一つの詩が書かれる為に

ただ、そのためだけにこの世界はあった

病んだ男ーーーパスカルが

よろめいて食卓にもたれかかりながら

この宇宙を思考する時、その時だけ

 ....
しゃがみこみ 君は土に触れる
口にできなかった思いが
冷えて固まっている

ほこりを舞いあげながら
潮まじりの風が頬をたたく
道であったはずの地面が続いている

枯れたつる草をはぎとり ....
大吉をひいたと言えぬ四日かな 逃げた婚期が加速している 引き出しの奥に置かれた、消しゴムは
単なるゴムの塊です

空地の{ルビ叢=くさ}に埋もれた、車は
壊れた鉄の死骸です

消しゴムは白紙の文字を消しゆく{ルビ瞬間=とき}
車は道路を走る瞬 ....
松の木に敬礼を(ぼくにちからを)灯台守にコーンスープを

気の毒なひと、といわれて気の毒なひとであったと知る十二月

もうみずに変わるまぎわの雪片をしんしんと抱く窓になりたい

掃除機 ....
おおゆきが降った夜
雲の切れ間で
三日月につかまって
空中ブランコしてたのは
木の葉の舞う頃
行方不明になった黒ネコ

最初は新聞の折り込みチラシ
猫のアップの写真の下に
「飼い猫を ....
 
言葉を編み

視線を編む

少しは暖かくなってくれたかな



 
丘をのぼる石だたみの坂道でうずくまっている
ベレーをのせたあたしの夢 ただの酔っぱらい
指にこびりついているのは絵の具じゃない
細かい灰色の砂ぼこり 指の間から零れおちた砂の残骸

こんなと ....
{引用=
*四行連詩作法(木島始氏による)
1.先行四行詩の第三行目の語か句をとり、その同義語(同義句)か、あるいは反義語(反義句)を自作四行詩の第三行目に入れること。
2.先行四行詩の第四行目 ....
 新たな年の目覚めと共に、大いなる父、
 日輪は、貧しき山麓の村を照らす。
 明けましておめでとう、という言の葉が
 人々の白い息に紛れて、辺り一面散り散りに輝いている。

 過ぎていっ ....
17歳のころ 遠い夏の日

世界はきらきらと輝いていて
呼吸をするたびに甘く苦しかった

私の辞書は日々更新され
新しい出会いを貪るように消費した
咀嚼も消化も追いつかなかった

時 ....
点滴がぽとりぽとりと初昔 呆けた猫が毛づくろい忘れている あの人のこと悪く言わないでおいてよかった 風船が
ぷかぷか
ぷかぷか
上がっていく
手を離してしまった子供は
どうして離してしまったのだろうと
不思議に思っているのか
手を空に差し伸ばし
握ったり
開いたり

ふわふわ
 ....
港街のとある酒場で出会った爺
コップ酒で赤ら顔、威勢は良くて饒舌で、昔語りを捲くしたて、嘘か誠か話の先で、次第に次第に静かに眠りこむ。

小柄な爺の世迷い言

小僧よく聞けこの俺は
十五の ....
手渡しされた新しい年は
少し
湿り気を帯びていて
私の砂時計は
サラサラと流れていかない

古い年に取り残されたものたちが
色を失い
塵、となって積もっては
風に吹かれて
冬空に溶 ....
知らせてね
草臥れた肉厚の花びら
caeruleum
吐瀉物を食む鳩を食んで
仲間になりましょう
世界は素晴らしいと小学校で学びましたね
ほら もう弛緩してる


三日月型の不良視界 ....
バイオリン
とか
ひいて
おじょうさま
だから
なんか
みつぎ
ものとか
ねんぐ
とか
あげないと
だめそう
かいきゅうが
うえだし
ぜいたくを
させないと
だめそう
 ....
七草なずな
唐土の鳥が
日本の土地に渡らぬ先に
スットコトンのトンのトンのトン

室町時代からか
江戸時代からか
七草の疫病対策
まるで
鳥インフルエンザを知っていたみたいな
七草 ....
変態がたくさんいて心強い 燃えている昇ってきた階段 耳鳴りよとおい世界の渦巻よ花降りやまぬ春は まだか

吐瀉物もわたしだったということを忘れてしまいそうになる朝だ

動脈のあたりに鴫がたっていて今年最後の日曜日、はれ

ひとつずつやりたい ....
キックオフの笛が鳴って

碧い芝生の中に疾走するペガサスを見た
紺碧の空のフィールドに
雲のディフェンスは道を空ける

ペガサスはボールを携えて空を駆け
インゴールへと舞い降りる
砂の ....
1980年になったと
あの日、テレビはカラフルにうたっていた

パロディでも懐古趣味でもなく
アイドル歌手は真っ正面に
キラキラな服を着て歌い
その後に続いてニューミュージックがかかる
 ....
半年ぶりの実家はいつも通り
父は孫と はしゃぎ
母はセカセカと 動いている

ちょっと気になる
カレンダーと
冷蔵庫に貼られたメモ用紙の枚数が

カレンダーはもう日付がわからないくらい ....
どんな小さな出来事でも
記念日に出来る
大切な一日を生み出せる

二人が出逢った日も記念日
初めて抱き合った日も記念日

記念日が増えると楽しい
その日が来る度に
より良い関係になっ ....
うみにくると
ふるさとに
かえってきたような
きもちになるのは
なんだろう

こくどうから
ながめわたす
ささーん ささーん

おおきくみえたはずの
うねりが
かたちをなくして ....
餅を食べ過ぎて、ジーパンがきついので

「お腹が、いっぱいになった。」と誤魔化して

近所を走ってみた…。。
子供らが、親に急かされて車に乗っている。

若い男と女が、手を繋いで駅へと ....
壮佑さんのおすすめリスト(5210)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
私達は- yamadahifumi自由詩614-1-7
花を育てるひとへ- 村田 活 ...自由詩914-1-7
大吉をひいたと言えぬ四日かな- 北大路京 ...俳句214-1-6
逃げた婚期が加速している- 北大路京 ...自由詩714-1-6
輝くひと- 服部 剛自由詩614-1-6
十二月- 魚住蓮奈短歌5*14-1-6
黒ネコのタンゴ- Lucy自由詩15*14-1-6
編む- 殿上 童自由詩23*14-1-6
ロンサール- 藤原絵理 ...自由詩414-1-6
四行連詩_独吟_<界>の巻- 塔野夏子自由詩5*14-1-5
梅に想う〜新春に- ヒヤシン ...自由詩8*14-1-5
夏の日- 中村葵自由詩914-1-5
点滴がぽとりぽとりと初昔- 北大路京 ...俳句214-1-5
呆けた猫が毛づくろい忘れている- 北大路京 ...自由詩814-1-5
あの人のこと悪く言わないでおいてよかった- 北大路京 ...自由詩714-1-5
群青- opus自由詩214-1-5
酒場の爺の世迷言- ……とあ ...自由詩10*14-1-5
明け惑い- 小林螢太自由詩12*14-1-5
くるりくる- 凛々椿自由詩414-1-4
ゲッセマネ、ヨハネ- a自由詩214-1-4
七草囃子- ichirou自由詩5*14-1-4
変態がたくさんいて心強い- 北大路京 ...自由詩714-1-4
燃えている昇ってきた階段- 北大路京 ...自由詩214-1-4
2013→2014- 魚住蓮奈短歌11*14-1-4
トライ- N.K.自由詩7*14-1-4
1980- うめバア自由詩914-1-4
メモ- ichirou自由詩16*14-1-4
小さな記念日- 夏川ゆう自由詩414-1-4
うみ- 佐野権太自由詩9*14-1-4
三が日- 梓ゆい自由詩514-1-3

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