年をとると
耳が聴こえにくくなる
目も弱くなる
肩も腰も膝も痛くなる
シワシミも増える
物忘れもひどくなる┅
年をとるということは
老化を受け入れるということだった
老化を受け入れなが ...
彼女は言った。

「クジラは空を飛ぶ魚だよ」

その通りだと思った。



恋をしていたのか、と聞かれたら
そうだ、と答えるだろう

けれど、恋を引き算したところで
クジラは ...
点であることの宿命 消滅も遍在もすることができない 紫陽花の花が秋桜に恋をしました。
いつかその純粋な想いを伝えて、
一緒になる事を夢見ておりました。
そうして紫陽花は、
その想いを、日に日に募らせて行きました。
しかし、ある時、風がささやき ...
限られた窓枠の硝子越しに、月を眺めるのが好きな道化人形。
箪笥の上に置かれっ放し。
ほこりにまみれて色褪せた笑い人形。
箪笥の上に置かれっ放し。
話し相手も居ない、随分前からのひとりぽっち。
...
  赤い髪

海から
浮かび上がった
女の赤い髪
海の底で生まれた
命を吸ってきた
肉体はもう地上の
なにものとも
縁がない
自由だが
もう誰でもない


  私の村の酔っ ...
他者の内心などかまうことなく、
自慢話を講じている自分がいる。

今日は暑く、気だるい日だった。

遠くの海上には、幼い熱帯低気圧…

キャスターには黒い斑点バナナ。
神秘に貫かれ
漆黒の夜が来る
ただ唯物の
儚い世を散らし
永遠が口を開く

ちりちりと吹く風
脳髄を縁取る陰影

意識清明に保たれ
夢は胎動する
静かに
いつしかの
岸辺を目 ...
振り返る
べき時じゃない時に振り返り
ああでもない
こうでもない
結論なき迷路へと進んで迷い込む

何もかもが
芳しい手招きで誘っている
目移りさせていては消失の一途だよ

何 ...
何をやってるんだ
何がしたいんだ
続く晦渋の自問自答が虚空に響く

嘘で塗り固めた経歴は
当人でさえもいつからか
どこからどこまでが嘘なのか
真実と見分けがつかなくなってしまった
...
二〇一六年七月一日 「ヴィーナスの腕」


コンクリート・鉄筋・ボルト・ナットなどなど
構造物の物質的な素材と
温度や重力や圧力や時間といった物理的な条件や
組み立てる技術や出来上がりの見 ...
十四の時にはじめて詩を書いた
校庭の桜がこわくて仕方なかったから

衝動買いの寝袋はけっきょく
使わないまま

今でも行けない場所がある
ぼくはいまだに同級生がこわい
たぶん
きっと
だろう

らしい
世界の終わりに立ち会えるか
立ち会わずとも
その前に
自分の世界が先に終わるだろうね

誰でも思いつくし
考えつく事で

世界が存在してる
みたいだ
 これからなのに川の底

 写真にまでチューかよ

 道ばたで拾った財布の行き先を案じる

 自分なき後の世界は明るいはず

 もう少しだけ夜更したくなる午前五時
海で一人ぼっち
僕は言葉をなくしていた男
でも 風は何を語りかけてくるというのか 
波の残していく 光と音の狭間で
夜風に漂えたなら

闇に薄まれたのに

やがて私の毒に 私は殺される

さよならも言えずに

立ち消ゆ 残るは煙 ひとはらい
がんばって外れてみたら無視された散布図内の点の瞬き バイオリンが弾いてみたかった

しらねぇよバカやろー、と犬に言われ
そりゃそうだわ、と泣いているからね
もう駄目なんだろうと始発とすれ違う

なんでもありませんよ、と千回繰り返してる
二 ...
「 
  そうして
  真面目になった赤鬼のお話しは
  危なげもなく
  誰もついていけなくなったとさ
  
  おしまい
                 」
村はずれの一本道に、その街燈は立っておりました。
北風と雪にさらされ、寂しく立っておりました。
ある青白く凍える晩に、月が雲の陰から顔を出して
「寂しいか。」と言いました。

街燈は、雪の下 ...
今まで掴んで来た
大切な人の腕が
光を遮るから
明日は切り落とさなきゃ

さよならが通った道は
もう歩きたくないのに
どうして最後は
花を探してしまうのか

ハサミやノコギリの
...
秒針は砂漠の中にとけていく


夜行バスのように星を抱える人


いつも、この手は温かさ放ってる


やわらかいカーテンと世界がゆれる
               錦織り成す細石に思いを馳せる

  少しばかり避けたカアキのスカートの依り代から、
黄泉の底が溢れている。
     痴れを紡いで路肩に色の納める、
      ...
{引用=どうしようもないこと}
絶望を綴ることに何の意味があろう
だが綴ることで絶望は虚構に変わり
また綴ることで希望すら捏造し得るのだ
詩は演劇性を持つ  
演劇は祭儀であり呪術である
...
彼女は耳が遠く
右耳に近づいてお話をしないと
聴こえないから

僕が身を乗り出すと彼女はいつも右耳を向けて
彼女が自費出版した詩集の話をして
出版された年にあまり頓着がないのが恥ずかしいけ ...
視聴率が高い、スポーツ中継。
みんなが知ってる名作映画の、テレビ放送。

いまどき、視聴率を気にしてるのって私くらいかも
しれない。
・・・・でも、視聴率が高い番組を、私は、みる。


...
明後日会いましょう
   
それまではどうしても
時間が取れないから
   
今日は明日のことで忙しく
明日は今日の後始末
   
明後日はちょうどいい
日差しが射しているはず
明 ...
あなたの声が届かぬ場所で
私は独りきりで歩いている
自由と寂寥の狭間の石を
掌の中で転がしながら

己は何て孤独なのだと
さ迷った独りよがりな夜の
街の喧騒と光に慰められて
河の流れで ...
両祖母は国後島、樺太出身である。
現在国後島は北方領土としてロシア実効支配下にあり、
樺太は正式なロシア領土である。
戦時は幼少期ということもあり、両祖母の当時の記憶は非常に断片的である。
し ...
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
受け入れる心zenyam...自由詩2*21/6/1 6:23
夏とクジラの話投稿者自由詩421/6/1 4:16
_いる短歌221/5/31 23:08
紫陽花と秋桜の話板谷みきょう散文(批評...021/5/31 22:27
道化人形散文(批評...021/5/31 22:07
鴨居玲の絵画から紀ノ川つかさ自由詩1*21/5/31 21:16
20210531ナンモナイデ...自由詩2*21/5/31 20:44
岸辺ひだかたけし自由詩7*21/5/31 20:07
永劫回帰命題komase...自由詩1*21/5/31 15:29
深紅のトースター自由詩021/5/31 15:28
詩の日めくり 二〇一六年七月一日─三十一日田中宏輔自由詩14*21/5/31 10:34
校庭道草次郎自由詩421/5/31 9:24
期待ヨロシク自由詩021/5/31 7:57
世界の終わりこたきひろし自由詩321/5/31 6:53
自由律俳句「食べられる退屈」(22)遊羽俳句021/5/31 2:08
日曜日番田 自由詩321/5/31 1:06
夜風短角牛自由詩021/5/30 23:50
_いる短歌121/5/30 23:41
くだらねぇ、と叫べば帆場蔵人自由詩421/5/30 20:10
新・日本昔話 真面目になった赤鬼(ラスト)足立らどみ自由詩5*21/5/30 19:48
街燈板谷みきょう散文(批評...2*21/5/30 18:37
ラストシーンミナト 螢自由詩821/5/30 18:26
この手があった水宮うみ川柳1*21/5/30 16:15
パントマイム朱線あらい自由詩121/5/30 16:00
死作――詩に至る病としてのただのみきや自由詩5*21/5/30 15:43
日記wc散文(批評...321/5/30 14:55
みんながみるもの浮蜘蛛自由詩221/5/30 10:37
明後日やまうちあつ...自由詩021/5/30 10:28
旅の、途中自由詩121/5/30 10:20
ロスケTwoRiv...散文(批評...8*21/5/30 10:05

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加筆訂正:
死作――詩に至る病としての/ただのみきや[21/5/31 8:43]
修正
死作――詩に至る病としての/ただのみきや[21/5/30 23:38]
誤字数か所修正
4.42sec.