騙される楽しみも
必要だと感じている
本当を知る時に
シニカルな顔面の
崩壊が起きるからだ
それは許す事と
同時に起きる
好ましい物ではありません
けれども知覚を豊かにしてくれ ...
朝のコーヒー・コーナー
十時開店なのに
十五分前から
客が
今は七・八人
今日はうす曇り
おだやかな夏
来る時は涼しく
思いがけない朝
うれしいことに
もうひとり女性が ...
稲の規則正しいひしめきの中で
全ての尊いものを押しつぶしていきなさい
そうして全ての卑しいものに隠された
厳しく高貴な天秤でもって
稲は実り稲穂は垂れ
かつて無垢であったという人 ...
歌集平成二六年七月二九日より
妻とドライブ
三上山いつも正面に見え神のみ手なる不思議をおもう
書きなれて歌小説詩などもストップさあたらしくせむ
盛夏なり緑の植物濃きみどり街路 ...
Sylph
ある男、夢をみた
さかぼそけき小女の夢なり
それより、その夢忘れえず
来る日もその次の日も
毎日かんがえにけり
つに決心せり
我このsylphなるもの
見つけるた ...
.
【5】 歌のわかれ
雪 峡{注=下書稿(四)手入れ(2)。ルビはすべて編集者。}
{ルビ塵=ちり}のごと小鳥なきすぎ
ほこ杉の{ルビ峡=かひ}の奥より
あや ...
死んでいる系のぼくらは
テレビを見ない
酒を飲まない
声を出さない
夏なのに
長袖のジャンパーを着ている
手にはいつも、
iPhoneを持って。
スライドする指だけ ...
道ならぬ対象の あなたが
クリーニングされた ワイシャツを
パリッと 着ている姿が 好きだった
いつからか 気が付いてしまった
ワイシャツが アイロン掛けになっている
ど ...
読みかけの本を開くと
こぬか雨の匂いが
した
ひさかたぶりの文字たちは
指さきにそっと、重たい
夏の終わりはいつも、そう
ひっそりと濡れて
いる
空高く ...
彼は詩人を
気取る者
内なる黄金を仄めかす
持たざる者の、負け惜しみ
だが
言葉の剣が錆びついて
振り回す手つきも憶つかず
悪戯に、心の生傷を
増やすだけ
...
ホップ、ステップ、ハンドジャンプ! 君がそう言ったからぼくは逆立ちしてやってみた、ところが君はハンドジャンプじゃなくて、アンドジャンプと言ったのだった。それだけだ。本当はそうなる予定だったんだ。ところ ...
無傷で帰ってきやがって、と
言われるのだろうな、あの世で。
いや、神様は上品だから
無傷で帰っていらっしゃるなんて、と
やんわりと非難されるかもしれない
かすり傷ひとつあれば
神様は黙って ...
切ると血が出た
それよりも柔らかさに驚いた
それは頭のなかの出来事のようだった
でもリアルじゃないのがリアルだった
引き返せない
引き返せないから突き進んだ
首を切 ...
オレンジ色の空へ シャボン玉を子供達が吹かす
揺れるたびに 風の気配を確かに感じる
割れそうになれば心の中の不安と童心も同時に揺れる
ああ!愛してる!
いつまでも愛してる!
宇宙一愛してる!
永遠に愛してる!
思いっきり愛してる!
感動しちゃうほど愛してる!
気が狂うほど愛してる!
苦しくなるほど愛してる!
痙攣 ...
あなたなら
素通りしてしまうものに
立ち止ってしまう
あなたなら
気がつかないものに
気がついてしまう
あなたなら
視えない傷から
血が流れてしまう
あなたなら
聴こえ ...
夕暮れ時の喫茶店に
here comes the sunが流れた
気が付くと僕は
後期ビートルズの力関係について
とりわけジョージ・ハリスンの台頭について
熱心に解説していた
静か ...
君の体温はあたたかすぎて離れられなくさせる
けれどいつも二人でくるまっていられるわけないから
離れている時がむしろ当たり前で
心がつながっているということを信じている君は
私が居なくても離れて ...
{画像=140907093944.jpg}
近頃、羊歯が気になっている
名も無い羊歯になりたい!?
小さな森に入ると
足元にあって
手を伸ばしている
くるりと丸まっ ...
僕たちは後片付けを始めた
片付けるものはそんなになかった
僕たちは会議机を三人がかりで乾拭きして時間をつぶした
机を運ぶという事まで意識していた僕たちのうちの二人は
拭きながらじょじょに机の両 ...
.
【4】 白金環と白金黒
雪 峡{注=下書稿(四)手入れ(2)。ルビはすべて編集者。}
{ルビ塵=ちり}のごと小鳥なきすぎ
ほこ杉の{ルビ峡=かひ}の奥より
...
遠近法が麻痺した囚われの眼(まなこ)を
墜ちるのを怖れた誤読の盲人たちが崇める
しんなりとした粘性の絨毯は織り上げる程
未来を消し去り 響きを失った時空に
拡がっている 奇妙な、奇妙な諧調
...
砂浜の砂を握りしめ
手を開けば
崩れる砂
崩れた砂を見ると
砂は砂粒と砂粒だった
地球はひとつでも
本当の地球は
個々の人々や生きものたち
一粒一粒の砂粒
この世の中の本当の ...
あなたについて
私が見たもの聞いたもの、感触、熱、味
ぜんぶ
私の中に入れて蓋をする
逃げ出そうとされて嘔吐感がこみ上げるけれど
音を立てて飲み下し腹におさめ
唇を閉じたままニィと微笑 ...
夜半にうっすら目をあける
カーテンの隙間から
仄かに月明かりが差し込む
部屋の中は蒼い海の世界
私は、
月影が揺らぐ波間を静かにたゆとう
どこへ流れていくのかも
どこへたどり着くのか ...
なぜ、ここで戦う必要がある? 君の、君だけのための戦いは、きっとここではない、どこか、そこで死ぬことに価値があるような場所で、もっと、そのために死ぬことに価値があるようなもののために、行なわれるべき ...
夢に向かって
突っ走るのは
れっきとした賭けごとですが
かけがえのない勝負なのです
一度きりの人生の
大いに得るか、失うか
自分の意志では
選べない結末だとしても
...
待宵の支度を重ねながら粋に古を覗く上向きに
女の割合の多い その丸い姿に時に 男にも見える
只の円
人々に想いを凭れ拝まれ馳せられ 逃げたまま
...
月夜の帰り道
青白い横断歩道で 拾った
白い帯にぽつんと 真っ黒い穴
無造作に転がっていた 黒い石
指先が ぽっ と暖かくなったような
無機質な石よりも 柔らかい感触
左折してきた ...
脂の乗った腹は 嫌だけれども
油の乗った 人間には なりたい
油ばかり 売っていては
物事から 脱線して しまうけれども
売る油すら 手元に無いようじゃあ
潤いが 無い 気もするの
...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
たまには
ドクダミ五十...
自由詩
7
14/9/7 17:47
朝のコーヒー・コーナー
生田 稔
自由詩
1
14/9/7 17:37
稲
葉leaf
自由詩
3+
14/9/7 17:34
歌集平成二六年七月二九日より(一)
生田 稔
短歌
2
14/9/7 17:29
Sylph
〃
自由詩
2
14/9/7 17:25
笛吹き少年の行くえ(5)
Giton
散文(批評...
0
14/9/7 16:38
『iPhone』
あおい満月
自由詩
9
14/9/7 15:55
アイロン
佐白光
自由詩
2*
14/9/7 15:34
贅沢
千波 一也
自由詩
7
14/9/7 15:29
立ち止まる子供
まーつん
自由詩
10*
14/9/7 14:19
ハンドジャンプ
kaz.
自由詩
0
14/9/7 13:50
神様の言い分
りす
自由詩
4+*
14/9/7 13:44
長い夏休み
吉岡ペペロ
自由詩
4
14/9/7 13:36
風が揺らしているもの
陽向
自由詩
3*
14/9/7 13:23
愛してる!!!!!
中村 くらげ
自由詩
4*
14/9/7 13:22
あなたへ
HAL
自由詩
10*
14/9/7 11:25
夕日
やまうちあつ...
自由詩
3*
14/9/7 10:56
体温
弓夜
自由詩
3*
14/9/7 10:25
羊歯(シダ)になろう / 丸まった指先を宙(ソラ)へ伸ばすん ...
beebee
自由詩
23*
14/9/7 9:37
繁栄
nemaru
自由詩
1*
14/9/7 6:57
笛吹き少年の行くえ(4)
Giton
散文(批評...
1*
14/9/7 6:32
Gの上空
ハァモニィベ...
自由詩
3*
14/9/7 3:53
だから僕は時々空を見る
ichiro...
自由詩
14*
14/9/7 0:47
「蓋をする」
桐ヶ谷忍
自由詩
11*
14/9/6 23:27
夜の海
猫の耳
自由詩
2
14/9/6 23:08
我々の欲望には、素晴らしい音楽が欠けている。
岩下こずえ
散文(批評...
1
14/9/6 23:04
かけ算
千波 一也
自由詩
3
14/9/6 22:54
待宵
朝焼彩茜色
自由詩
11*
14/9/6 22:45
黒い石に
藤原絵理子
自由詩
5*
14/9/6 22:35
アブラカタブラ
藤鈴呼
自由詩
2*
14/9/6 22:29
2195
2196
2197
2198
2199
2200
2201
2202
2203
2204
2205
2206
2207
2208
2209
2210
2211
2212
2213
2214
2215
2216
2217
2218
2219
2220
2221
2222
2223
2224
2225
2226
2227
2228
2229
2230
2231
2232
2233
2234
2235
加筆訂正:
笛吹き少年の行くえ(3)
/
Giton
[14/9/7 3:04]
注を加筆し、本文の一部を小字にして読みやすくしました。
5.4sec.