの裏側に忍び込んでさ
アパートの住民に激怒されたね
タバコを ....
普通の内容の事なのに
あるいはそこまで大したことじゃないのに
あるいは責め立てるようなことじゃないのに
深刻な事みたいに話す人が嫌いだ
罪もない人に対して脅しているのと同じではないか
....
なにやら
胸の奥が粟立って
仕方がないから
五月を
描こうと思った
ところが
緑の絵具を切らしていて
仕方がないから
青と黄の
絵具を混ぜてみたが
五月にはほど遠い
....
散歩うた
毎日は似ているようで違う日々人も変われば立場もかわる
速すぎる子らの足どり尋ねれば実験室を飛び越えて
慟哭はすまいと誓ったあの日より甲殻類の共食い始まり
気がつけ ....
○「雨にも負けず」
雨にも負けず
風にも負けず
雪にも夏の暑さにも負けぬ
丈夫な体を持ち
欲はなく
決して怒らず
いつも静かに笑っている
一日に玄米四合と
味噌と少しの野菜を食べ
....
五月は淋しい月
新緑の匂いに惑わされながらも
それらと一つになることのないジレンマ
暑くなり始めた気候に
責め立てられているような気分
五月蝿い虫どもがまとわりつく
ありえない煩わしさ
....
浮かんでは消えてゆく
言葉
ことば
コトバ
まるでシャボン玉みたいに弾けた
意味もなく意味を追いかけた
夢
ゆめ
ユメ
詞に詰めた想い
すべてが幻想みたいに闇に吸い ....
どうしようもなかった
そう言われたらそうだ
それでも見殺しだろう
どのように死んだのか
膨らむ想像が胸に重く
良心が掻きむしられる
後ろめたさも心を乱す
忘れていたことも確か
それでも ....
細い月は
つややかにしろくひかる
両端はするどく研がれて
夜を切り裂く
しずかに
きれぎれてふってくる
夜の
はぎれ
地上の犬たちは
それらを
おもいおもいに選んで
てんでに ....
これは海の味がするな
どっかしった気がある星座
それともきのう
耳がひとつ、余る。
あまるみひとつ
つきをみにわたる墨で
かすむ おろか あかり
隙から。陽だまりエコー。
ぼたぼた ....
今までのいつよりも
今日の私はものごころがついていて
今日より明日
明日より明後日
日毎 呼吸が浅くなって
今までのいつよりも
今日の私はものごころがつ ....
人間のやることは
間違いだらけ
仕方ないけど
落ち度のあるプログラム
もう何回目
ブルーライトが
瞳を蝕んでいく
影響範囲が広がっても
エラーの原因見つけられない
時間と疲労の蓄積
....
つまらないのは
本当に頭のおかしな奴が
いないからだと思う
昔はほんの一握りだけど
確実にイカれた奴がいたもんだ
俺なんか無理しておかしな振りを
しているだけで
極めて真面目で知的な人間 ....
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