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三丁目二番六号付近の路上に林檎を置いた
いつか君と出会うための魔術だ
御堂筋を渡る、四丁目のあちこちに足跡を残す
南船場四丁目をさらに巡回する
反復は呪われた想いだ
破れた地図の ....
日本は長く「豊かだった時代は終わった国」と語られてきた。だが、この物語は事実の全体像を示してはいない。視点を少し変えて数字を見るだけで、別の風景が現れる。
日本の個人金融資産は約2200兆円に達 ....
現代日本の専門詩誌における「難解さ」の制度的生成
――ブルデュー的フィールド論、エニックの制度的承認理論、新制度派同型化に基づく分析
序論
現代日本の詩誌・短歌誌はしばしば「難解 ....
粗末な哀しみを夜に浸し、
柔らかくなった端くれを口へ運ぶ
牛脂の付着した鍋に、
豆と小麦粉、
岩塩を加えてシチューを作った
焚き火に、美しい魔女が裸で踊っていた
火のそばが母の ....
ぬけられます
と、
白い戒律の剥がれた板に
赤錆びた日本語が
合法を装ってしがみついている
飢えと寒さのために、
大勢の煌めくことばが死んだ
ただ夢を叶えるために、
「嘘だ」
....
ことばが灰になる
皮膚を焼くのと同じ匂いで、
私の祝詞は、
毎月、かすかな煙をあげて消失する
――わたしたちは
プーチン大統領に起因する不条理に反対する、
と
白紙の地図を焦がしな ....
任侠とロマンは、
彼らの得意分野だった
つまり人買い、
産地偽装、
海と陸の物流、
そして廃棄物の処理など
コンテナの積み上がる港から、
数多の流通店舗まで
関わる人と物流、
リ ....
まるで涙の川ね
ルイ、リバー
わたしの胸に、
水音がせせらぐ
白い河原と、
仄かなことばが残した
透明な軌跡
ひとり、
揺らめく水に姿を映し、
零した、
哀しみの、 ....
目覚める
と、
ここは深夜の密林
灯火に浮かぶダイニングバー
戦闘服のジェシカが店で
バナ・ナンカを刻む
よく切れる
薄刃包丁を手に、
ジェシカが正義を振り下ろす
....
ガス燈の灯る、
光の街は
地図にない
ヴィヨンの橋影が
夜の流れに
揺らめいている
街行く人も
名を伏せた仮面のまま、
濡れた石畳の道を
忙しく
通り過ぎた
裏通りの女も ....
犬の名前を並べる、
タロー、ルル、ブンタ、シロ
そのことを悔い、
喉元にキムチの色を塗りつけて、
俺たちは、見つめあった
北の城壁が高く聳えていた
たぶん、高さは、
喉の渇きで測った ....
白い牙を覗かせて、
獰猛なうねりが崩れ落ちる
老いた小舟は
海の奈落へ吸い込まれてゆく
ゴオオオーと大波は唸り、
水の壁をふたたび聳え立たせる
曇った空には、
騒ぎ啼く海鳥たちが浮か ....
やがて白銀の景色は薄桜に染まり、
雪風は砂風となってアフリカの砂漠へ移り吹く
ぐにゃりとした冷たい肌のやつは、
サハラ西岸の浅海で捕れた後、冷凍されて
TAKO と記された紙箱に詰められ海 ....
静寂を沈めた海が、満月を映している
白い泡を浮かべた幾度目かの波が、
今夜も踊らない砂浜を濡らして、
ひとりの足跡が、塔のある岬までつづいた
打ち寄せる羽ばたく声と、
幼い飛沫が果て ....
人生を捻じ曲げる、
まっすぐに終わりへとむかう
ひどく短絡的な直線を
乱暴にぐいっ、と曲げる
きっと皆は、この僕が
まっすぐ進むと思っていただろうな
でも突然、進路を捻じ曲げたから
....
炬燵に潜った黒い詩のかたまりを蹴とばした
かたまりは、黄色く悲しい柄の炬燵布団を這い出して
畳に埋め込まれたトランジスタの蜜を指で掬った
雪と雨の雑じった空の涙を、吊し柿はただ見ている
正 ....
。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。.。:+* ゚ ゜゚ *+
◆ケイコ47歳
。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。.。:+* ゚ ゜ ....
手足も鋭い口の一部だった、
小さな鯵はたちまち餌食となった
隠されたふたつの針が捕食者の自由を奪う
烏賊は、見知らぬ力に捕らえられた
月のない夜だから、
磯は辺り一面墨を溢したような暗闇 ....
白いテーブルに散らばった、
古い痛みと哀しみが
碧色のガラスの欠片とともにある
陽の当たる部屋から外を覗く
破れた写真をページに挿んで
永く閉じている本の背表紙に触れる
想い出は、夢の ....
幸福の纏わりついた夜の衣を脱ぐ
ジャージにウィンドブレーカーを羽織り、
フリースの手袋をし、小さなライトを握る
外へ出ると冷気が両頬をビンタした
星空の朝は、町中の窓がまだ眠っている
信 ....
横になればすぐにわかる
どうして今まで立っていたのだ
眠るために必要なものは、
とりあえず枕と寝床があればよい
悔しかったことや腹が立つこと
悲しいことや傷ついたこと
虫歯の痛みや腹ぺ ....
難波から紅いひのとりに乗って、
ひとり険しい顔で電光石火へと向かった
本店は広島にあるのだけど、
東京と名古屋にも店があったのだ
鉄板に載った人にやさしくは、
贅沢にも肉の量がダブルで
....
流線型のトースターから
褐色の食パンが飛び出した
珈琲と目玉焼きとシーザーサラダ、
トーストには人造バターを塗る
今日からはボクも宇宙人
立派な宇宙人として社会に貢献したい
家を出ると ....
幻のステージに、
昭和を生きた女がいる
鳥の羽根で飾られた衣装を纏って
ジャズとロックンロールと演歌を混ぜた
──アジアンであり、
──洋風でもあり、
戦争に負けた戦後の日本みたいな
....
夢の橋を渡ると、
ショートボブの君がいた
会えて嬉しい
と、可愛い仕草で笑う
それからふたりは、
君の村まで歩いて行き、
南国風の立派な家で
沢山のキスを
揚げたての天ぷらで食べ ....
冨の神を崇める教義では、
あなたの身体と魂は誰よりも清く
その清い身体のために、
毎朝オレンジジュースを飲む
また、あなたの美貌のために
幼い夢を祭壇で屠り、鮮血を啜る
既に世界は ....
尻の曲線に墜落した
堕ちたのは、
きっと酒のせいだ
窪みから下腹部を抜けて
波打つサテンのシーツを泳ぐ
女の夜は満天の星空で
凍った涙のように美しかった
柔らかな乳房の谷間で
....
小さな青虫が
葉っぱを虫食いにして
生きてゆくみたいに、
夢を壊して、
優しさを捨てた男と
胸のはだけたドレスの女
ふたりはいつか
美しい蝶になって
この街を、
飛び去りたか ....
三つの色、
一つの終わり
声と息が重なり、
いのちを紡ぐ
春、
菜の花が咲き
夏、
青い夜に
秋、
幾度もの口づけ、
瞳に映るのは
紅蓮の炎
めぐる季節と
想いは ....
君のこと 好きに決まってるだろ
もちろん君の旦那も 君以上に好きだ
ゴメン ボクたちには
君に話せない 秘密があるんだ
察してくれ あまり深く訊かないでほしい
ボクたち 誰か ....
wcさんのatsuchan69さんおすすめリスト
(39)
タイトル
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日付
恋する林檎
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atsuchan69
自由詩
16*
25-12-19
私たちは、いったい誰のために貧しいのか?_
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atsuchan69
散文(批評 ...
6*
25-12-13
現代日本の専門詩誌における「難解さ」の制度的生成
-
atsuchan69
散文(批評 ...
7*
25-12-10
焚き火
-
atsuchan69
自由詩
17*
25-12-10
ぬけられます
-
atsuchan69
自由詩
15*
25-12-1
わたしたちの世界
-
atsuchan69
自由詩
20*
25-11-20
レシートの亡霊
-
atsuchan69
自由詩
15*
25-10-1
ルイ、リバー
-
atsuchan69
自由詩
19*
25-9-6
ジェシカのまな板
-
atsuchan69
自由詩
16*
25-9-1
ヴィヨンの橋影
-
atsuchan69
自由詩
27*
25-8-1
犬の名前
-
atsuchan69
自由詩
24*
25-7-1
安らかな茫々
-
atsuchan69
自由詩
16*
25-5-1
桜飯
-
atsuchan69
自由詩
17*
25-4-1
グィネヴィアとエレイン
-
atsuchan69
自由詩
14*
25-3-1
し
-
atsuchan69
自由詩
24*
25-1-14
青い涙
-
atsuchan69
自由詩
14*
25-1-7
ma'am
-
atsuchan69
自由詩
9*
24-12-18
烏賊
-
atsuchan69
自由詩
10*
24-12-11
碧の欠片
-
atsuchan69
自由詩
17*
24-12-4
冬の目覚め
-
atsuchan69
自由詩
14*
24-11-26
微睡の草原
-
atsuchan69
自由詩
13*
24-11-11
人にやさしく
-
atsuchan69
自由詩
10*
24-10-27
スタート
-
atsuchan69
自由詩
14*
24-4-11
歌姫
-
atsuchan69
自由詩
14*
24-3-7
夢の橋
-
atsuchan69
自由詩
11*
24-2-28
サクリファイス
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atsuchan69
自由詩
17*
24-2-14
天国
-
atsuchan69
自由詩
17*
24-2-7
虫ケラの刹那
-
atsuchan69
自由詩
11*
24-1-19
3+1
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atsuchan69
自由詩
11*
24-1-2
2+1
-
atsuchan69
自由詩
12*
23-12-27
1
2
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