使者は訪れてくる
静かに深い瞳で訪れてくる
彼が何処から来たのか
何を告げに来たのか知らない
彼も何も語らない
だが何故か私は知っている
彼が使者であることを
彼が語らぬことのうちにこそ ...
眠る耳が溶けていくハートにあたっている   そこの膝掛けの上に置かれている
  一匹の沢蟹なのだが、
  数日前にある男が用いた
  あわれな比喩の成れの果てだ
  今となってはその詳細は思い出せない
  それに彼は十中八 ...
虹の無い空を埋めるのは
淡々とした白と重々しい黒

君がいないなら、世界なんてモノクロだ
白黒テレビ、砂嵐
無意味で単調でつまんない
でも悪くない
色の無い世界、1と0
...
 
あなたが連れてきたのは、雨と汗のにおい

あなたはシャワーなんてあびたりしてさ

あたいは期待とソファーに包まれるのさ


 
虚ろな目をした羊の群れを
大きな月が追いたてる
鋭い杭を持って
隊列からはみ出した美しい
心臓を容赦なく貫く
流れ出した黒い血が
二つに分かれ
両岸に佇む親子は
次第に俯き
海岸 ...
その場所では、指令は天から真直ぐに落ちて来る。雨粒のように垂直に人を貫き、頭のてっぺんから脚の爪先まで感電させ、人のすべての行動を支配する、心も身体もだ。
指令を与えられるたび、人は従順になって働き ...
右と左に
別れても大丈夫
それぞれしっかり生きていくから
夕焼け雲の下
二つの影がまっすぐに伸びていく
それぞれ信じた方角へ
そして生き延びる
不完全な生き物として
何千回も
夕焼け ...
あさりとしじみなら
あさりをとる
あさりとはまぐりなら
はまぐりをとる
たぶん
だが
はまぐりとあわびとなると
まよってしまう
こまってしまう

はまぐりにはまぐりの
ぐりぐりが ...
最初で最後って好きじゃないけど嫌いでもない
いいことがあっても それが終わるのは嫌だし
嫌なことがあっても 何度だってやり直したい
人生は一度きりだから例え同じ事でも
同じ結果だとしても一回だ ...
孤独の神がいたら 僕は貴方に愛を与えたい
その孤独を分けてもらえるなら 話しかけないが手に入れる
愛も恋も知らないなら 知らない分を僕にください
その知らないは 誰よりも知っ ...
明日に向かって愛を呟き
夢を思い描いて 必要な物を準備した

逆風が来ると 逆風以外僕にはないと悲観する
愛をこんなにも呟いてるじゃないか

掴みたいから明日に愛を呟いた
それは ...
犬を連れた二人の男が行き会った
血統書付きの犬を連れた方が自慢を始め もう一方に
「雑種なんか飼うのは時間の無駄だよ」
ああ 好きか嫌いか別として
そんな考え方があってもいいのだろう
もっと ...
世界の密度を




花の器に

綴じて






うすく
色を忘れていく






真上の太陽は



放射状に延びて




時間を留めながら




僕を導く
会社の帰りに実家に寄り
母を乗せて 病院に行く
入院している父に会うため
一日中 林檎畑で働いた後
母は着替えて 私を待つ

七十歳を超えて 疲れただろうに
駐車場について 歩きながら
...
職場に新採で入ったころ、上司に古いタイプのサラリーマンがいた。私とは歳が大きく離れていたので、当然考え方に世代間のギャップがあり、そこで小競り合いのようなものが発生したりした。組織は異なるイデ ... 耳朶が
せかいに
かたりかける。
おまえは、
やさしいか、
やさしくないか
いいえ、
わたしは
やわらかく
固いいきものです
ひらききった
ふところに
...
小学生の頃から
肛門に興味があった
お母さんが夕食の支度を
している時
後ろからカンチョーして
振り向き様に
思いっきり
ひっぱたかれたことがある
中学生になると
カエルを捕まえて
...
ぼさぼさの髪で起き上がって
冷蔵庫からグレープフルーツを取り出す
今日は関節が痛い

カーペットは今クリーニングに出してる
蜂蜜色の床にそのまま寝そべって
果実の匂いを嗅ぎながら
窓から ...
  夏影を
  蛇の身がなぞる
  あおじろくつめたく
  すべての陽がきえていく
  汗が鎖成す、おまえの鎖骨
 手を付けないでおこう
 自分という作品に

 決めつけないでおけば
 何にでもなれるだけの、柔らかさが
 人の内側には、まだ残っている

 手を付けないでおこう
 描きかけた自画像に ...
季節をいいあらわそうと思っているうちに
それは過ぎてしまう

足跡と想いはいつのまにか
季節をすり替えて行く

君と金と銀の
スニーカーを交換して
なんか安っぽいねって笑った

僕 ...
黙っていることがすきだ
だれかといても
なにも言わずにいられることが
そのひとをすきだということに比例する

なにか話さなくてはならない
そう考えるとき私は急に無能になる
言わなくてもい ...
華がなければ
覚えてもらえない

名前がなければ
呼んでもらえない

色がなければ
背景にもなれない

嫌ってもらわなければ
記憶にもなれない

でも
生きている

...
あなたの「詩」はたいてい
心療内科かなんかの 清潔な壁に
清潔に飾られている

そして心の弱った人達がやって来ると
そのもったいぶった毛筆で書かれた言葉で
かれらの弱った心を慰撫する

...
かつて恋した人に会える
年に一度の特別な日
もう二度と
ふれあうことはなくても
恋しい恋しい人

許されない恋だったから
別れはすぐに訪れた
終わらないままに
引き裂かれた恋だった
...
駅前に黄色のキャロルを路上駐車するとクマは
ポンっとドアを叩きつけ 身軽に外へ出た

わたしは険しくなってる顔を 上げないよう
キュロットの裾を握りしめた
1時間もよ!

「 ...
砂糖黍畑の間を
女と歩いた思い出がある

二車線の道路に
茶や緑の葉っぱがせり出し
そよいでいる


陽光に放たれたその道は
とても荒れていた


一時間歩いても
...
おどろいた
あなたのそばを
時間が通り過ぎてゆく

たじろいだ
ぼくのそばを
群集が通り過ぎてゆく

頭上にひろがる
無限の青空

足元にひろがる
永遠の地面よ

(ちろり ...
埃まみれの10年ものの扇風機は部屋の片隅でいつ発火してやろうかと考えているよ

  毎日毎日遅刻ギリギリで飛び出すあの娘
  今日だってきっと、足の指で止ボタンを押すんだ
  どうしたって10 ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
使 者塔野夏子自由詩4*14/8/3 21:31
眠る耳が溶けていくハートにあたっている北大路京介自由詩214/8/3 21:31
あわれな比喩草野春心自由詩414/8/3 21:31
monochromatic二重奏凍月自由詩2*14/8/3 21:24
期待殿上 童自由詩20*14/8/3 21:07
ふしめ衣 ミコ自由詩214/8/3 20:49
彼の世界Giton自由詩1*14/8/3 20:16
プラナリアやまうちあつ...自由詩5*14/8/3 19:54
あさりとしじみ浩一自由詩314/8/3 18:11
最初で最後リィ自由詩1*14/8/3 18:03
煩い静寂陽向自由詩3*14/8/3 17:34
輝き自由詩2*14/8/3 17:15
詩と詩人と似非批評ただのみきや自由詩21*14/8/3 16:34
太陽の羅針オリーヴ携帯写真+...114/8/3 16:21
つれ砂木自由詩11*14/8/3 15:18
自然葉leaf自由詩314/8/3 14:37
『脊髄』あおい満月自由詩314/8/3 13:06
フクザツくん「自分に正直に生きる」花形新次自由詩214/8/3 12:18
今日は引きこもりモリー自由詩6*14/8/3 12:00
蛇と鎖骨草野春心自由詩414/8/3 11:48
風の彫刻まーつん自由詩8*14/8/3 11:31
金と銀のスニーカー梅昆布茶自由詩1914/8/3 10:20
黙っているひと朧月自由詩214/8/3 10:07
かたおもいnonya自由詩26*14/8/3 9:52
ある詩人浩一自由詩414/8/3 9:02
恋人森川美咲自由詩2*14/8/3 5:31
黄色いキャロルのクマオダ カズヒ...自由詩3*14/8/3 1:04
島の女自由詩1*14/8/3 0:56
街角の邂逅浩一自由詩314/8/2 23:54
扇風機の口癖/即興ゴルコンダ(仮)投稿こうだたけみ自由詩12*14/8/2 23:12

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加筆訂正:
詩と詩人と似非批評/ただのみきや[14/8/3 16:52]
小訂正、何か所かしました。
4.74sec.