あなたはそれを
必然だと言う
わたしはそれを
偶然だと思いたい

あなたはそれを
どうしても運命にしたいらしい
わたしはそれが
無数の枝分かれの末端にしか見えない

この世界で ....
真冬の太陽がみえますか
季節外れは何処にでもやってくるもの
移り変わりを気にし過ぎてはいけません
星空は近いですね
朝がくれば部屋は暗く
引きこもりなら誰にも負けない自信
昨日誰かが笑 ....
ちいさな錯覚



のぞんだものはちいさな錯覚
祝福も花束も要らないちいさな錯覚
それだけで良かったのに


ありふれた水も飲み干せてしまうような
不安定な曇りの昼下がり
虚無の ....
挨拶したのに
ぼくを見て
顔を横にして
何もいわない人の
その一瞬が
ぼくのこころに
小さな傷を作る

返さない人の
こころのうちは
苦しくはないのだろうか

その人のことを
 ....
夕暮れの中で長い坂道を
ゆっくりと下っていく僕は
幽霊のように曖昧な輪郭で
揺りかごの記憶だけが頼りだ

草臥れた靴が愚痴をこぼすのを
僕は無言で見下ろしている
口を開け剥離した季節の断 ....
「ああ,嫌だ」
彼女は台所の隅でぬか床を愛撫しながら言う
手を入れるたびに 「さくっ,さくっ」と音がする
重みに耐えかねた雪が どさっと落ちる
たまの大雪くらいで大騒ぎできるほど平和だ

 ....
駅前でギター弾いてる兄ちゃんは終電の前サライを唄う 試食用だと思ってた ちょうちょをまるくむすんだ 冬の下総台地の端に
小さな家一軒
剥き出しの枝と幹だけの
梨畑の中に
小さな家一軒

落葉高木の梨の樹
畑の樹は灌木のようで
海軍レーダーのように
針金が渡されている

白い季節 ....
雪が降った!

私の住む町で
こんなに雪が降り積もるのは
何年振りだろう

熱いコーヒーを淹れて
窓辺に立って外を眺める
まるで紙吹雪みたいに
ひらひらと空から落ちてくる

ひら ....
  ――夕映えがきれいだった あのころ
  もし自転車にのれていたなら
  ほかの街で ほかの暮らしをしていたのかもしれない

 すでに滅びた高句麗の
 釘のように錆びた川がながれる
 ....
あなたがむかし
わたしにつけた縄を
こんどはわたしが
あのひとに結びます

雪は屋根のうえでだらしなくなって
白がすこし疲れたようす

毎朝 沸騰する
わたしの身体を知らないでし ....
混み合った雑踏を、お腹を庇いながらゆっくりと進む
おくるみに包まれた雛の存在に人々が気付いたら
群集は我先にと手を伸ばすだろう

雛は知を持たず、それでいて神秘に通じる鍵を持つので
その血は ....
「ご試食にひとつどうぞ」と貰ったし、今年のバレンタインは1個 ペンギンのいない二月の動物園 浜汁を啜るふたりはもう他人 腐る。
ギリギリのところで
なんとか持ちこたえている
としたら
死がとても怖い
かくれんぼしていて
うっかり見つけてしまった
小鳥の死骸にうごめいていたうじむし
その卵が
この空気中 ....
寒い

たった今

布団乾燥機のプラグを握りしめたまま
目が覚めた

酩酊して
コンセントを探していて
力尽きた

おい
俺よ
この六畳の部屋で
遭難死するところだったじゃ ....
さわやかな朝に
無愛想なカッターナイフ
笑いながら手首を切ると
色とりどりのビーズがこぼれ落ちて
アタシは嫌でも
自分がコンビニだと思い知らされる
だから意地でも口紅は塗らない
薄利多売 ....
ああ、これコピーしといて、ついでに死ね
必ず最後に死ねと言う職場の先輩に
自分はただニタニタしながら、はい、と答える

おい、オマエお昼一緒に食べようぜ、ついでに死ね
はい、いいですね、よろ ....
モテるやつからホームラン打ったのになにも変わらなかったあの夏 子を寝かしてから泣く予定 ガラス越しに驚かされた人に驚いた それからも
春は繰り返す

ゆがむ 水の記憶の上に

橋 畦道 雑木林
学校 郵便局 診療所
ヤチブキ
エンレイソウ
カタクリ
エゾエンゴサク

プリズムのフレームに
予め切 ....
夕暮れの少し前の空が
薄桃色に発光している
家々の壁も
屋根の雪も

空にはまだ白い月
解き放たれた風船のように
心細げに浮かんでいる

さっきはビルの上にいたのに
おとなりの
 ....
花が草が虫が獣が 生国を知っている 
潤いがたちこめて 生き物たちを通わせるのです。

人間のしでかす すべてのことは隙間だらけ
人の皮膚の隙間という隙間を ふるふると震わせる霧

穴ぼこ ....
水を張った洗面器
顔を沈める姉
ストップウォッチを押す弟
呆れて素通りする母
あくびをする猫

どれだけ息を止めていられるか
平凡な家庭のちゃぶ台の上で
流行ったのは
危険な遊戯
 ....
もうさがさないでくださいあたいのこと
どこにもいないのですから
かぜのなかにさえ
あなたのこころにさえ

人魚でもない星でもない
あるいはおんなでもない

もう時間がないのです
いつ ....
風光るてめぇだけは光らせねー
壮佑さんのおすすめリスト(5210)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
わたしは買わない- nonya自由詩22*14-2-15
雪を知らない子供たちに降る夢は- アラガイ ...自由詩7*14-2-15
「ちいさな錯覚」- 泉由良自由詩514-2-15
無視されたら- 殿岡秀秋自由詩814-2-15
揺りかご- 自由詩514-2-14
雪の日- 藤原絵理 ...自由詩9*14-2-14
駅前でギター弾いてる兄ちゃんは終電の前サライを唄う- 北大路京 ...短歌614-2-14
試食用だと思ってた- 北大路京 ...自由詩614-2-14
ちょうちょをまるくむすんだ- 北大路京 ...自由詩2*14-2-14
梨畑- ……とあ ...自由詩14*14-2-14
【_雪が降った!_】- 泡沫恋歌自由詩21+*14-2-14
龍のいない青空- 石川敬大自由詩7*14-2-14
- はるな自由詩814-2-14
◎受胎- 由木名緒 ...自由詩17*14-2-13
_「ご試食にひとつどうぞ」と貰ったし、今年のバレンタインは1 ...- 北大路京 ...短歌414-2-13
ペンギンのいない二月の動物園- 北大路京 ...俳句414-2-13
浜汁を啜るふたりはもう他人- 北大路京 ...俳句214-2-13
冬時間- そらの珊 ...自由詩15*14-2-13
コンセント- ichirou自由詩11*14-2-13
朝の思考α- 自由詩614-2-13
麻酔- いぬぐす自由詩7*14-2-12
モテるやつからホームラン打ったのになにも変わらなかったあの夏- 北大路京 ...短歌414-2-12
子を寝かしてから泣く予定- 北大路京 ...自由詩814-2-12
ガラス越しに驚かされた人に驚いた- 北大路京 ...自由詩214-2-12
水の村___Ⅰ- Lucy自由詩13*14-2-12
帰り道- Lucy自由詩11*14-2-12
【霧】生国______- るるりら自由詩20*14-2-12
危険な遊戯- そらの珊 ...自由詩17*14-2-12
- 梅昆布茶自由詩1914-2-12
風光るてめぇだけは光らせねー- 北大路京 ...俳句314-2-11

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