すべてのおすすめ
飛行機雲の
幾筋か
集まるところ
空の奥
見上げると
吸い込まれそうな
光る青
流れる星の
一瞬間
消え入るところ
空の闇
立ちあがると
包まれるような ....
彼女は一定の周期で死にたがる。
もともと、際立って明るい訳でもないが、その時は特に著しい。
長い髪を垂らして顔を隠し、カーテンを閉め切り、人との接触や、彼女が好んで集めた可愛らしい物ですら拒む ....
露草な心のまま こぶしを天に突き上げ
リズムを刻むたび 霧が 晴れてゆく
遥かな思い出は 縁側の飛行機模型
竹ひごをしならせて 夢は青空
若くて死ぬことも
老いて生きることも ....
朝、
利き手ではないほうの手でつくられたような
拙い光たちが 睦まじく庭じゅうを飛び回っている
だが 光だけがここにあるのではない
ここには机がある 椅子もある
....
{引用=
*四行連詩作法(木島始氏による)
1.先行四行詩の第三行目の語か句をとり、その同義語(同義句)か、あるいは反義語(反義句)を自作四行詩の第三行目に入れること。
2.先行四行詩の第四行目 ....
新たな年の目覚めと共に、大いなる父、
日輪は、貧しき山麓の村を照らす。
明けましておめでとう、という言の葉が
人々の白い息に紛れて、辺り一面散り散りに輝いている。
過ぎていっ ....
17歳のころ 遠い夏の日
世界はきらきらと輝いていて
呼吸をするたびに甘く苦しかった
私の辞書は日々更新され
新しい出会いを貪るように消費した
咀嚼も消化も追いつかなかった
時 ....
呆けた猫が毛づくろい忘れている
苛性ソーダを鍋で煮る
知っておるやら何の日か
泡立つおはじき夢に見る
わしの願掛け{ルビ三隣亡=さんりんぼう}
睦月いち足すじゅうににち
黒丸しるす{ルビ天赦日=てんしゃび}は
ひがみ ....
知らせてね
草臥れた肉厚の花びら
caeruleum
吐瀉物を食む鳩を食んで
仲間になりましょう
世界は素晴らしいと小学校で学びましたね
ほら もう弛緩してる
三日月型の不良視界 ....
私は白馬に乗り風をきり野原を駆けている
白馬は翼を広げ天空へと舞い上がっていく
私は音楽を聴きながら幸せをかみしめよう
何を齷齪し何を不安がっているのだろうか
美に触れ ....
キックオフの笛が鳴って
碧い芝生の中に疾走するペガサスを見た
紺碧の空のフィールドに
雲のディフェンスは道を空ける
ペガサスはボールを携えて空を駆け
インゴールへと舞い降りる
砂の ....
どんな小さな出来事でも
記念日に出来る
大切な一日を生み出せる
二人が出逢った日も記念日
初めて抱き合った日も記念日
記念日が増えると楽しい
その日が来る度に
より良い関係になっ ....
この国は人生だ
答えなどないのに
答えをいまだに探しているから
煩悶して
狂喜して
そんなものを探して
得意や蹉跌を嘗め
黄昏のなかなのに
青春を謳 ....
魚よりも虫に近い生き物だと知ってかなしんだ、君の背わたをぬいて食べ
ます。これ、いつまで泣いておるんじゃ。わしだって同じ気持ちだ。同じ
気持ちだよ。ミラー。ミラーの中に映る自分。おおきく息を吸いこ ....
元旦
ぽかんと開けた口に
〈賀〉が入って わたしは わたがし になった べたべた 甘すぎて たまらん と
〈誰〉が逃げだ し
わたがし ....
数字がまた一つ増していくのを
昔より 特別なことだとは思わなくなった
人の恩 もらうは易し 伝え難し
僕は人の気持ちを何に変えてきたのだろう
ランドセル 背中の家路に 刻む罪
すべて ....
伯父さんのお葬式の日に
父に会いに行った
病床で 夢と現のあわいを
ゆっくり行き来している父は
「今○○さんが来て行った」と
仲良くしていた兄の名を言う
その人が亡くなったという事を
お ....
栗色のたてがみをなびかせ
どこまでも駆けて行く
その凛々しい姿どこまでも
草原の果て 日の昇る場所
おまえは駆ける 駆ける
休むことを知らない
この大地をどこまでも
おまえはひとり駆けて ....
闇をまとって
防御する
この暗がりが
空間を固める
光に洗われ
裸になる
この明るさが
眼を突き刺す
カーテンを引く
その閉塞の重みに
濃くなる心身の密度
窓 ....
ことしもあたらしいかなしみがやってくる
それでいいのだと思う
ことしも友が去ってゆく
それはしょうがないこと
遠慮なく時は過ぎひともかわる
すべてをうけいれてはいられない
僕の ....
意味不明な場所で会うんだよ
真っ白な怒りの板に
悔いを食ませ
流れた燐のほとばしりとは
ついさっきまで
この身体だったもの
としたらかすかな
ほんのわずかな瞬きで
吹きすさぶいまの ....
じゅうたんをほどいてゆく
いろとりどりの糸があらわれる
つむがれていた星々の
ものがたりがきえていった
糸をほどく
きぬの生まれでた
まゆにもどってゆく
蛾のはいた
むすびめのない ....
つまびく。
つまびく。
とおい音がする。
海辺の砂の、さらさらという音にも似ていて、
夕闇の中、季節外れの蝉が最期の力でうたう音にも似ていて、
それでい ....
雨に揺られながら かりんとうからオチテク甘さ
指から砂糖が見えるよで 舌にしかとどかない
障子紙を破って ストーブまでくるの
乾いてない防寒着を いつまでも着ている
持つ指は 離さないで甘みに ....
つくりものの「空」や「海」の癒(卑)しさ加減(下限)
手切れの悪い2000円札
時代に押収される壁紙と 時代に残留し続ける○神
やさしい通貨の通り道
偽りの二枚貝からのHey! Say! ....
夜を抱いて眠っている
布団の中が宇宙だ
せっかちな朝が起こしに来ても
夜が放してくれないのだから
おれのせいじゃない そもそも
三百六十五日ごとにリセットされる
そんな人生を歩いては来 ....
入学したての小学校の教室の机に
ひらがなで名札がついていた
その席に座ったら
ひとりぼっち
と風がささやいた
家に帰ると
オコちゃん
おやつがあるよ
と母に呼ばれる
近所の子ども ....
麗しい時間が
高速のように
過ぎ去るのは
なぜだろう
新雪を踏む
この一時の喜びも
同じ気持ちなのだろうか
淡い月夜の匂いも
沸騰したての湯気も
机上での思わぬ発想力も
....
いつの日も
夕日は、約束に似ている
すっかり、
日が落ちるまで
果たせなかった約束をかぞえては
また、
あしたに賭ける
ぽつりと、残された
オレンジの雲は
あしたへとつづく
....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 469 470 471 472 473 474 475 476 477 478 479 480 481 482 483 484 485 486 487 488 489 490 491