『鋏』
月が、
夜に噛まれる。
欠けていく姿は
溶けて海となった
残り少ない流氷
その上に、
この足は立つ
諸手は木の柱に括られて
身動きができない。
足 ...
私の人生が終わっていく時
私は私が得る事のできなかった様々の事を思い出すだろう
それはあるいは夏の微風や、春の穏やかな午後
精悍な顔した少女の後ろ髪や冬の枯葉の匂いや
病床 ...
私は私の中の強い欲望を自覚した
私は偽者になりたくない
黒いゴミ袋の偽のカラスがまるでカラスの様に動く
偽者には自分の意思はあるのか
真似には自分の意思はあるが
偽者は誰かに仕立て上げられ
本当 ...
夢の成分が星ひとかけらに相当するとしても
幸せな豊穣には私はもう生きていないかも知れない
と私は手の沈む先の海に密告しなくてはならない
ただ生きているってことは私が海であることだから
まだしも ...
強張る唇
黄色い目
紫色の顔
手を差し出して
その紙をつかみ
そそくさとソコを
後にする
人々の目が光っている
囁き声がザワザワ
床が歪む
まだ殴られた方がいい
痛み ...
夏にさよならを
今年は雨が連なりますね。雷師も人格が変わってきたようです。
と、お天気お姉さんが言っていました。
それはそれで構いません。
カレンダーを丸めたような手紙をバトンにして
...
髪の長い不思議と柔らかい表情を湛えた男は言った
殺したい
初めての感覚だった
スキンヘッドのいつも顔を歪めている男は言った
殺されたい
ある日何の前ぶれもなくそう思った
僕達に共通 ...
心細さを擽る風が
お腹の底を吹いたかと思うと
今朝からは
おびただしい数の赤い蜻蛉が
突然現れたにしては
脅威的な確率の高さで
ペアを組み
次々に風を横ぎっていく
二匹ずつきちんと ...
あの日以来、
君のその瑪瑙色の目を見てから
すべて吸いとられてしまった
この腕にじみついていたものすべてが
洗い流されてしまった
君のその瑪瑙色の目を見てから
ぼくの黒い目 ...
ピキッと入った 切れ目が
縁の切れ目と 呟いて
円形の 筒を 見詰める
堆く 積まれた 其れは
彼方迄 伸び
留まる事を 知らない
トクン トクン
この 心臓を
赤い 血液が
...
確かに君は昔ほど若くない
けれど胸の内に熱くたぎる
血潮忘るるなかれ
失ったものを今考えても仕方ないか
ら
今できることを一つ一つ数え歩こう
遠い昔に想った人は今何処で何処 ...
『腕』 あおい満月
しかくいまちの
しかくいまどから
しかくいそらをみている。
陽炎の向こう側を
車が走る
人々はアクセサリになって
街の腕を滑っていく ...
夏の陽射し
猫の影くっきり
耳をぴーんと立て
猫の影くっきり
二匹の影が重なり合う
世界中の地面や壁に
夏の陽射し
猫の影くっきり
尻尾をぴーんと立て
...
とにかく咽が渇いていた
コンビニに入りお茶を一本だけ買った
友人と呑みに行った帰り
ただ俺は咽が渇いていた
俺の中に一匹の狼がいる
俺の中に一匹の狼がいる
そいつをてなづけるのが俺の仕事
...
オレンジの雲が明日を染めていくきっと明日はもっと良い日に
不要なもの溜め込む度に辛くなる解放の文字が見え隠れする
薔薇の花様々な色咲き誇る見る人の心薔薇園になる
カレンダーの海の景色 ...
散歩
子供は誰かとあるくのが好き
たえずおかぁちゃま
たえずおとうちゃま
おとうちゃまのなかのよい和さんは
かずにいちゃま
抱きつきたいの
走り ...
超破壊少女は今日も行く
決して"不良"なんかじゃない
日頃の鬱憤を
機関銃に変えてゆくだけなのだ
紺色のスカートをひらひらなびかせて
道路のど真ん中颯爽と歩く
今日 ...
雨の日は休めたる喉法師蝉
ほどけないコブラツイスト法師蝉
法師蝉徐々に音量下がりけり
エデンの蛇を酒にして女酔わせている
つくりものの頭髪に雪
混浴露天風呂に茹でられている
息切れを起こす苦しみを越えて
マシンガンみたいに鳴り続ける心臓
どこに向かってんのか分からない
とにかく、ハメられた
あの時には既に
罠に掛かってのか?
いつから俺は一人で
いつ ...
籠の外にいると夢のなかでからだを動かしている人形のようだ
よわいからこまる
はやくまたあしたから籠の中に入って働きたい
突然の夕立が
アスファルトに湯気を立てて
逃げ込んだ バス停の屋根
あたしはスカートを拭いていた
飛び込んできた
雷の音と いっしょに
きみの白いカッターシャツ
どきどき ...
ついさっき読み終えた推理小説
完全犯罪を謳ったクセして捕まった
僕だったらもっとうまくやったのに
僕だったらもっとうまく殺ったのに
TVニュースで垂れ流しの喜怒哀楽
どれもこれもが狂って ...
安全な部屋から庭を眺める
緑色の雑草に当たって跳ねる雨粒
驚いたように飛び上がるアマガエル
裏返ったまま濡れていく黒い突っ掛け
畳に投げ出された妹の両足
夏休みの宿題を広げるだけ広げて
雷 ...
{引用=あなたがたはそのふたりを町の門にひき出して、石で撃ち殺さなければならない。‥あなたはこうしてあなたがたのうちから悪を除き去らなければならない。(申命記 22,24)}
古代イスラエルでは、石 ...
暗号は箪笥にしまわれていたが
防虫剤の匂いに毒されもう使い道はなかった
幼少期に誰もが熱をあげやがて棄て去った玩具同様
為されるべきことは二、三あったものの
その手 ...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
『鋏』
あおい満月
自由詩
8
14/8/18 19:10
ただ老いて死ぬ事
yamada...
自由詩
2
14/8/18 19:10
偽者
ichiro...
携帯写真+...
5*
14/8/18 18:56
ネアンデルタール人は誰何を強制しなかった
由比良 倖
自由詩
6*
14/8/18 17:58
inside out
opus
自由詩
0
14/8/18 17:00
夏の消印
朝焼彩茜色
自由詩
20*
14/8/18 16:54
以心伝心
陽向
自由詩
1*
14/8/18 16:06
アキアカネ
Lucy
自由詩
18*
14/8/18 15:36
君の目
あおい満月
自由詩
5*
14/8/18 15:29
湖面
藤鈴呼
自由詩
1*
14/8/18 14:38
いまむかし
まきしむ
自由詩
0
14/8/18 14:25
『腕』
あおい満月
自由詩
7*
14/8/18 10:55
夏・陽射し
……とある蛙
自由詩
12*
14/8/18 10:10
狼
渡辺亘
自由詩
5
14/8/18 8:43
オレンジの雲
夏川ゆう
短歌
0
14/8/18 7:17
散歩
月形半分子
自由詩
3
14/8/18 1:00
超破壊少女
瑞海
自由詩
2*
14/8/18 0:41
雨の日は休めたる喉法師蝉
北大路京介
俳句
3
14/8/18 0:08
ほどけないコブラツイスト法師蝉
〃
俳句
4
14/8/18 0:07
法師蝉徐々に音量下がりけり
〃
俳句
2
14/8/18 0:07
エデンの蛇を酒にして女酔わせている
〃
自由詩
2
14/8/18 0:07
つくりものの頭髪に雪
〃
自由詩
3
14/8/18 0:06
混浴露天風呂に茹でられている
〃
自由詩
2
14/8/18 0:06
トラップト
凍月
自由詩
0*
14/8/17 23:52
ぼぼんぼぼん
がぱ
自由詩
2
14/8/17 23:03
夕立の後の香り
藤原絵理子
自由詩
6
14/8/17 22:55
なにもかもがすべて狂っている
ねこ歩き
自由詩
0*
14/8/17 22:49
夕立の後の香り/即興ゴルコンダ(仮)未投稿
こうだたけみ
自由詩
3*
14/8/17 22:38
掟
Giton
自由詩
3*
14/8/17 22:26
我々の暗号
草野春心
自由詩
7
14/8/17 22:22
2191
2192
2193
2194
2195
2196
2197
2198
2199
2200
2201
2202
2203
2204
2205
2206
2207
2208
2209
2210
2211
2212
2213
2214
2215
2216
2217
2218
2219
2220
2221
2222
2223
2224
2225
2226
2227
2228
2229
2230
2231
加筆訂正:
白夜の足跡
/
りゅうのあくび
[14/8/17 23:30]
遅筆により推敲
7.63sec.