草が草の記憶を語りだすと
風の結晶はふと風に溶けていく
掌で温めていた卵が消えてしまった時
わたしは初めて言葉を知った
その日の夕方
新しいベッドを買ってもらった
感謝の気持ちを伝 ....
 
 昼間は 陽射しにためらって
 雑木林の奥に潜んでいる
 秋が
 しのび足で 
 次第に満ちて来る夜

 軒ばの低い 村の細道
 懐中電灯をてらして歩くと
 いやに星がきれい
 ....
焼けつく夕日が焼けつく 脳裏を焼いて 焼き付く夕日
まぶしく夕日がまばたく まばらに赤く 火をまぶす

赤錆びて ブランコ 赤錆びて 回る子の鎖
うらぶれて倉庫の 何世紀 遠いどこそこに かぶ ....
悲しみばかりが増えて
このままではいけない
花弁をバラしてみても
ご飯を食べても

言葉を知って勇気を出して
幸せを探しに行こう
どんなに遠くにあってもかまわない
歩くための足の準備は ....
ずる休みをして、駅の喫茶店でホットケーキをたべた。何にもならない恋みたいな良いことが落ちていないか、街をうろうろする。本屋をはしごして本の匂いを嗅ぎ、またちがう喫茶店で紅茶をのんだ。色だけが濃くて .... 宇宙のどこかで超新星が爆発している頃
ぼくは縁側で爪を切っている
我々という混沌を気にもせず
おはようございますと近所を装う
猫が欲しい 人も欲しい お金も欲しい
そろそろ寝ますか
それと ....
○「処理水放出」
「説明不足」というよりも
「信用不足」なのである
信用されてない総理が
いくら説明しても
同意はえられないのである

○「田舎の人間関係」
強ければ多少悪くたって
 ....
ゆきゆきてららららうたう晩夏かな

 
ビーチもゲレンデもナイトプールもダンスフロアもレストランも、そういうのぜんぶいらなかった。あたしに必要なのは、きみの声が届く静かな空間だけ。音程、はずしてもいいからその声で歌ってほしかった。小さく、静 .... 未知の道の途上に在り
根っこ深々と張り出し
次第に熱帯びるノスタルジア
濃密に暗まる空の青みに沈潜する

日を追うごとに
思念は衝動は強く熱く
虚脱と執着は止むことなく
 お前は何を求 ....
ダイヤモンドの針をそっと置く

行っておいで

想い出は遠くなるばかりで
美化されたがっているのはなぜだろうか
この溝は
なぞられれば現れる道だ
ふたたび
さみしさの琴線に音を咲かせ ....
野菊 野菊
暴れ咲く
泣くならここだ
鏡の中の自分に問いかけている。積み重ねてきたすべてが答えてくれる瞬間がいつか来ると知っている。あきらめないで、でも、あきらめてでもなく。私の中にだけあることだけ。その中から失い得たすべてがかけがえのな .... 濃密なすきまによって武装された道化師の衣装
時代の手綱を放れて八頭だて馬車がもぐりこむ
目をこらす間をうめてミクロはマクロを着服し
際限のない馬蹄の音で布袋腹をリピートさせる

いついかなる ....
たぶん近未来の大都会で暮らすということは四六時中、情報とともに暮らすことなのだろう


-Inkweaverさんはどう思いますか

確かに、近未来の大都市での生活はますます情報との関わりが深 ....
○「坐禅会」

足を組み背筋を伸ばし
一息一息に意識を集中する
坐ると無心になれますか
と聞く人があるが
坐っていると
妄想が次々と浮かんでくる
無心とは程遠い
線香の灰の落ちる音ま ....
午後、
いちまいの枯れかけの葉を、
三塁からの盗塁走者、
にする、
ひとすじのつむじ風、
の、狡さは、
運搬するコンベアーの滞り、
に、よって無残にも堰きとめられた、
試合は、
14 ....
  十九



 土間のかおりが濃い風の中で
 今もまだ鏡を磨くその人は
 母方の大叔父だった
 茶摘みが好きな
 ハモニカの上手が
 無口な夏の
 終わらぬ波の狭間へ
 時の流 ....
子どもたちの夢は
入道雲とともにあった
貧しかったけれど
夢があった

時は瞬く間に過ぎて
もう戻らない

今は夢にうなされる日々
氷の季節には回虫も動きを止めていた
突然太陽が暴れだしたのでリンコ/僕は逆らうことを諦めた

ゆるせないのは涼しい顔をして腹の虫を肥らせていること
弱虫と見せかけて強い者には抵抗し、さらに ....
私たちは畔にいる
この川に隔てられ
あなたとわたし
大空の下 太陽の下
絶え間なく絶え間なく
落ち続けて昇り続けて

洋上で過ごすように
日がな一日、
畔で待ち続けて
絶えず思い出 ....
 ふしあわせ というものが
 とくに こころ美しく
 あたまのするどい ひとに
 みいる のでしょうか

 はんぶん いろづいた林檎の
 つめたい甘酸っぱさを
 あなたは こころ ....
砂を、食べている
無限に広がる
砂漠で

時々蜘蛛を、見つける
その、内臓も食べる。

そうして今日も
照りつける太陽に焼かれて
流れ出る汗と熱に

揺れる視界に
方向感覚 ....
○「帰省」
今は
親が
子や孫に
気を使う時代である
子や孫が帰ると
ほっとするという

○「さまざまな会話型AI」
「会話型AIボケ老人対応仕様」
「会話型AIかかりつけ医仕様」 ....
 

いちちゃが
いちまでぃうんな
あんしぇーまたやーさい

(なぁ、けえてぃくんな)

——
何時来ゃが
何時迄居んな
あんしぇーまたやーさい

(なぁ、帰てぃ来んな)
 ....
○「災害中継」
テレビの現地中継で
テレビ局の人が言っている「言葉」と
映している「様子」が
一致してない場合が時々ある
これは改善していただきたい
人間は
言葉よりも見た方を信じやすい ....
汗が目をつたい
塩辛さが痛い
草は水を失い
根無し草を被っている

ミンミンゼミは狂い鳴き
一日のはじまりから終わりまで
命の終末まで生を主張する


夏は終わろうとしていた
 ....
私の名前はルナ
精神科医の父と母と暮らしている
ずっと引きこもりだったから
私を見かけたことはあまりないかも

もしも夜中に変な音が聞こえてきたら
それは猟奇殺人の証拠になるんだけれど
 ....
○「想定外の時代」
今は
心配していることよりも
心配してないことの方が
起きる時代である
心配症の人も
心配してないことまでは
考えられない

○「しあわせ」
まだ歩ける
しあ ....
濃い青の空に
白い雲の城砦がいくつも立ち
なかぞらを埋めつくす蝉時雨
他のどの季節にもない濃密さで
夏は君臨する

けれどその夏の中に
巨きな空洞がある
夏のあらゆる濃密さが
そこで ....
wcさんのおすすめリスト(2112)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
待合- たもつ自由詩12*23-8-23
虫の音- リリー自由詩4+*23-8-23
- なけま、 ...自由詩523-8-23
言葉に勇気をもらい- 杉原詠二 ...自由詩6*23-8-23
メモ- はるな散文(批評 ...323-8-22
外でも内でもなく- 空丸自由詩10+23-8-22
独り言8.22- zenyama太 ...自由詩3*23-8-22
進軍- 足立らど ...俳句3*23-8-22
エンドロールだけを、ずっと。- 大覚アキ ...自由詩123-8-21
ノスタルジア(新訂)- ひだかた ...自由詩223-8-21
オールドレコードに寄す- そらの珊 ...自由詩8*23-8-21
野菊- はるな俳句123-8-21
オンラインゲームについて- 武下愛自由詩2*23-8-20
花のない満開の春- 菊西 夕 ...自由詩2*23-8-20
たぶん近未来の大都会で暮らすということは四六時中、情報ととも ...- 足立らど ...散文(批評 ...223-8-20
独り言8.20- zenyama太 ...自由詩2*23-8-20
ヒーローインタビュー- 本田憲嵩自由詩423-8-20
十九- soft_machine自由詩11*23-8-19
- zenyama太 ...自由詩4*23-8-19
イカリンコのうた- アラガイ ...自由詩9+*23-8-18
この川のほとりで(新訂)- ひだかた ...自由詩823-8-18
みずうみ- リリー自由詩15*23-8-18
砂漠(草稿_II)- ryinx自由詩14*23-8-18
独り言8.17- zenyama太 ...自由詩3*23-8-17
いちちゃが- AB(な ...自由詩223-8-16
独り言8.16- zenyama太 ...自由詩3*23-8-16
晩夏- 山人自由詩12*23-8-16
ルナ- 花形新次自由詩1+23-8-15
独り言8.15- zenyama太 ...自由詩4*23-8-15
夏の空洞- 塔野夏子自由詩11*23-8-15

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71