冬の夜
わたしのうでは母に貸すものと決まっていた
ほどかれたセーターの毛糸の輪を
うでに通してかかげていると
母はそのはしをくるくると巻き取って
毛糸玉を作る
単純な作業は退屈で よく居眠 ...
実家にはいま父と母が住んでいて、いまは、黒い子犬も住んでいる。
母が名付けた、「宝籤」という意味の名前を呼ぶと、尻尾と耳をすこしふって転げてくる。それも、この二週間でずい分としっかりした。
宝 ...
自らの動きで決まる人生は宇宙や地球にハグされている

秋桜は陽射しに感謝して笑う一塊になって合唱

冬だから南国の陽射し憧れるホットコーヒーの湯気は旅する

君がいる世界に僕は惚れて ...
桃色のトレイン



今日も誰かが

パパやママになる



わたしは

煩雑で薄汚れた

しかし時折美しく

光ものが転がる

待合室で

...
本を読んだことがある
読んだことのない 数知れない名の本を
僕の落ち着かない本屋の中を歩くとインクの匂いがした
それから 人知れぬ夜の場所へ 僕は歩いた
望まれてあなたの髪に入る冬



待つことも降ることもなし神帰月



呼べば降る呼ばずとも降る鬼火かな



骨の冬気付かず歩み骨となる



...
漂う迷いが残していた幾つもの線は
決して振り返ることは出来ないから
持っている紙が柔らかな紙になって
自在な形を折りたいと考えていた。
世界は膨張した

私の視界はせまくなる

細かな粒子の集合体は一つのきっかけで崩れ始めた

不用意な誰かの声の振動

『痛い』

と・・・・

そのまま紗のカーテンが何となく音 ...
近所の子らが小銭を握って
フルタのチョコやオレンジガムを買う
細野商店はおばさんがやっていて
娘と息子がひとりずつ

近所の子らが大人になって
いつやらクリーニング代理店になり
細野商店 ...
スーパーに並ぶ玉ねぎは
じつは人の魂です
皮をむくたびによぎるものあり
涙がとめどなく流れます
玉ねぎを最後まで
むいてはいけません
むいたらそこで、おしまいです




...
流れゆく川のように
ゆっくりとした足取りの妖精達
昨日までの汲々とした世界から区別された聖性を掲げ
大地は誇り高く実りを告げる
冬の星座も宙高く
また来る聖夜には全てが始まる
すべての予感 ...
仕事中ふと
椅子の数を数えてみたくなった
ずいぶん移動しているけれど
小さな店なのでそんなに難しくはないだろう
幼児用の椅子が足りなくなったり
学生がテーブルをまとめて島を作ったり
床のコ ...
狩猟民族としてのあるいは
遊牧騎馬民族の遠い遠い血が流れているのだろうか

トラッカーだけれどカーナビなんて要らない
iPadでGoogleMAPだけで探索し移動するのが得意になった

い ...
守るものはなんだ

この生活か
この空間か
過去を帯びた今か
過ぎし忘れられそうな過去か
そのままの先の未来か
何も見えない新しい未来か

なんでもいいから
自分を守れ

...
When the world is mine...

火曜日は街の背中の見える丘でアルマゲドンをひとり待つ予定


タンポポを折った帰りは電柱を倒すべきという義務の問題


相対性理論 ...
買い物袋を持つ
袖口から覗く彼女の腕には
野犬に噛まれたような夥しい赤い痕がある
ぼくの腕にも、
同じような痕が犇めいている ...
{引用=
長らくご無沙汰しております


 要に結ばれた 松の葉が
 はらはらと舞っていたりするものですから

この世で添い遂げられなかった二人の 死骸の群れのように思え
いたたまれず ...
あたいさあ
本当は
道徳的な人じゃない
自分でそんなことするのって
何だかとっても
悪いことしてる気がして
すごっく悩んだ

こんなことしてると
いつか罰があたる
ダメよ
止めな ...
ある女性から振られて
運気が下がった。
身から出た錆だった。
必死にあがいたが
ダメだった。

前世からの因縁で
地獄行きが決定した。
もう夢も希望もない。
仕事もその内首になる。
...
私は、心を失ったロボット






























...
彼が学校を卒業し
規則的に飼育された褒美の
初任給は最初に受け取る聖水
システムの管理の上に
嫌がおうにも引きずり出された
学生気分の抜けない彼でも
一種の儀式として
激しく揺り動かされ ...
「大きなもみじ」
              木の若芽


いろんな木の葉が散り交じる
大きい葉 小さい葉 ぎざぎざの まるいの
一面にふりまかれた気取りない木の衣装の端切れ

  * ...
「風が来るところ」
           木の若芽


雲ひとつない空に
しばらくしてひとつだけ見つけた雲は
空に浮かんだ理想郷の島に見えた
ああ でも今日はここが理想郷だ
あの雲まで ...
恋はまぼろしなんじゃないか
だからこんなに美しいのだろう
夢はまぼろしなんじゃないか
だからこんなにはかないのだろう
人生はまぼろしなんじゃないか
だから今一瞬しかないんだろう
現実は現実 ...
「未来の語り部」
           木の若芽

小さな草たちがかすかな声で歌い始めた
わたしも声に出すことを見つけよう
歌うこと語ることを 掘り起こし練り上げよう

肌を光で包んで風 ...
誰にも届かない言葉に意味はあるのか
そんな風に疑いながら自分の言葉を探してる
声なんて無くなってしまえばいい
そんな風に思いながらすぐに歌を口ずさむ
死にたいと嘯きながら約束をする
そんな風 ...
耳が痛い

あなたが言うので
のぞきこんだ

産毛に抱かれるように
あなたの
恋人からの言葉がひかっている

それを持ち帰り
窓辺においてやると
いよいよ優しげにひかってい ...
あまがみのはずが致命傷 怪しいチップうづめられている 雪女の夏服に納得がいかない
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
ふゆのうでそらの珊瑚自由詩23*12/11/16 11:55
犬のことはるな散文(批評...512/11/16 8:41
人生夏川ゆう短歌312/11/16 8:29
桃色のトレイン多紀自由詩6*12/11/16 7:11
言葉のない番田 自由詩012/11/16 2:49
冬とまばたき木立 悟俳句512/11/16 2:03
折り紙seniri自由詩6*12/11/16 1:17
現実は膨らむTAROぱっ...自由詩012/11/16 0:24
細野のおばさんsalco自由詩9*12/11/15 23:32
玉ねぎほどの魂石田とわ自由詩8*12/11/15 23:16
銀河杉原詠二(黒...自由詩6*12/11/15 23:09
椅子mizuno...自由詩412/11/15 22:49
アストロナビゲーター梅昆布茶自由詩1612/11/15 21:49
頭痛まきちぇり自由詩712/11/15 21:49
世界が私のものだったころ由比良 倖短歌8*12/11/15 21:19
『共喰い』あおい満月自由詩6*12/11/15 21:19
秋の便り月乃助自由詩13*12/11/15 21:04
話したかった花形新次自由詩112/11/15 20:54
どうあがいても地獄行きペポパンプ自由詩5+*12/11/15 20:40
マリオネット世江自由詩1*12/11/15 18:58
初任給和田カマリ自由詩1*12/11/15 18:33
大きなもみじ木の若芽自由詩412/11/15 16:01
風が来るところ自由詩112/11/15 15:59
まぼろし渡辺亘自由詩212/11/15 15:58
未来の語り部木の若芽自由詩612/11/15 15:46
冬の朝日Mélodi...自由詩112/11/15 15:35
はるな自由詩812/11/15 15:11
あまがみのはずが致命傷北大路京介自由詩812/11/15 12:52
怪しいチップうづめられている自由詩312/11/15 12:52
雪女の夏服に納得がいかない自由詩312/11/15 12:51

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