ボールが転がる音がして
振り向いたら
それは冬が去っていく音なんでした

冬は寒いものを転がして
古くなったものを巻き取って
辺りをふかふかの風景にしていきます

それが春なんでした
 ....
何回も思い出してる別れた日主演女優の歳に追いつく 乙姫をアンプにつなぎ流水爆音 道化者
僕はただの小心者
小心だから
嘘をつく
ばれるに決まっている嘘を

はじめはうまくいっていた
あまりにも
うまくいきすぎて
引き返す道を失った

ばれるのが
怖くて
 ....
最初の人間がこの列島に入ったように
この川に入った亀は何匹だったろう

ミドリガメと呼ばれていた子亀のころ
生まれ故郷から 人間に連れ出され
あげくに捨てられたのか 
それとも
遙かな故 ....
おでんの具は 何が好きですか
はんぺん ちくわ 
やっぱり でーこん たまごかな

炒め物なら 塩ぱっぱ
胡椒を忘れちゃ いけません

世の中にゃ 
楽な道具も あふれてる ....
     寒かったから
     息を吐きかけ
     こすり合わせる
           
     店先のディスプレイは
     パステルカラーが
     華やかさを競って ....
人は殺しあった
動物も殺しあった

植物もまた
日向と日陰に生まれ
殺しあうつもりもなく

日陰の植物は死に
日向の植物は育った

人は人を殺すために
生まれてきたの ....
再就職先の紹介をした知人に
立派な菓子折りをもらった

上用饅頭が詰まっているものと
内心ほくそ笑んだが
上品な包装を開けてみると
見事な上げ底であった

しかし
饅頭を取り除けた底 ....
春がいる

駐車場の奥の
ハイブリッド車伝いに
ブロック塀の上に飛び乗った時
チイ子はそう思った

春がいる

朝の見回りで
ナワバリ荒らしのクロに
やられた三角耳がまだ痛む ....
ぐうっと伸びる
四肢が
おのれにおのれの目覚めを知らせる
 
大あくびが
まずは昇ったばかりの太陽を食らって
牙が汚く光る

ゆっくり開いた目
の血走り
冬の間中 ....
パシフィックリムのロボット雉啼けり タトゥーに誤字 太いマジックで小さい夢を書いた 今でも夢に見る

北斜面の崖
なだらかな傾きの崖

崖の上のお屋敷の、
裏手の急斜面から
空に舞い上がる自分を

空は樹木に隠れて半分
空は現実に隠され半分
半分の空に半分の自由 ....
じゃりじゃりした気分で
浜辺で
1人で
100人で
海なんて見ないで
あらかじめ用意された
浜辺で
1人で
じゃりじゃりした気分で
少年が
少女が
スズメが
雲が
魚が
猫 ....
ひび割れた指先から 
冬の滴がしたたり落ちて
大地に染みこんでいくとき
温い風に梢を揺すられ 
慌てたまんさくは
葉芽を出すことも忘れて
よじれた花を開いてしまった

北の風に身をよじ ....
影と影は
こんなにもたやすく
ひとつになれる

犬とわたし
樹とわたし
電信柱とわたし
あなたとわたし

昼に束ねられていた
よそよそしさは
夜がくれば
溶け
すべての影と影 ....
 
エッチ、スケッチ、ワンタッチ

スカートめくったら いちご柄


甘酸っぱい思い出に練乳を


 
舟が
天の使いが
父を迎えに降りてくる

モニターの
緑の輝線
彼の何かを告げている

母と私は部屋を出て
お向かいの
やけににぎわう居酒屋で

白身魚の天ぷらと
焼き鳥とサ ....
カレーを作ったが旨くない

入れるものは入れている
ジャガイモ
人参
玉ねぎ
にんにく
鶏のもも肉
そして 
いつものインスタントのルー

毎度のことなのでいいかと思ったが
ち ....
オレが抱枕になってあげようか独り言にもカビが生えてる 飲み過ぎて真っ赤なフューチャー 溶けたカラメルが
ゆっくりと べったりと 
頬に 絡みつく

気持ち悪いから
手を払いたいのだけれど
腹が痛いと 繰り返すので
邪険にも 出来ない

ジャンケンで決めよう ....
自分に催眠術をかけようとして
5円玉に糸を通してぶら下げて
目の前で振り子運動をさせて見ていたら
気がついた


振り子の重りがどんなに軽くても重くても
振り子運動の往復時間は同じ
 ....
早瀬のそばの竹やぶに
住んでおりましたので
笹舟を流しては遊んだものです
手を離すと同時に
それは勢いよく
旅立っていきました
赤い橋をくぐるまでは
なんとか目で追うことができましたが
 ....
祖父は十月に亡くなった。肺がんだった。私は茶髪を黒く染め葬式に臨んだ。火葬が済み、家の墓に納骨する段になって、骨壺の入った箱を持った父は、「こんなに小さくなって」と悲痛な泣き声のような声を出し .... つむじ風は南南東に駆け抜ける
収束しない想いを切り裂くように

二足歩行の夜は遅々として眠れぬ夢とともに
進化論の樹を遡り霊長類の高みへとたどり着く

昨日のことはもう知らない
知る必要 ....
紅梅の下フルートを吹く少女 春耕や農夫のヒゲとサスペンダー
壮佑さんのおすすめリスト(5210)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
春待ち- 小原あき自由詩11*14-2-25
何回も思い出してる別れた日主演女優の歳に追いつく- 北大路京 ...短歌214-2-25
乙姫をアンプにつなぎ流水爆音- 北大路京 ...自由詩1114-2-25
ピノッキオ- Lucy自由詩11*14-2-25
要注意外来生物- イナエ自由詩12*14-2-25
おでん- 藤鈴呼自由詩6*14-2-25
隠したのは袖口でした- 石田とわ自由詩14*14-2-25
一瞬の、平和- 小川 葉自由詩614-2-24
饅頭- 山部 佳自由詩814-2-24
チイさい春- nonya自由詩21*14-2-24
春のおおかみ- 平瀬たか ...自由詩9*14-2-24
パシフィックリムのロボット雉啼けり- 北大路京 ...俳句214-2-24
タトゥーに誤字- 北大路京 ...自由詩1214-2-24
太いマジックで小さい夢を書いた- 北大路京 ...自由詩614-2-24
空と自由- ……とあ ...自由詩12*14-2-24
あらかじめ現代詩にさせられた言葉たち- 左屋百色自由詩11*14-2-24
早春素描- イナエ自由詩11*14-2-24
影と影- そらの珊 ...自由詩14*14-2-24
いちご- 殿上 童自由詩13*14-2-24
舟の儀式- umineko自由詩21*14-2-24
砂糖- ichirou自由詩10*14-2-23
オレが抱枕になってあげようか独り言にもカビが生えてる- 北大路京 ...短歌414-2-23
飲み過ぎて真っ赤なフューチャー- 北大路京 ...自由詩514-2-23
妖艶な虫かご- 藤鈴呼自由詩7*14-2-23
振り子運動を見ながら平等を考える- ichirou自由詩9*14-2-23
笹舟- そらの珊 ...自由詩17*14-2-23
ふりだし- 葉leaf自由詩414-2-23
つむじ風- 梅昆布茶自由詩1614-2-22
紅梅の下フルートを吹く少女- 北大路京 ...俳句714-2-22
春耕や農夫のヒゲとサスペンダー- 北大路京 ...俳句414-2-22

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