ラーメンになまたまごを入れかき混ぜる君の食癖だけ嫌いかな
日本一長いと誇る滑り台その丘に立つ初夏星月夜
一部屋にみんな雑魚寝の飲みのあと目は合わせずに手をつなぐ ....
網戸越し、夜風
ひんやり肌を撫で
奥まる意識、懐かしい
終わりのない夜の訪れ
底知れぬ謎を投げ掛けて
今日という日が去っていく
無限の歳月を追い越して
また未知から明日が到来 ....
どよめく夜に
意識持つ
風がちりちり
肌を刺す
ざわめく、さざめく
わたしのこころ
今夜はこんなに孤独に耽り
己の在ることを感じている
(遠い遥かな思い出は
廻る銀河の旋回音 ....
頭の中の小人が
正しいかどうか
僕にはわからないのだけれど
野菜を刻んだり
鍋を振ったりしてると
なんだか落ち着く今日この頃
ここは多分
霧の中なのだろう ....
記憶の旅をすることがある
降り立った駅では君はまだ幼くて
ディズニーランドで迷いかけて
私を見つけて半泣きしていた
おとうさんと呼ばれた時代があった
記憶は珠玉でいたましい
せつなく傷 ....
隕石が落ちてきて
ぶっ壊れた部屋の中
結んで開いて
狐を作って
その影と遊んでる
たぶん百年くらい
床を這う蟻を潰してる
だって象に巣食おうとするから
狐と蟻と象と
それに帽子の中に ....
どんな悲しみも
形がないよね
たとえば
死
あなたはもう
こちらの世界にいないから
私の中で暮らしてね
ようこそ
散らかった私の意識へ
母は言う
毎日言う
誰かのために生 ....
憂鬱でも麦茶が美味い
ひとりの夜に
闇は広がり来て
静かさは増し
差しのべた手の先が触れるもの
あたたかな、やわらかな、ほのかな
溢れるたましいを浸し
ずっと、ずっと
寄り添って
無限のうねりに身を任せ ....
アザラシや昆布が絡む傷のあと
バスタブは白いのに中のお湯が水色もしくはアクアブルーに見えるのはなぜでしょうか。私たちは長らく父の作る青いばらの花をちぎって食べてきた。父を土に埋めた瞬間、全員が安堵した。あの青い花びらをもう見なくて ....
暗がりでくそをして、
暗がりで手を洗う
洗面台にも、
浴槽にも、
魂しいのおきどころが見当たらない
たしかなものはタオルだけで
そのタオルもひどく汚れてるのはいったい ....
壊れ物を抱くように
そっとその旋律を運ぶ
引き裂くような白んだ空
幼子の不協和音
私たちは未完成のまま生まれ
未完成のまま躍り
未完成のまま去る
翼の下に鳥が憩うとき
私たちは ....
あの存在とはもう
縁は切れた。
こう思うのは私の思いすごしか
本当のところは
本当にしか わからない。
この宇宙を生んだのは
何かだ しかし
その何かを生んだ(?)のは
何だろうか。
....
嘘つき、って
世界がわたしを、そう呼ばなくなって
嘘をつくのがとてもたのしい
こころも今日も
どこまでもひろがる
わたしはピアノ
憧れの黒鍵
花火を見ている
山のはしで 海のさきで ....
キラキラしているね
キラキラしているね
大地を歩む人々が
降り注ぐ陽光を浴び
笑いを弾けさせている
キラキラしているね
キラキラしているね
喜び溢れ陶然と
初夏の光 ....
二〇二〇年三月一日 「夢」
けさ見た夢。10人くらいの男女がいて、ひとりの男が女の頭に大きな岩をぶつけて殺そうとしている。べつの男がナイフをもっていて、ぼくのほうに近づいて腕を刺したところ ....
雨をふらすようにわらうから
雨乞いのように
見ていたんでしょう
でも、春だから
軽率に片付けてゆきます
{引用=
みじめなあたたかさだった
うしなわれる可能性について考えると ....
人が
歩いている
曇天の街を
霊性がそこいらを
飛び交っている
初夏の清々しさだ
たましいは求めている
この辺境の街角から
自由に飛翔する
その時を
時はや ....
どうしてここに一枚あるの
桜の花びらが一枚部屋に
並木の桜は散り始め
清掃作業で忙しい日々
運んできた認識はないけれども
付いてきてくれた幸運な花びらかも ....
晴れている
ぽかんぽかんと
晴れている
飛行機雲が伸びていく
遥かな航跡が光っている
沈黙に世界は覆われて
青い青い沈黙に
今世界は覆われて
わたしにできることはな ....
季節を食べ終えて妖精は床下に眠る
たてものの屋上から見える木
その枝の集まりにはカラスが眠る
昼間、子供たちに小石を投げつけられたのだ
ときおりの短い夢にぶるっと身震いしながら眠る ....
抜けるような
美しさが
花開き
時が経過する
微かに
彼女の息遣い
ふるまわれる
原色の舞い
高揚し
忘却して
上昇する
下降する
もう一つの朝
もう一つの夜
もう一つの可 ....
降り続いていた雨が止み
今日は薄日が射している
おまけにうっすらあったかい
おれは胸いっぱいの共感に
包まれ街に入っていく
街では陽気なコーラスが
もうひっきりなしに響いていて
老婆 ....
とうとう世界を飲み干しつくし
おもてと裏がひっくり返った
夜の真ん中渇きにあえいで
おのれの尾っぽに喰らいつく
うわばみ
うわばみ
おまえのからだは門になった
無限につながる扉になった
....
夜に、心が、透けた。
僕らはいつだって泳ぐ魚のように、
自由に青い空間を跳ね回るんだって、
べつに日々の暮らしを守るなかで、
そんな風でいることがあたりまえだと思っていたよ。
....
揺れ動く
脳髄が
夜通し降る雨に
暗鬱と
たましいを濡らし
いくら
手を伸ばしても
あなたには届かない
雨は夜通し降り続け
魂の隙間を埋めていく
もどかしい思いがもつれ
あな ....
せまい街の隙間を歩き
気持とはなれたまま生活をする
花を摘み
名を刻み
いくつか忘れながら
君が
こともなげに「過去」と言う
そのなかでまだ生きている
内面の/
害ある者と害なす者の争いに巻き込まれて逃げ惑うモグラでは同じことの繰り返しでだめなんだ
凸凹もボコデコも/
やはり真の局面が見え隠れする瞬間には遠い昔からの建築者による力に頼る ....
教室はひらたく冷たく新しいノートだけが勇気 四月
世界史の資料集先輩の名前空から降ってくる不良
追い抜かす時によろけているひとが怖い心が青い動物
弦楽器は満月、真か 解き明かすB判定 ....
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