戦後しばらく

人蕩らしとも言うべき論客たちが

哲学や宗教をざっくばらんに面白おかしく

ときには涙や蹉跌をもって聴衆に語りかけていた

人心の覚醒や変革を目指したそれらは

夢や幻、暇つぶしではな ...
ひび割れた心が癒せるのなら
私は唄ってあげる
せめてその泣き顔が
笑顔になるように

誰も振り返らずに通り過ぎても
私は立ち止まってあげる
受けた傷の痛みが
少しでも和らぐように
...
いつも言葉の足りない弟は
最後の別れの時も
死に顔を見ては泣き
姉の最後の痛みを知っては泣き

もう何の組み立てもなく
嗚咽しているだけの
図体ばかりが大きな
巨大な涙袋と
なってし ...
二度寝からもう目覚めるな法師蝉恋と暑さで脳がとけてる 毛糸玉太陽系を横断す シャンパンの泡が昇るや毛糸玉 春に冬眠 あと一口

もう一口

全部食べてしまった

寝る前
オープニングからサライ唄っている おんなが笑っている
高笑いでもなく微笑みでもなく
氷雨に打たれ空を見上げ
おんなが笑っている

おんなの頬を伝うのは
雨粒だろうか涙だろうか
痩せたおんなだった
背の高いおんなだっ ...
プライドや
スキルや
イデオロギーといった
後付けアイテムで体裁を整え
何層にも膜を張って
“ ハッタリ ”という殻で
コーティングしたら
実物より 
やや立派に見えた

だが
...
あるインターネットサイトで「もしあなたが、一日だけ可愛い女子高生になったらなにをしますか」という記事を見た。
マルキューで買い物?
美容院に行く?
ナンパされてみる?
いろいろ考えてみたけれど ...
定年退職したから 専門知識を生かせという
世界中の研究者たちと協力して
大所高所からものを言い
人類の平和と繁栄に尽くせという
わるい誘いではないけれど

しかしなあ どうして退職してから ...
炊きたての
新米を盛った茶碗から
ひとすじの煙がたちのぼる

雨と
土と
太陽と
風と
人の労働とで
育まれたものが
上へのぼっていく

本体から
自由になったものたちは
...
夜の荒れ野
肉厚の双葉
祈りに閉じる
滴の手のひら


瀧が桜に覆われ
音しか聞こえない
やがてすべてが
流れの先に遠のいてゆく


舗装路の亀裂に
沈み ...
氷河期が
水たまりに立っている


前を向いたまま
あとずさる


光を手放し
今も 拒んでいる


忘れた 忘れた
だからどうした


おまえ ...
洗うことを忘れた
精液まみれの手を
誰かに受け渡した
「切って、切り取ってよ、」と。

終わりなんてなかった
始まりもなかった
世界なんてものは、そうさ、
切って、切ってできたもの
愛が理由にならない最終バスのなか
女と男は指を繋いで
まっさらな舟を編むような気持でいた
ここには何もないのに
海を
みたこともないのに
ぼやけた毎日
流れる 日常
僕は どこ
40代さ


僕はひとり
殴られたとき
首都高速の窓で
泣いていた


つらい現場作業
二年前の夜
なぜ金を
心を削ってま ...
はずれるとき
音はただしい

はじめからはずれていた
輪は閉じていた
幾たびもはずれながら
いちいち動じている
しかしながら
はずれるとき
あきらめはもう終わっている

そし ...
NHKのアナウンサーが

各地の日の出の時刻を告げている

金沢6時29分6時29分

大阪6時30分6時30分

広島6時41分広島は6時41分


天体に住むぼくたちを愛おし ...
陽のあたる書棚 憩う一羽の本

タランチュラのような手が二つ

美しい表紙を捕まえると

隙間なく閉じられた頁に太い指が滑り

弛緩した貝 白いはらわたよ

青く刺青された文字は星 ...
外光が入らないため暗く、吊るされたばかりの洗濯物の
せいで湿気った階段の、狭い踏面に落とした拳骨程のあ
んぱんを拾い上げて無理やり口に押し込む。一回も掃除
しない、薄く埃が積もる階段は不服そうに ...
何か栄養素が足りないような思考
無意識に生姜湯と書いたメモに従い はちみつ不要で机の上

もう少しで つわりの時期を終える 
猫がしょぼーんと鳴いている ごめん かまってあげられない

ベ ...
どういうふうに笑えばいいか知っていた
人びとが納得するために
どういうふうに傾いで、
どういうふうに泣けばよいか

いまは
だから
どういうふうに笑えばよいのかわからない
自分の納 ...
忘れようとしていたことを
思い出した

あの人だけに触れたいと思うと
あの人だけには触れられなくなると

あなたが私を失いたくないからついた嘘なのか
わたしなど失ってもかまわないから ...
僕の心には池があり
そこには
白い花が咲いている

人を憎しんだり
恨んだりするたびに
濁った水から赤い蕾を出し
パンと空気を震わせて
その花は清らかに咲く

どうしても
どうし ...
いつも待っている
誰かを
何かを

右手か
左手で
いつまでも招きながら

黄色い砂埃も

べたべたしたちっちゃな手も

酷い陽射しも

すぐに味がしなくなる憐れみも
...
見ては駄目 見ては駄目と思う心と裏腹に

視線が先にあなたを見つけてる

気づいて欲しいような 欲しくないような

そっとあなたの名前を呼んでみる
私の隣
右腕がほんの少し
触れる距離

胸をくすぐる
その意外性や
時々見せる、悪い顔

手帳に並ぶ
今日のあなたの靴下の色
一昨日はグ ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
飽和した世界吉岡ペペロ携帯写真+...113/11/13 20:07
moon light serenade龍九音自由詩2*13/11/13 17:59
別れー姉弟3……とある蛙自由詩11*13/11/13 14:42
二度寝からもう目覚めるな法師蝉恋と暑さで脳がとけてる北大路京介短歌313/11/13 13:32
毛糸玉太陽系を横断す俳句113/11/13 13:31
シャンパンの泡が昇るや毛糸玉俳句013/11/13 13:31
春に冬眠自由詩313/11/13 13:30
あと一口もう一口全部食べてしまった寝る前自由詩813/11/13 13:30
オープニングからサライ唄っている自由詩513/11/13 13:29
おんなが笑っているHAL自由詩7*13/11/13 12:07
【 途上の人 】泡沫恋歌自由詩21*13/11/13 11:43
もしあなたが、一日だけ可愛い女子高生になったら何をしますかアマメ庵自由詩213/11/13 10:35
世拗ね人イナエ自由詩11*13/11/13 9:51
空の成分そらの珊瑚自由詩9*13/11/13 8:56
ひとつ 結晶木立 悟自由詩313/11/13 1:45
ノート(無風)自由詩213/11/13 1:43
切ってできたもの西園 虚汰自由詩013/11/13 1:16
最終バスはるな自由詩413/11/13 0:43
ウインナーを齧る夜番田 自由詩113/11/13 0:25
はずれるはるな自由詩513/11/13 0:25
自由吉岡ペペロ自由詩613/11/13 0:16
朝の読書ただのみきや自由詩21*13/11/12 23:07
「残考」宇野康平自由詩113/11/12 22:30
仕方ないことのてんこ盛り朝焼彩茜色自由詩13*13/11/12 22:29
糸糸はるな自由詩213/11/12 22:28
かさぶたハイロウクナリ自由詩313/11/12 21:31
蓮華和田カマリ自由詩9*13/11/12 18:33
招き猫nonya自由詩18*13/11/12 18:22
片想い  〜四つの行詩より〜龍九音自由詩2*13/11/12 17:59
標本中山 マキ自由詩013/11/12 17:59

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