良い句が浮かんで書けないボールペン 土曜日の朝
詩の学習会に出かける電車の中
文庫を読んでいたが 文字がぼやけて読みにくい
片目を閉じてあたりをながめ 見付けた左目の異状
会場で雑談中に報告すると
詩友はきつく念を押す
「必 ....
群衆の中を往き交う海猫達の叫びはなおも遠く、
この胸の錆び付いた音叉には共鳴しない。
道端で音楽を奏でる者たちに、路地裏の住人は白けている。
彼は言う。ペインが足りないのだ、と。

人は ....
うつむき すぎた
頭を軽くして
ゆっくり上げると

青空

今日の空は一段と青い

でも

この青さは
少し
傷にしみる


そんな気持ちを察してくれる
空は

南 ....
(傘の滴を落としながら)
そこから抜け出すためには
入口を探すしかないのですが、
誕生や死という非日常に囲まれて
小さな日常があるのですが、
強い雨の中 物質と観念をつなぐものは
 ....
【 人生映画館 】

白いスクリーンに
私の人生を映してみれば
どんな映画になるんだろう?

始まりは
ごく平凡な子供時代から
思春期はシャイな少女の
夢見がちな その憧れと日常
 ....
おおきな、まるいわのなか
みんな、そっと、ゆすられている。
河原のこいしのように。
ぶつかり合い、こすれあい
ういういしいかどが、削れ
お行儀よく、揃えられたこどもたち。

わ がただし ....
憧れは
雪にとけている
朝に降っている
布団のなかで
熱を持っている

美しい憧れに
忘れられたくない
だから秘密で
いくつも言葉を並べてる

憧れは夢に住んでいる
憧れは君が ....
墨を擦る間に意識遠くなり習字の紙に謎の絵と文字 宇宙との交信中酢飯の匂いしている 見知らぬ人の乳母車に座る にわか雨が去ると
真冬の風が通りみち
樹木も人も躰を震わす
「バーイ!」
「バァーイ!」
交差点の娘たち
無敵の若さにさざめいて
もっと綺麗な明日に生きる
ヒラヒラと手を振って
ひと ....
ママは 青汁の味がする
時々は トマトジュースの味がする
ママは 玄米の芳ばしい味がする
朝食は 納豆の糸が引く

ママは ほうれん草と水菜を主食にしている
おかげさまで 7・8センチまで ....
まだ腕時計のない頃
パスカルはいつも左手首に
小さい時計をつけていたという

一枚の額縁の中の、夜
机上のランプに頬を照らされた
パスカルの肖像は
銀の時計をそうっとこちらに見せて、云う ....
葉山のCafeに入り
マンダリンオレンジジュースを頼んだ。
瓶に貼られたシールの表示は
「Prodotto in Italia」

おそらくはイタリアの地方の果樹園で
名も無い農夫に採られ ....
■蝶の羽■
蝶の羽みたいですね
音も立てずに、そばにいてくれて、
触れなければ 美しいだけの
触れたなら 砕けてしまう。





■おちこみ■
君が落ち込むのを見ても僕は落ち込 ....
鳥でなければ見たことのないはずの景色を
夢で見た

子どもの頃なら
空を慕った記憶はある

宇宙からの信号は
生まれた日から
届いていたのに
地表に張り付いたまま
私の未来は区切ら ....
ねえねえ ほんの数時間
目を離しただけだったんだよ
いつも見慣れた帰り道が 帰り道が
まるで油で揚げる前のコロッケみたいだよ
これは地球が牙をむく季節 白い牙を
きっと家では揚げたてのコロッ ....
生きる理由を探していたら歳を食った
疑問符にこだわっていたら嘘に取り巻かれた
嵐のような風が吹く12月をあてどなく彷徨い
街の外れにたどり着いたら張り詰めた空だけがあっ ....
偽造した表彰状を玄関にいっぱい飾り誰も来ぬ家 卵酒ブラックジャックのマグカップ   土管のうえに猫がととのっている
  紋白蝶はさえずりのように風にふくらんで
  もはや言葉の色はしていない



  捨て去られた、黒い缶コーヒー
  夕空に向けて屹立してい ....
まゆ毛を微調節すればするほどズレてゆく
9月の夕方にある方からメールを頂きまし
た。(あなたの詩は結構好きだがかっこつけ
すぎではないか)というような内容でした。
10月は攻撃して11月は防御 ....
秋を着飾った紅葉が
全ての葉を落とした

裸になって
冬の薄い日差しを
目一杯受けたいのだろう

やがて来る
春のために
君は最近歌を口ずさむ
歩いてきた距離は途方もなく長く、
希望を持って歩いてきたけれど
どうにもうまく行かないことが多くて
それでも前だけ向いて歩いてきた

君の歩いている道は
君が望んだ ....
君は舟でわたしの岸に逢いにくる瞳のおくの蒼いみずうみ


思いだけが{ルビ水脈=みお}引いてゆく水の上恋すればただ紅葉はあかく


言葉さえさらわれてゆく風の街耳から耳へささやかれつつ
 ....
冬茜芸妓舞妓の長い影 下巻から読んで満足している 穴のあいていない人間はいません 冬の初め、リンゴの収穫の合間に、友人の車に乗って文化センターの展示を見に行こうとした。時候の挨拶のような何気ない会話をしているうちに、車が急に左に寄って、コンクリートの壁に斜めにぶつかっていっ ....
壮佑さんのおすすめリスト(5210)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
良い句が浮かんで書けないボールペン- 北大路京 ...自由詩813-12-15
異状であっても病気じゃない- イナエ自由詩9*13-12-14
夜空- ヒヤシン ...自由詩9*13-12-14
もう傷はしみないよ- ichirou自由詩7*13-12-14
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【_人生映画館_】- 泡沫恋歌自由詩20*13-12-14
そっとゆすり、- 凍湖(と ...自由詩413-12-14
ラブレター- うみこ自由詩6*13-12-14
墨を擦る間に意識遠くなり習字の紙に謎の絵と文字- 北大路京 ...短歌313-12-13
宇宙との交信中酢飯の匂いしている- 北大路京 ...自由詩513-12-13
見知らぬ人の乳母車に座る- 北大路京 ...自由詩413-12-13
さよならの刻- salco自由詩1213-12-13
ママは_青汁の味がする- 朝焼彩茜 ...自由詩10*13-12-13
パスカルの時計- 服部 剛自由詩913-12-13
旅人ノ声- 服部 剛自由詩413-12-13
蝶の羽- クナリ自由詩4*13-12-13
鳥でなければ- Lucy自由詩19*13-12-13
冬が来たよ- Neutral自由詩713-12-13
ストレンジャー・ザン・サイレンス- ホロウ・ ...自由詩8*13-12-12
偽造した表彰状を玄関にいっぱい飾り誰も来ぬ家- 北大路京 ...短歌713-12-12
卵酒ブラックジャックのマグカップ- 北大路京 ...俳句613-12-12
- 草野春心自由詩513-12-12
かっこいい散文- 左屋百色自由詩26*13-12-12
裸木- イナエ自由詩15*13-12-12
君の歌- ……とあ ...自由詩21*13-12-12
岸辺にて- 石瀬琳々短歌4*13-12-12
冬茜芸妓舞妓の長い影- 北大路京 ...俳句4*13-12-11
下巻から読んで満足している- 北大路京 ...自由詩513-12-11
穴のあいていない人間はいません- 北大路京 ...自由詩913-12-11
被害- 葉leaf自由詩1113-12-11

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