泣きたい理由でもないのに ボロボロ涙があふれてる
悲しくもないのに 悲しい何かを探してる
退屈とため息と他には何もない 静まり返った部屋の中
置き去られた子どものように うなだれて膝を抱えた ....
ある朝
昔いたノラネコを思い出す
もういないはず
頭の中にはいるのだけれど
幼い頃の記憶はぐにゃぐにゃ「ト」むにゅむにゅ
とても優しいものではあり
「僕がワタシであった」証明
....
おはよう!
起きてんじゃねえよ、アホ
朝ごはん
....
しゃんとして
くしゃみして
しゃがんでしっかり
だぁれも知らない
自ら織り成す時空に生く
流線型のトースターから
褐色の食パンが飛び出した
珈琲と目玉焼きとシーザーサラダ、
トーストには人造バターを塗る
今日からはボクも宇宙人
立派な宇宙人として社会に貢献したい
家を出ると ....
どこにでもあると云われて探したが目にはみえない愛とにくしみ
もうこれで最後だからと嘘つかれ知りつつ許した私、ヤサシイ。
手を取って「あれは嘘だよ、嘘だか ....
これは独白ですよ。たぶん。嘘は混じり込んでいるとも。もちろん。想像してみたくなる。いや、自分の死なんて想像してもつまらないものですね。幾ら考えたところで当たるわけないもの。なあんて、しかし捨ておけない ....
足し引いた音符、意外。回文を対比した。
たしひいたおんぷ いがい かいぶんをたいひした
よく続く退屈。靴、苦痛突く、つくづく痛く続くよ。
よくつづくたいくつ くつ くつうつく つくづくい ....
わたしが傷ついたのは斑にみる視線
....
冬眠から目覚めたクマが一番にやらなければならないのは歯磨きだ。それから税金を申告に行く。顔を洗い髪の毛に櫛をあて下着を履き替えるともうこんな時間だ。できるだけ先のピンと張った歯ブラシを見つけて蜂蜜 ....
はる、
にちようびのそくどで走ってゆく、
ひとときの、
ゆるやかな午睡、
草木は徐々に生いしげってゆく、
山沿いの線路で集約される、
一両の田舎の電車、
ちいさな無人駅のような、
ささ ....
駄目な涙だ。畳斜めだ。
だめななみだだ たたみななめだ
余談。名前学んだよ。
よだん なまえまなんだよ
いざ!異例な慰霊祭!
いざ いれいないれいさい
メカな空間が ....
外行くと人間がいて、人間は情報量が多くて怖い
機械には心が宿ることはない。そう心から信じた機械
その街で暮らしてるのが自分だけだとは知らずに僕ら過ごした
オレンジカクテルの空が
家々のむこうに沈んでいく
どこからともなく飛来した
小さな黒い鳥の群れは影絵
ゆったりと宙に張られた電線に
互いに平和な距離を開けて
つぎつぎにとまれば
みんな
....
生と死の
境目あればそのライン
君は踏み越え外に出ていき
河原で石をひろう人たち
貴方に触れない私なら 無いのと同じだから
鬼束ちひろ『流星群』
蔵王の河原で石をひろう神の子たちがいる
名もない石に名前を ....
爆撃を終えし{ルビ戦闘機=クフィル}の身軽さよ 命いくつもふわり、ふわりと
誰も彼も人殺しゆえ夕焼けは噴き出しやまぬ返り血となる
にくしみの連鎖ならずや 遺されし者ら肉片鷲摑みして ....
いちめん 認められたい花
いちめん 認められたい花
いちめん 認められたい花
いちめん 認められたい花
いちめん 認められたい花
いちめん 認められたい花
見渡すかぎり 認められたい花
....
僕はお天気屋さん
空が晴れると
心も晴れる
空が曇ると
心も曇る
空が雨だと
心にも傘をさす
今日は久しぶりの晴れだ
それだけで何かいいことがあるような気がしてくる
耳をとざしたほうがいい
ことばを思わないでいいから
目もひらかず
ただ触れていたい
指で肩で舌で
そのからだの奥を覗きこむような
こまかな息づかい
一度は奪われた草木を甦らせ
半透 ....
なんて役立たずなんだろう僕らは
僕ら以外の全てに対して
この夕刻、
しずかにして斜光射し
木々の茜に染まり
ゆらゆらの揺れ
気の冷涼の蠢き精妙に
包み込まれる心の安らぎ
とおくとほく
すきとほる青の高み
広々響く中有の音 ....
シンプル
にする方が
難しい
けれど
たのしい五行歌
・
人
それぞれの
世界があるなあ
かけがえのない
その世界
・
進むために
立ち止まり
思う
あと ....
「次は中継です、山崎さん?」
「はい、私は今、国道49号線沿いの
ドライブイン跡地に来ています
後ろに自動販売機がズラリと並んでいますが
この中に変な物を売っていると
SNSで話題に ....
引っ越してきたばっかりなのに、
ほら、ここは、神さまの家に近いでしょ。
さっき、神さまが訪ねてきたのよ。
終末がどうのこうのって、うるさかったわ。
だから、持ってた布団叩きで、頭を叩いてや ....
○「センサーからやられる」
今朝は寒い?
とワイフがよく聞くようになった
年を取ると
暑さ寒さが
わからなくなるようだ
○「SNS犯罪」
親が
悪いやつらから
我が子を守れなくな ....
風の吹く草原で空を飛ぶ練習をしていた
ホップ ステップ ジャンプ
何回も繰り返すと
徐々に身体が浮かんで
やがて風に乗って飛べるようになった
風は涼しく清らかで頬をなでていく
それを餃子屋 ....
(短歌十二首)
満月の
原始の森に木霊する
もののけたちのすき透る声
海峡に
飛べない蝶が無数落ち
波に攫われいずこへ旅立つ
西の空
はるかかな ....
未明から降り始めた雪が
台所に積もっている
牧場の色彩を思いながら
わたしは冷たいサラダを
二人分作った
あなたはリビングで
新雪に埋もれたまま
詰将棋をしている
本を見な ....
詩が好きで
陰キャ
インドア
内向きで
死にたいわけか
なるほどそうか
あほぬか ....
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