細長く影が伸びる帰り道に聴きたかった声
「しぇけなべいべなぁ」と書くための墨を黙って擦っている
雨の光が近づいている
屋根を何かが通りすぎる
動かない空気のなか
かけらが降り
消えてゆく
灰が灰を縫っている
ひとつのなかのふたつの目
花の生まれる瞬を見て ...
雹かな?と思ったけど、シラウオだった
晴れマークの天気予報が
小魚が 朗らかに ピチピチはねて
アスファルトの下で壊死していた イノチも復活
死者だって降ってきて 必死に飛び跳ねて ...
まよなかにめざめて
カーテンを開けると
青白い馬が
庭をうろついている
少しだけ窓を開け
ライフルをかまえる
胸のあたりを撃ち抜いて
何事もなかったようにベッドへ
そんな夜には
眠れ ...
言葉、夢の如くに
宙を舞い
現実はフィクションの如く
空を飛び
人間達が放つ幻想はどれもこれも
一輪の花ほどの価値もなく
中年男は汚くわめき
...
繁みの間から語りかけてくる友だち
幼いころに拾い集めたら
食べるとどもりになるよ
あの子はきっと
食べたんだよ
という子がいた
友だちの中にひとり
どもる子がいた
きみはド ...
食堂の隣のテーブルで姦しいオペレーターの女が言うことには
UFOキャッチャーのコツというのは
二本のアームを、右腕と左腕ではなく
親指と人差し指だと思うことなのだそうだ
実利主義の僕は賞品 ...
あの頃わたしの精一杯で生きていた。
遠い記憶は優しいものではなかったが
大きな怪我も病気もせずに
三十年以上生きてこられた。
親には感謝すべきなのだろうが
生憎ずいぶん前 ...
じりじりと
焼け付く
日焼けはサランラップみたいなものだ
腕に絡み付く夏
閉じ込めた夏を剥がす頃には
望まなくても冬が来る
なるべく やさしく
そっと 触れてよ
真夏の彼方から
静かな夜空へと手前に延びる
扉を開けると
独り涙に濡れている君がいた
ぽろぽろ汗を流しながら
仕事から帰り着いたばかり
ずっと一緒に生きていこうと
伝えた僕は
花瓶 ...
地球へ何の手違いもなく朝と夜がやってきた、
今日という日はすばらしい
後ろに目がついている
後背位でもいつも見られている
サボっていないか監視されている
後ろに目がついている
後背位でもいつも見られている
サボっていないか監視されている
後ろに目がつ ...
いま
ここ
この身に
起こっているコト
きて
ゆく
この世の
トキのほころび
きのうの脳内
傷に気付いて
痛みに至る
明したを超した
時間の軸の ...
いつも午後4時になると
岬に現れるセーラー服
いつも裸足で
そこの海に足だけつけて
泣いてるんだ
どうして 泣いてるか
理由はわからないけど
いつものように綺麗で ...
鳴かぬなら 俺にだけは迷惑をかけるな ホトトギス
夜の黒が
何時だって怖かった
だけど僕は知っている
夜空に浮かぶ月を
三日月は美しい
それはもうすぐ消えてしまうから
だから美しい
だから耐えられる
でも新月の夜は無理 ...
風に運ばれて
なつかしい匂いが
辺りを
湿らせる
葉の裏
こもれび
ガラスの小瓶
窓枠
ベンチ
まっすぐな歩道
言いかけた、名前
少し ...
思考と感情の
間で揺れる
ブランコに乗って
追い駆けた空
手を伸ばせば
届きそうな星でも
誰かが困ると
見るだけにした
夢と現実を
繋ぐト ...
携帯電話のディスプレイは
血の指紋であふれている
無数の未完成のことばの指紋
指でなぞれば
嘘に近づく
皮を剥けば剥くほど
なくなっていく野菜になって
うすい記憶の皮膜 ...
釣り上げて 逃がして
逃がして 釣り上げて
ぼくら大口バスが外来種だとしても
これは非道なあそびじゃないか
スポーツだって言うのかい
スポーツと遊びの違いはさっぱり解らないな
いずれに ...
驚嘆すべき青
突き抜けるような青
青のなかに
濃い青と
薄い青が混在し
吸い込めば
胸に広がり
吹けば風になる
山も青
雲も青
星も月も
波も青
青木功も
朝青龍も
蒼 ...
思い出した
深夜放送で読まれた骨肉腫の高校生の女の子の
手紙
中学生の僕は
いのちというものをはじめて意識した
しばらくして女の子は亡くなった
女の子が好きだった深夜放送
僕も毎 ...
きみが教えてくれた黒褐色のたしなみ
変な色のお湯、アルコールよりも腹にもたれる毒液
それなのに好きな人が褥でまどろんでいる{ルビ朱=あけ}の刻、コーヒーを煮立てるのが習慣になると
この見馴れぬ飲 ...
夏の日の夕暮れ
いつまでも続け
つないだ手のぬくもりほどの
せつなさを抱えて
メビウスのまんなかに
つかのま立ち止まり
見つめ合った、ぼくら
いまよりもずっと
不器用で、素直だった ...
クラムボンは、まだいない。身体浮く浮く中空の。
クラムボンは、死んでいる。僕が飛び込みぐちゃぐちゃに。
クラムボンは、暴れてる。水柱立つ僕の後ろで。
クラムボンは、笑ってる。かぷかぷ ...
大きな会場でライブをする
俺の出番の手前で夢が覚める
飲み屋をやっている知り合いいわく
普通の人たちはよっぽど偏狭で狂ってる ミキみたいに話が通じないもんだよ と言った
普通の人たちか
俺だ ...
彼女は自殺者の顔を石で叩き潰していた。手が付けられない程の怒りようだった。僕としてはおろおろするしかなかった。僕は自殺者の親友だった。彼は言っていた。「僕は全ての為に生きたいんだ。他の全ての命、誰かの ...
僕らは社会の文体を学んで成長してきた
はたまた親の文体に反撥しながらも生きるために
それを受け入れて
今度は自分自身のフォーマットに縛られながら
それとの葛藤にちょっと疲れているのかもしれ ...
坂道を 上ることには 意味はない 上る自分に 意味がある
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
細長く影が伸びる帰り道に聴きたかった声
北大路京介
自由詩
5
14/8/1 14:32
「しぇけなべいべなぁ」と書くための墨を黙って擦っている
〃
自由詩
5
14/8/1 14:32
ひとつ 辿夜
木立 悟
自由詩
5
14/8/1 11:22
「おかえりなさい」
るるりら
自由詩
18*
14/8/1 9:13
迷信
やまうちあつ...
自由詩
1
14/8/1 8:28
秘密の体験
yamada...
自由詩
1
14/8/1 8:07
ドングリ
殿岡秀秋
自由詩
9
14/8/1 4:55
アミューズメント
茶殻
自由詩
1*
14/8/1 3:54
さよなら、お母さん。
永乃ゆち
散文(批評...
7
14/8/1 2:44
8月
瑠音
携帯写真+...
2
14/8/1 2:29
真夜中の向日葵
りゅうのあく...
自由詩
16*
14/8/1 0:47
一度想像の外へ
Kunisa...
自由詩
0
14/8/1 0:14
愛
花形新次
自由詩
0
14/8/1 0:10
ほころび
シホ.N
自由詩
2
14/8/1 0:03
人魚姫
瑞海
自由詩
4*
14/7/31 23:48
自己中最高
Neutra...
川柳
4*
14/7/31 22:41
月を追って
凍月
自由詩
4*
14/7/31 22:29
恥じらい
千波 一也
自由詩
4
14/7/31 22:27
夜行スケッチ
ミナト螢
自由詩
1
14/7/31 22:01
『嘘』
あおい満月
自由詩
4
14/7/31 21:42
大口バス
イナエ
自由詩
6*
14/7/31 21:40
青
花形新次
自由詩
3
14/7/31 21:21
深夜放送
ichiro...
自由詩
8
14/7/31 21:20
コーヒーを教えてくれた ──《コーヒー・アンソロジー》参加
Giton
自由詩
2*
14/7/31 20:50
それでね。
佐野権太
携帯写真+...
11*
14/7/31 19:23
はてのすいそう
DAICHI
自由詩
0
14/7/31 18:12
GOD
馬野ミキ
自由詩
5
14/7/31 18:00
蠍の火
dopp
散文(批評...
0
14/7/31 17:19
おでん屋
梅昆布茶
自由詩
21+
14/7/31 16:26
自分自身
陽向
短歌
2+*
14/7/31 15:33
2137
2138
2139
2140
2141
2142
2143
2144
2145
2146
2147
2148
2149
2150
2151
2152
2153
2154
2155
2156
2157
2158
2159
2160
2161
2162
2163
2164
2165
2166
2167
2168
2169
2170
2171
2172
2173
2174
2175
2176
2177
加筆訂正:
それでね。
/
佐野権太
[14/7/31 22:25]
あれ、なんかくりかえしちゃってましたw 修正済み
ライラック古きアルバム閉じにけり
/
北大路京介
[14/7/31 20:27]
古い →古き
指輪と石
/
まーつん
[14/7/31 18:08]
タイトルと本文に出てくる゛毬゛を゛石゛に変更しました。毬だと少し大きすぎるんだよね。
4.43sec.