何年ぶりだろう
二人で食べる黒蜜のあんみつ
手術前のある日の病室
老舗の和菓子屋の前を通り
ふと気づいて買った
お土産のあんみつ
あんみつの中には
紅白の求肥や赤豌豆
漉し ...
いちじくがなりすぎて
おしうりされて
いやになる きみの
ことがだいきらいなわけではないけど
だいすきなわけでもない
いっそきらわれたほうがましとでもいうように
そのみはすこしわれていて
...
参道の脇に佇む小さな社
祓戸(はらえど)神社。
〈もろもろの罪穢(つみけがれ)を祓い清めて下さる神様です〉
そんなことを言う
立て札。
小さかったぼくは
小さかった金魚が
小さく死ん ...
いかん
どきどき、どきどき
年甲斐もなく
いやいや、年相応
日曜の広告眺め君想う
思いがけない{ルビ邂逅=かいこう}に男女はお互い{ルビ憐憫=れんびん}の情が湧いた
二人は胸の内で 相手が声を掛けてくれるだろうと思っていたが
どちらも声を掛けられなかった その時初めて未だに好 ...
哀しみは秋の日差しのように
ポロポロ
ポロポロ
こぼれるけど
いつまでこぼれるだろう
どこまでこぼれるだろう
哀しみは河の流れのように
サラサラ
サラサラ
流れるけど
いつまで流れ ...
正しい言葉があふれている
論議を差し挟んだりしてはいけません
みんな、違うのだから
人はそれぞれなのだから
「それって少しヘンじゃないかな」
なんて、絶対に、言ってはならないのです
...
茄子を収穫するときは
少し手前の枝ごと切りなさいと
教わった
少し大きくなったら三本仕立てにするんだよ
と
久しぶりの晴天で
開け放ったカーテンに蝉がしがみついて
鳴いてる
大声を ...
明日
月曜日がくる前に
この世界が終わればいいのに
そうすれば土曜日も日曜日もこないから
そんなことを思ってる間に
世界はもう火曜日で
水曜日も木曜日も過ぎれば
週末の夜には5日前のこと ...
.
【7】 災害と隠蔽
下書稿(三)手入れ(2) 〔A〕+〔B〕
なだれ
若き母織りし麻もて
身ぬちみな紺によそほひ
藁沓に雪軋らしめ
笛吹き ...
.
【6】 笛吹き少年の伝説
下書稿(一)手入れ(2)〔A〕
若き母や織りけん麻もて
全身紺によそほひ
藁沓に雪軋らしめ
町に出で行く少年あり
青き ...
春は唐突に、桜のことを思い出させる。
夏は積乱雲を、
秋は紅葉を、
冬には静電気を、
思い出さない。
それらのことを、別の季節には。
桜の並木道を抜け、
日差しを雲がさえぎり、
...
今日街で
出歩く人々の背中を見ていた
僕も 彼らの流れに分け入って
流れる方へと歩いていった
だけどどこへ向かっていくのだろう
ここではない 心の中で思う場所へ
だけど思いもしない ...
何度でもやり直してやる
かけてゆく月
満ちてゆくはずの月を
みあげている君と
足りないどうし
でも一緒にあるこう
少し休みませんか
あなた頑張り屋さんね
手が言ってるわ ヘトヘト
でもあなた泣いたことないね
どうしてなんでしょう?
少し前
金環日食の起こった年でした
...
わたしのさんまるさん号室
うさぎみたいなマットレス
とろりとしたクリームのシーツ
海底行きのソファ
銀のシンク
手足の伸びきる大理石のお風呂
では、ないんだよなあ
必要なものだけのさ ...
夜も寝静まった
時計の針の音が創る時間に
黒い廊下を歩くと
身体の重みで床が軋む
軋む
軋む
廊下全体が
さらには世界全てが軋んでいるようだ
哀しい
哀しみは重い
重く冷た ...
網膜を行き過ぎる詩語硬直の行列
心は、始めから無い表情を隠し
意味は美を名目に犬となって瞑目する
――沈黙するロバの耳
灰色にずっと燃えている虫はかすかに
茜色の玉を胸に ...
夜の芝生で
いるかは一度だけ跳ねた
手に拾えそうなほどの光が今日、
とおくの月やら星やら町やら、そんなものから
迷いこんできていたから、けれども
そのなかを泳 ...
生まれ変わっても一緒になる女の頬にご飯粒ついている
俺と君とがSgt. Pepper's Lonely Hearts Club Bandのジャットの中
ゐゑゐゑゐるるるすきすきす
過去は逆立ちしたってかわんねー
でも、未来はどうだ?
今しだいじゃねーのか
雷が動物園に落ちるとき縞馬の白黒が反転
紫陽花や女ばかりの研究所
立ち漕ぎでペダルを漕げば何処までも行ける気がした羽根もないのに
理由がなんであれ
泣きたいときって
あるじゃない
管理職だから
泣けないのかよ
トイレの鏡の中
唇だけ不格好にキュッとひいた
情けない笑顔の俺は
無理の塊り
栄養ドリンク ...
隣に座る男が見えなくなるほど部屋に充満するタバコの煙
顔が見えたって同じこと ここじゃ誰もが手札を隠してポーカーフェイス
体にまとわりつく緊張感はここでのドレスコード
目の前で
たまらず首 ...
会うたび口と口の接触を求めて
幼少の感傷を口にして
汗ばんだ手で身体を撫でて
生物らしい声は遺伝子を震わせて
女は原始に戻った、と思った。
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
あんみつ
……とある蛙
自由詩
34*
14/9/8 16:56
いちじく
そらの珊瑚
自由詩
17*
14/9/8 16:17
祈り初め(いのりぞめ)
michi
自由詩
3
14/9/8 15:50
待ち合わせ
中原純乃
自由詩
4*
14/9/8 13:55
日曜に
えりん
川柳
2
14/9/8 13:28
邂逅
陽向
自由詩
7*
14/9/8 13:08
後ろ姿
渡辺亘
自由詩
12
14/9/8 12:57
「正しくないこと」の行方
うめバア
自由詩
4
14/9/8 11:56
known
mizuno...
自由詩
8
14/9/8 10:55
tgif
〃
自由詩
3
14/9/8 10:02
笛吹き少年の行くえ(7)
Giton
散文(批評...
1*
14/9/8 9:11
笛吹き少年の行くえ(6)
〃
散文(批評...
1*
14/9/8 4:35
巡りはしないけど、そのような季節が
rabbit...
自由詩
3
14/9/8 1:50
通り過ぎる街で
番田
自由詩
3
14/9/8 1:29
月にむかって
朧月
自由詩
3
14/9/8 0:32
休息
瑞海
自由詩
4*
14/9/7 23:34
わたしの三〇三号室
かの
自由詩
4*
14/9/7 23:23
軋る哀しみ
凍月
自由詩
1*
14/9/7 23:08
詩骸のソネット
ハァモニィベ...
自由詩
4*
14/9/7 22:51
夜の芝生
草野春心
自由詩
7
14/9/7 22:30
生まれ変わっても一緒になる女の頬にご飯粒ついている
北大路京介
自由詩
7
14/9/7 22:13
俺と君とがSgt. Pepper's Lonely Hear ...
〃
自由詩
2
14/9/7 22:13
ゐゑゐゑゐるるるすきすきす
〃
自由詩
2
14/9/7 22:13
未来
殿上 童
自由詩
20*
14/9/7 22:12
雷が動物園に落ちるとき縞馬の白黒が反転
北大路京介
短歌
3
14/9/7 22:11
紫陽花や女ばかりの研究所
〃
俳句
2
14/9/7 22:11
立ち漕ぎでペダルを漕げば何処までも行ける気がした羽根もないの ...
〃
短歌
8
14/9/7 22:11
泣けないときに
御笠川マコト
自由詩
1
14/9/7 22:10
信念
桂
自由詩
1
14/9/7 21:43
「獣臭」
宇野康平
自由詩
1
14/9/7 21:41
2167
2168
2169
2170
2171
2172
2173
2174
2175
2176
2177
2178
2179
2180
2181
2182
2183
2184
2185
2186
2187
2188
2189
2190
2191
2192
2193
2194
2195
2196
2197
2198
2199
2200
2201
2202
2203
2204
2205
2206
2207
5.99sec.