その皇子
東へ進軍し
その剣
雲を斬り
丘を割き
沼を埋め
戦に次ぐ戦
謀殺に次ぐ謀殺
返り血の乾く間も無く
川にかかれば妻を売って渡り
海峡にかかれば妻を売って船を買い
船を打 ....
使っていない電話器が時々鳴る
コードは何処にも差してない
その受話器が持っていた番号は
もう何処にもないんだよ
遠い昔つながっていた
あなたの電話番号も
もう何処にもないんだよ
あな ....
夜が呼んでいるような気がしたので
誰かが待っているような気がしたので
自転車のかごにウイスキーボトル入れて
僕はさんぽに出たのです
どこか遠いところで
凪いだ海のおなかの中
呼び交わす ....
鳥は自由に飛ぶ
一本の線によってへだてられた空間を
風つかいのグライダーのように滑空し
大気をはらんだ凧のように静止し
熊蜂のように羽ばたいて流れの外に飛跡を残したりして
そして時には それ ....
4本の弦を見つめるあなたの写真を見つめる4人の仲間たち
まちがいなく
だいじょうぶ、と
つぶやいているときは
すこし
くじけぎみのとき
やっぱり
だいじょうぶじゃないや、
なんて
わはは、って
おいつめられてた
じぶんを
わらって ....
{引用=
夢 やぶれ
て 帰途
どこからか
いしころ一個の
うなり声}
んんん ん
ああああああ
ええ ....
ラベンダー絨毯の中
東へ東へ向かうバス
点在するハーブ園
スィングするカラフルな文字
流れる
ラジオから
セージ、パ リ、マリ 、タイム、、、
と聞こえ
行くのですか
と ....
凸凹配位座はいつでも漂っていて
なにかの拍子に
繋ぎ合っている手のひらの合間にもある
ついさっきまで当たり前のことが
風ひとつ吹いただけで
何ひとつ理解できなかったり
その道理に畏れたり
....
自転車置き場で
空を見上げるのがいい
そこに風でも吹いてくれれば
なおいい
そんなとき
携帯電話の電池でも切れていて
何か大事なことや
大した事じゃないことや
君にとっては ....
ハピネス。
幸せについて語ろうとすれば
それは光のように輪郭をなぞって透けていく
影はすべて
光を雄弁に語るハピネス。
流れ、を捉えることが難しいのと同じくらいに
私たちが生き残るのは ....
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