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例えばあやつることしか知らない 悲しい涙に語りかける

どうして?
あなたの 「もの」 ではないってわからないの?
本当とはそんなんじゃない
痛みから逃げてばかりで
次から次へと求めるよう ....
唇には唇の 開き方があって
花ならば散るのに
風にでも なびくのに

喉がかすれて
目にしたくなくて
声が くぐれず

いつもの いついつ
指を唇に あててみる

静かに 沈黙が ....
大人だって嘘をつく

じぶんの気持ちに嘘をつく

でも結果は本当だ

だから

嘘だったんだと分かるのだ


ふたりで築きたかった

今もそこだけはぶれていない

築きた ....
夢からさめると

とんがり帽子が胸にささっていた

ぼくは泣いていた

登場人物たちは

これでもかとばかり傷をつけてきた


疾走する理不尽は

残酷な現実

妄想のノ ....
  君からの
  たっての願いだった
  僕は右手で黒ボールペンを握り
  左手で君の口を開き
  頬の内側の
  赤く柔らかな肉の上に
  文字を刻んでゆく
  インクがつくは ....
部屋の壁に

窓からもれた街灯のあかりが

色のない夜を映す時間に

路上で叫ぶ人影は

ざわめく静寂を打ち破り

揺れながら走る鼓動を示す

微かによどみ火照った体は

 ....
小石には刻まれた文字がある
忘れられた形見
鯨の骨の穴三つ
祖父が死んだ日は知らない
祖母が死んだ日は少し悲しかった
花びらのなかに埋もれて
小粒の涙が乾くのも早かった
遠 ....
悪い頭を持った奴の口から出てくる言葉が悪口
だからおまえの話は全部悪口

思ってるよ
いつも頭の悪い器の小さいしょうもない奴だって
でも人には言わないようにしてるんですよ
だってそれは悪口 ....
あなたの書くものに
目を通すのは
もう日常になっている

そして 感じたままを綴ることは
出さない手紙のようだ

返事もなければ
読まれることもない

いつまで続けるのだろう
あ ....
渋谷で夕食にした
友人はペスカトーレのセットと生
私はアスパラガスとウニのトマトクリームを頼んだ
隣の若いカップルは今しも席を立つところ
突き当たりにはインド系のカップル
パキスタン人かも知 ....
かぞえる
今コーヒーカップに落とす角砂糖を
喫茶店のドアで涼やかに鳴ったベルの音(ね)を
雨上がりの街角で曲がった回数を
巻き戻して
振り返って

かぞえる
音がとぶまでCDを回した数 ....
そうしてまた
ここで壁に 突き当たる

何度も来た袋小路
幾度間違えれば
正しい道筋を 覚えられるのだろう

いやむしろ この惨めな反復を
彼は愛しているのかも

またスイッチを押 ....
西の夜空に

月が置いてあるよ

黄色いオレンジが

おまえの温度のようだ


夜はなぜ来るんだろう

地球のことが分からないから

この世のことが分からないから

夜は ....
  ついさっきの
  出来事のよう



  ばか、
  しね、
  どっかいけ、
  泥水のような言葉の
  あてのない応酬



  道端で
  ながい雨にぬれ ....
毎日小さなバスに乗る
手を上げないと通り過ぎる
キーッと止まりむーっと出る
少量の客は揺すぶられて

たった100円で駅に着き
たった一本の桜のもみぢ
見つけたから今日は佳し

優し ....
みちづれはいらないか?
世界には逆らいきれない
それよりもあの高い塔を叩き潰せ
暗い雲の上から見下してやれ
地下密かに潜り
蕁の縄に縛られて
地上を見上げたまま呪う
 ....
好き島?

嫌い島?

気持ち海

海いのち

なみ切実

風ちから


愛しい

たまらなく愁い

愛しい


気持ち海

海いのち

なみ切実

 ....
生きているのが不思議なくらい夢のなかに暮らしている
きみとぼくの距離がどれくらい離れているのかさえわからない
林道のわき道を行ったり来たりしながらも誰かに追いかけられている影はみえない  ....
気の抜けた 炭酸

ねぇ、炭酸って表現は 止してくんない?
何だか 透明感が 感じられないんだよね

それを言うなら 
涼が得られないってコトだろう?

クーラーの涼感ボタンを
 ....
風を
えらべるはずもなく

帆船は
風にはこばれて

船乗りの
陽気なうたや哀しみが
だれにもえらべぬ
風となる

帆船をはこぶ
風となる
残業に疲れて、
地下鉄のつり革につかまって、
エスカレーターの列に並び、
街灯の下を、
とぼとぼと歩いて帰って行くと、
窓から、
あの子が、赤ちゃんを抱いて、
「パパ!」と手を振る。
 ....
ねえ 聞かせて欲しい
あたしたち何処へ 歩いてくの
ああ このまま 何も変わらないのかしら

この くすんだ町で
ただ毎日 くすぶってるだけ
なにか 目の覚めるようなこと ないかな

 ....
君の生まれた十月の国で
うたうように眠りたい

銀木犀のしずかなかおりが
漂う夜気に包まれて

丘を木立をぬって流れる
川のせせらぎを聞きながら

  幼い君が 少年の君が
  夢 ....
  縄文土器を
  保健室に忘れてしまい
  取りに戻った
  夏の日



  熱く
  熱く光は燃え
  廊下を歩く人たちも
  ブラスバンドの行進曲も
  そう仕向 ....
なんという晴れやかさ

観葉植物の鉢は昨日まで湿っていたのに

靴跡がすでに乾いているのは
なんだか気持ちわるい

しきりに動きながら立ち止まる女性
俯いた姿勢に脚もとの ....
現実はどこまでも
不確かだから
その愛し方を教えてほしい



これはあくまで想像だけれども
わたしやその他の女性を抱くとき
あの人はことばの風景の中にいて
女というひとつのこ ....
夢とか希望って軽々しく口にしてはいけないよね

これでも恋わずらいなんだろうか
鬱陶しさに心は暗く沈んでしまっているけど

なんだか身体は心模様とはうらはらに
不思議と元気みなぎっている
 ....
この香りが五月でもないのに
懐かしさが全身に{ルビ迸=ほとばし}る
僕は気になる この香りが

逆らいに倒れた僕をそっと
この華奢な体が抱いてくれた

揺れまいと
木の葉が{ルビ頑=か ....
あの軒先から香っている金木犀
もう暗い、足音一つの帰り道
そういえば一緒に歩いたっけ

「しばらく、もう会えてませんね。
目が二個と口がひとつあったことは覚えているけど」

手紙から日常 ....
青灰色の夕暮れに

鳥の群れ

黒い影が

青灰色の夕暮れに


ぼくはあなたとはぐれていた

ガキの頃からのそれは宿命だ


青灰色の夕暮れに

鳥の群れ

黒い ....
殿上 童さんの自由詩おすすめリスト(14757)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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なほ子へ- モリー自由詩5*11-10-31
鳥の群れ- 吉岡ペペ ...自由詩311-10-30

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