その人は大きく息をついて、腰を下ろした
――これは、何段あるんですかね…
――二百八十七段です、どちらからですか?
――高知です
――遠いですねぇ…僕は横浜です

傍らに、古びたリュックが ...
まんまるのお月様に手を伸ばして
掴めるはずよ ほらもう少しよ

散らばった星を払って退けて
目を輝かせて 持って

時間は有限 心は無限

そんな時が好きだった


空も ...
{ルビ久遠寺=くおんじ}の山門を潜り
巨きい杉木立の間に敷かれる
荒い石畳の道を抜けて
前方に現れる
天まで続く梯子のような
二百八十七の石段

緑の山の何処からか鳴り響く
{ルビ団扇 ...
ウクライナ撃墜ニュースで思い出し行方不明のあれを検索 夕立の後 虹がかかった 山に
川は澄んだまま 流れていた
やさしい人が暮らしていた 美しい村に
笹の葉はしゃらしゃらと 風に語っていた


肌に川の香りを残して
葉洩れ陽は丸く ころ ...
高齢者マークとは失礼な

クローバーが外来種だとしても
要注意外来生物と人は呼ばない

乙女の多くが口をふさがれ
足に枷を掛けられていた時代
定型からはみ出した四つ葉は
王子に見初めら ...
あいだに ある フェンスに
ひとすじ
つる が 絡み付き
夕にしか咲かない花を
咲かせている

僕は 動かない
動かないまま 君を見ている
動かないまま見ることが
いつのまにか ...
高校をやめ
好き勝手言って田舎を飛び出した手前
東京に敗北し帰郷した俺はすぐに地元のハローワークで仕事を見つけた
ギターを押し入れで風化させたまま
12時間交代の工場に勤務し
Windows ...
マスター、恋を一杯

では…少々お待ちを


カクテルを飲んだら

咽せて涙が出て
胸が苦しくなり
心地良くて夜も眠れなかった
川崎のソープランド「うちなんチュウ」
のナンバー5ジェシカちゃんが
顧客4人の包茎情報を
横浜黄金町にある柳本クリニックに
3万5千円で漏洩していたことが分かった
4人の包茎は
次、生でや ...
      朝刊に折りこまれた
     それは裏面が真っ白な
    パチンコ屋のチラシ広告
(メモ用紙にと気をきかせたのか)
            そして
     無聊に明け暮れてい ...
   {引用=明滅の海のきらめきしろきゆめ}
なみまにただよう千のきらめき千の破片
いちまいいちまいのかけらがきみを映す銀のおも
そのするどい万の切っ尖にぼくの皮膚はちぢんでいるのに
ぼくはも ...
馬の子の鬣撫でる手に指輪 幸せ壊れたイソギンチャク おっぱい揉みたい手の爪伸びている 毒のある花で飢えを凌ぐ やがて夕闇は
音もなく
グラスの底に流れこみ
溢れ
私の手首をつたい肘から
滴り落ちて
螺旋階段の手摺りを濡らし
滑り落ち
白い
石畳を徐々に浸食しながら坂道をゆっくりと
流れ
...
立脚点


あふれる
おもいを
言葉に託し

いますぐ
誰かと共有したい
心の忙しい人もいるでしょう

ひとり
友達も見つからないまま
静かに
書き留めた
自分の言葉
...
あの爺さんのハーモニカ、粒の無くなった玉蜀黍(とうもろこし)なんだって、
まじか
笑える
サイレンがうなり声あげてとても大きくえぐれているし
物影という会話に闇だけ
浮かび
まくる
僕が ...
言葉を持たない
ほどけゆくはなびらに顔を寄せる
月曜日のこんにちはが
金曜にはさようならになって
まだ夏は来ないというのに
固い棘に触れた
わたしの指先に
染みのような血だけを残して
...
燃える緑をあなたは見ただろうか
わたしは、見た
命の強さと危うさを

美しさに殺されそうだった

だから、逃げたの
命 と あなた から

あっ
遠くで風鈴が鳴った気がする ...
影はたやすく溶けあって
昼間の声を裏切るけれど
なぜだろうか
あなたを抱くほど
くっきりとわたしが離れていく
ねえ、植物学者さん
もう手遅れだよ
ザイライシュヲ クチクシテシマウカラ
ミツケシダイ ヒッコヌケ!
あなたがそう言っていた花
この街道沿いの人たちが
丹精込めて育ててる

麻袋にくっ ...
紙の鏡が風のなかにあり
風ばかり映して黙っている
光の重さに
歪みまたたく


覆うことなく
重なることなく
ただ端は端に
先は先に触れ火を放つ


地に降 ...
片羽の鳥が燃えながら
旧い炎をついばんでいる
公園であり庭であり墓である場所に
両手に剣をかかげた子が立っていて
両目を閉じたまま鳥を見ている






...
世界の始まりは夜の闇
夜の黒は
星と月によって和らいだ黒
それが下にいくにつれて濃い黒となり
目を閉じたような漆黒になる
その黒は途切れることなく海に続き
再び色が薄くなり
紺色 ...
 薄暗い姉達の部屋で、僕はズボンとパンツを脱がされ、ただぼんやりと立っていた。
「いーい、健太はおちんちんの病気だから、今から先生達が診察してあげるからね。じっとしてるのよ、判った?」
「うん」
...
夜のとばりが下りるころ
聞こえてくるのは夜風が唄う子守唄
流れる雲に見え隠れする月が
やさしくほっこり微笑むから
眠ろう
枕に頬うずめて

会えないお方に
届け想い
せめて
夢の中 ...
わたしの総てを
受け容れるだなんて
わたしにも出来ないことだわ

だから、
わたしの総てを
受け容れてくれる人なんて
いるわけがないと思うのよ

わたしの
些細な何かをひとつで ...
フローリングに寝てるはずなのに
沈む感覚ありません?

砂浜にきちんと立っているはずなのに
足を取られる感覚ありません?

誰か私を引きずろうとしてません?

水と油みたいに混 ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
旅人の会話  服部 剛自由詩214/7/18 23:00
瑞海自由詩10*14/7/18 22:42
身延山にて服部 剛自由詩314/7/18 22:29
マレーシア短歌1花形新次短歌114/7/18 22:01
夏の歌II_風景藤原絵理子自由詩214/7/18 22:00
四つ葉のクローバーイナエ自由詩6*14/7/18 21:42
踊らん 哉フユナ自由詩714/7/18 21:40
四度目の上京馬野ミキ自由詩614/7/18 21:20
カクテル凍月自由詩2*14/7/18 21:11
個人情報漏洩花形新次自由詩114/7/18 20:58
折り紙信天翁自由詩614/7/18 20:32
知多、6月Giton自由詩2*14/7/18 19:52
馬の子の鬣撫でる手に指輪北大路京介俳句214/7/18 19:11
幸せ壊れたイソギンチャク自由詩214/7/18 19:10
おっぱい揉みたい手の爪伸びている自由詩214/7/18 19:10
毒のある花で飢えを凌ぐ自由詩514/7/18 19:10
夕闇Lucy自由詩1314/7/18 18:54
立脚点はなもとあお自由詩814/7/18 18:44
深夜徘徊パトロール(モリマサバージョン)モリマサ公自由詩214/7/18 15:44
おもかげそらの珊瑚自由詩12*14/7/18 10:58
夏の白昼夢いるみ自由詩314/7/18 2:39
もえる影はるな自由詩414/7/18 1:49
外来種西天 龍自由詩214/7/18 0:13
ひとつ 湛える Ⅱ木立 悟自由詩514/7/17 23:31
ノート(旧い炎)自由詩314/7/17 23:30
砂漠へ凍月自由詩5*14/7/17 23:19
クラブマリノス草野大悟2散文(批評...0+*14/7/17 22:31
「 独り寝の夜 」椎名自由詩114/7/17 22:21
全員が敵千波 一也自由詩514/7/17 22:08
沈む瑞海自由詩214/7/17 21:46

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