アルコールが沁みてくマゼンタの脳みそ
いつでも充血 娯楽室
歌姫がねだるタロットのゆくえは
縁と¥とに欠けている
お嬢さんはつっぱしってく、ほら
かまびすしい夕焼け空を 飛行機雲と併走して
寒さと賑やかさが混然とした師走だった
子どもたちは家の手伝いを請け負う
障子に貼られた紙をビリビリに破ることほど
心躍るものはなかった
平素子どもたちは無自覚に平凡で暇だったから
洗われて ....
○「暖冬」
季節はずれの暖かさ
僕も持ちたい季節はずれの温かさ
○「大谷選手の会見」
肘の手術をしても
くさらず前向き
一千億の契約をしても
おごらず謙虚
感謝の言葉から始まる会 ....
朝が昼になる瞬間に
日向と日陰の境目で生まれた私は
市街地と砂漠のきわで育った
砂漠ではたくさんの流れ星を見ることができる
気をつけて
と言われて
気をつける子どもはいない
夜に裸足 ....
終えて
始めることを
止めた
当り前に
巡ることを
諦めた
透き通った人達の
声が届かないように
ひたすら囀った
正しすぎる風に
猫背を向けて
なけなしの炎を護ろ ....
酔い覚めて
一杯二杯
もう一杯
まずしい国
ゆたかな国
お金がまずしい国
心がゆたかな国
心がまずしい国
お金かゆたかな国
愛している人がいる国
美しい秘境をかくす国
山岳が虹を掲げる国
大河が祈り ....
減らず口を残らず
てのひらで見送るよう
ちっとも
塡める。想像の先。灰の
色 涼しくもない
さきっぽに もうすぐに
うまれては、きえるもの
なにも腐った頭がちょっとも
まわ ....
どうして先生なんかに
進路相談しなきゃいけないの?
自分の好きに生きていくのに
だれかの許可がいるみたい
つまらないから
夕焼けの空ばかり ....
白いマスク付け
白い空見上げ
しずしずと
雨、降り続け
白いマスク外し
地に目をやれば、
黄の輝き扇形群れなし迫り
無言佇む木の色付き
越冬の時にこの瞬間抉り
盛大な黄の色彩 ....
世界を終わらせる旋律を歌う鳥が
つみびとたちの屍の山をこえていく
その日の朝
わたしたちは一様に不幸である
朽ち果てた限界集落の
かつてバス停であった場所で
ほら
あれをごらんなさい
....
手を取り合えばおそれはしない
みんなの力あわせて
くじけはしない 穏やかに
平和を願い
支え合って仲良く生きる
みんなの力あわせて
思いやり 助け合う
人間らしく
....
何とも言えない感覚
どのように表現すればいいのか
師走という言葉
白いイメージ
寒いイメージ
師走という言葉が大きくて
それに翻弄されているかのよう
旅行して気分を変えたい
....
木
を
讃
え
ク
リ
ス
マ
ス
イ
ブ
仕
事
で
も
楽
し
め
て
い
る
束
の
間
....
青い空
西から東
雲がゆく
干し柿の
甘きとろみに
母想う
眠れない
夜の薬は
十二錠
子音と母音の
造形と響きに
宿る神々、
意味は未だ無い
ただ聴き入るのみ
「初めに、ことばがあった」*
意味伝達手段以前遥か
ことばに宿る神々の現、
造形と響きに
「ことばは ....
花形新次とは何者か
それを最後の問い掛けとして
此処に一輪の青い薔薇とともに
置いて行きます
いつかまた
自称詩人を殲滅するために
戻って来る日まで
グッド・バイ
そこは遠い世界なのかい
と問いかけると再び歩き出し
どこを振り返ることも無かった
君は生まれ変わってゆく
つまりこんにちはかばいばいだ
桜咲くな、まだ散るな
....
○「命」
酒を絶つぐらいなら
死んだほうがいい
タバコをやめるぐらいなら
死んだほうがいい
という人がいる
しかし人の命よりも大事なものが
あるだろうか
ぽっくり逝けばまだいいが
寝 ....
椅子の気配
水路の抜け殻は
朝屑になる
地図だけの
詰将棋を終えて
歩道の色に
傘を落とした
外周
その抜け道
地下鉄に乗るよ
その言葉で
撤去される団地
等間隔の ....
酔い酔いて
ひとり旅ゆく
枯れた道
1.ジャンク・フード・メモリ
冷蔵庫にババロアがあるから
と言って仕事に行ったけれど
それが本当のことなのか
過去のことなのか未来のことなのか
わからなくなってしまった
残業を ....
言葉の力は強い
それは特に詩でなくてもいい
人生に一撃を与える一行もあるだろう
それは特に詩でなくてもいい
言葉の造形はある その造形は刺激であり救済でありエネルギーである
イメージ ....
フィッシュマンズの佐藤君とか
ベイブルースの高山さんとか
清志郎さんとか
チバとか
時は ....
たゆたゆとたゆまぬ努力とりとめてゆたにたゆたう我の小舟よ らどみ
たとえばがたとえでなく
あなたはこれから働く10年で
過不足ない職と名誉と玄米(パワーフード)四合と
味噌と少しの野菜
あと優秀なメディカルスタッフね
それは科学ともいうけど
協調ともいう ....
さみしさを纏う外套があったなら
輪郭を縁取ることなく
あなたと私の消失点で像を解き
互いの記憶の曖昧さに溶け込んでゆける
夕暮れの色にぼんやり佇むひとたちが
遠く住んでいた場所を忘れ ....
「金じゃ買えない物がある 26歳」を
「金は出すから美味い物を食わせろ 41歳」が惨殺し
「焼き過ぎないレア 年齢不詳」を新たなパートナーとして要望
腕が悪い奴は焼き過ぎてしまうが・・・
....
初めから、多分ではなくてそのあたりの違いの確信は良いのです。大正までは翻訳は知識ではなくて才能だったとハーバード出の方はおっしゃっていた。私たちのオリジンは内から溢れ出ているのだから。無理だよ
....
中華料理を食べそこねた兄が
急行列車で帰ってくる
僕はまだプールの水底で
習字の練習をしている
兄は僕より背が高く
顔も様子も似てはいないけれど
よく双子と間違われた
習字のはら ....
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