線路の上をただひたすらに走る毎日は、それが仕事とはいえ時につまらないものに見えてきます。
そんな時でした。あなたに出会ったのは。
午前八時三十五分、あなたは反対車線からやってきます。
マ ...
この部屋は四角い
建物も四角い
紙は四角く切り取られ
電車は四角く走っている
土地は四角く区切られて
名前は四角く囲われる
レンジは四角く温めて
テレビで四角くものを見る
君は ...
ねぐせはなおさない
あんまりなおさない
はねっかえりの天然パーマ
したいようにさせておけ
校庭に 生徒を整列させるように
頭皮に 髪を整列させるなんて
そんなのナンセンス
ナ ...
お金より
大切なものがある
またあ
そんな手垢にまみれた
こっぱずかしいフレーズが
よく言えるわね
しかもいい歳して
少なくとも
あんたのその
まったく何の新鮮味もない
底 ...
胸に【 研修中 】の札
「 いらっしゃいませ 」と、深々としたお辞儀
ゆっくりと
「 一点、二点・・・ 」
声に出しながら
ミスのないように丁寧に
傍らには先輩社員
さり気な ...
夜がひとつ 木の下に立ち
枝のなかの 空と息を見る
川の向こうの海を
音がすぎてゆく
明るい雲が
枝を照らす
火口湖を巡る鉄塔から
光が こぼれ落ちてゆく
...
僕達の世界は
連結された断片が
縫い閉じられた模様を織りなすタペストリー
つぎはぎだらけの時間を
つなぎ合わせて生きている
僕達の過去は
累積されない想いで満ち溢れ
飽和している ...
喪服を着た父が 部屋の隅にいる
悲しいほど
とても暗い場所に
かなり寝たので 夢だったのか ひどく汗ばんでいる
耳をふとんにあてると 父が階段を上ってくる気配がした
...
朝から僧侶が
歳末助け合い とかかれた登り旗を掲げて歩いていた
助け合え
助け合え と歩いていた
その脇で
道をはく老人がいた
うつむいて
ほうきを使う老人の
背に太陽が反射し ...
身に零れ落ちてくる
生暖かき雨
抱きしめているようで愛しい
今は雨に打たれていたい
悲しみや傷跡が癒えていくようで
少し心が軽くなるよ
この濡れた道を歩いて行けば
きっと光を浴び ...
学校は寝過ごせばいい
起きたら夕暮れだから
バイトをやり過ごせばいい
疲れて眠ってしまうから
気が付けば、朝
義務にくるまっている
指示は代わり映えない
...
ただ口をつぐむのは 勇気がなくて
人より少しばかり 優しいから
思い出したかのように 開けてみれば
タイミング逃して はいおしまい
そんなうなだれなくても ちゃんと考えてる
...
燃え上がる日の高熱
照らす街並みに
煌めいた陽の情熱
瞳は遠くへ
繰り返す幾つかの季節
赤を浴びた自転車の
足元が遠く飛ぶ
信じ切った日の想い
俯き繰り返す
越 ...
北風と去る体温に立ち尽くす
就職は決まらない
冷たい風を 冬は 頬に叩き付ける
学校に行きたい
金を 見えないものに払うのは 嫌だけど
東京駅の大通りで
バスの 田舎へ向かうその名を見た
明日は仕事をしたくな ...
時の音と共に
音楽は鳴る
年の瀬が近づくと
人間共の鐘が鳴る
ガーゴイル達が乱舞する街へと
俺の魂は静かに落下していく・・・
いつか、誰かが見た死の味をこの舌に覚え ...
いま時分には珍しい朝凪に
吸い寄せられるように
車を止めて
浜へ降りて行った
もう、母国に
呼ばれることのないカモメたちが
白を惜しまずに羽ばたいている
水面はきらきらとさやかに
...
アン・ドゥ・トロワ アン・ドゥ・トロワ
壊れたトウシューズをどこかに置き忘れた少女がひとり、漆黒の夢の中
そしてその静寂がわたしにまとわりつく
アスファルトが
冷たくて
誰にも会いたくなくて
でも
人の気配がほしくて
笑えよ
ゆるんでよ
そんな
尖った顔して
背中丸めていないで
だいじょうぶ
大丈夫だよ
鳥が飛んで ...
檻の中にいる時より
人の中にいる時の方が
君はずっと孤独だ
誰かと語り合っている時より
一人で黙っている時の方が
君はずっと雄弁だ
誰かに褒められている時より
誰かに見捨 ...
青く開いた空の深みから
一つ また一つ
無言の頷きのように
頬に
建物に
大地に寄せられる
ふわりと白い口づけ
それは
氷柱のように尖らせて行く
生ぬるい毎日の中で肥大した妄想を ...
マダム・スミダを貴方に
(原題:Serve The Last Pie For Me)
{引用=作詞:Doc Pomus・Mort Shuman・岩谷時子
補作詞:因縁崎渡世子
...
白くて少しざらっとした
鉱石のような植物
そんな草原で
石の人は
静かに一歩一歩
歩いている
目的は有れど
既にその石よりも
風化し忘れてしまいそう
傍らには
背中から ...
目からたばこが生えた
煙がおれの目だ
「人を愛せ」の「人」という字が
燃え盛っている
灰皿が
重油とタンカー
ガソリンは蒸気が燃える
トイレの個室と遠く離れた
廊下であったり
...
ゴルフはからだの使い方だ
からだの使い方を3分で会得する者もいれば7年で会得する者もいる、ただそれだけのことだ
会得のスピードが才能なら会得するまで諦めない根気強さも才能にちがいない
いのちの使 ...
Agains
今年はじめての 雪でした
足の下に さくさく
冬の音がする
雪のつめたさに
舌打ちしたり
みなが冬をきらうから
少しばかり 冬は意固地になっていたりするのです
...
そんなことしてどうするんですか と言うので
しないでどうするんですか
ほかになにしろっていうんですか そう言ってやった
意味のないことを
意味ありげに言うな ばかたれ
死体の処理に困ったので
引きずりながら運んで
隣の松平さんの家の玄関前に
置いて来たんです
当然、翌朝、新聞配達の苦学生に
発見されて
警察に通報されて
大騒ぎになったんです
松平さん ...
出会った人 みんな私のことを馬鹿にして
あざわらっているんだろ
気の毒がって上から目線で
かわいそうにって
すぐに私はすみませんと言うだろう
真心を疑い、すみません
読んで ...
供述によるとお前は
うつくしい女と出会った
彼女は駅の階段でうずくまっていた
いくら声をかけても反応がなく
そっと肩を叩いたとき
顔をあげた女と目があった
お前はこれがほんとうの恋なのかと ...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
午前八時三十五分、恋に落ちて(掌編小説)
そらの珊瑚
散文(批評...
5*
12/12/2 13:54
しかくいせかい
まーつん
自由詩
11*
12/12/2 13:06
もじゃもじゃ主義
〃
自由詩
8*
12/12/2 11:54
鈍器でドーン
花形新次
自由詩
1
12/12/2 10:56
何才からでも研修中
komase...
自由詩
4*
12/12/2 10:15
夜と白 Ⅲ
木立 悟
自由詩
3
12/12/2 10:13
チューブウエイアーミー
梅昆布茶
自由詩
10
12/12/2 9:43
冬のおわりに デッサン
前田ふむふむ
自由詩
5
12/12/2 9:34
朝の道
朧月
自由詩
3
12/12/2 8:59
rain
柊 蒼衣
自由詩
3
12/12/2 7:49
スローライフ
村正
自由詩
3*
12/12/2 5:33
波紋
千三
自由詩
2
12/12/2 4:04
グッドバイイエスタデイ
〃
自由詩
2
12/12/2 3:51
冬
〃
俳句
1
12/12/2 3:32
理想、現実
番田
自由詩
1
12/12/2 3:10
雪の宿で
yamada...
自由詩
2
12/12/2 2:42
大丈夫
もっぷ
自由詩
5
12/12/2 1:54
アン・ドゥ・トロワ
殿上 童
自由詩
15*
12/12/2 0:34
生きてろよ
蒼木りん
自由詩
2
12/12/1 23:48
ずっと、ずっと、ずっと
まーつん
自由詩
6*
12/12/1 23:43
冬に見つけられてしまうと
ただのみきや
自由詩
18*
12/12/1 23:38
マダム・スミダを貴方に
salco
自由詩
4*
12/12/1 23:37
石の夢
夜恋
自由詩
2
12/12/1 22:46
マギのマスク
鯉
自由詩
0
12/12/1 22:21
いのちの使い方
吉岡ペペロ
携帯写真+...
3
12/12/1 21:08
FinAgains
月乃助
自由詩
7*
12/12/1 20:31
ばかたれ
三田九郎
自由詩
4
12/12/1 19:00
ご近所さん
花形新次
自由詩
1
12/12/1 18:39
すみませんさえ言えれば血は流れないわけじゃない
いぬぐす
自由詩
1*
12/12/1 18:32
供述によるとお前は……
木屋 亞万
自由詩
5*
12/12/1 17:26
2805
2806
2807
2808
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2810
2811
2812
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2822
2823
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2828
2829
2830
2831
2832
2833
2834
2835
2836
2837
2838
2839
2840
2841
2842
2843
2844
2845
加筆訂正:
ずっと、ずっと、ずっと
/
まーつん
[12/12/2 0:52]
細部変更しました。
6.17sec.