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書類
古い書類の山 うずたかく積もった
経年の澱
過去の人々の 喧騒に満ちたやりとりが
音や意味を宿す文字という「しるし」に刻み込まれている
その配列の中に
三年 ....
秋に扇なんて いったい今何月だと思ってるの
もう10月よ
夏の名残を惜しみたい気持ちは解るけど
そろそろ仕舞わないと
変な人だと思われるわよ
雲泥の差ってさ
空に浮かぶあの雲と地面 ....
カーテン開けたら 外は雨降り
こんな日は決まっていつも
君が残していった古いレコード盤に針を落す
心地よいノイズに混じった美しいピアフの歌声に
気だるい気分で僕はもう一度ベッドの中にもぐりこむ ....
ボリュームを上げ相殺され生まれた静かな街を
掴まり立を始めた幼い空想がよちよち歩き出す
産声は鬨か?
もう手遅れだって事だけ
どうしても消えない夜
「ねえ、これは骨?」
チキンナゲットを食べ慣れているお前達に
フライドチキンを与えたら
飢えたライオンの子供のようにそれを貪りながら
何かを思い出したように下の娘が訊く
「そうだよ。 ....
底から
蒸発した
温かい水が
蓋裏で
冷たい水になる
ほんの少し
傾けただけで
それは
ふたたびのしずくとなって
ほとばしる
涙の成り立ちを
まぶたの裏で描きながら
わ ....
あなたの ちいさな裸形に わたしは慎ましく泣いた
蒙古斑の青さが 赤子のあなたを
きわだたせていた
ゆがんだ顔だと 云った人もいたが
あんな うつくしさを わたしは それ ....
弧を描く真昼の白い月
残月と呼ばれるのは
いつまで
楽になりたくて
あの女が手を掲げ
空に救いを求める時
見えない剃刀となり
その眼に飛び込んで
魂を切り裂いて欲しい
白 ....
そう、悪くない毎日。
長電話をたまに。
時々朝までファミレス。
4月からは昇進。
晴れた日はドライブ。
山の上は星もきれい。
そう、悪くない毎日 ....
「もう私これからはあなたのものだね」とか
「このままオートマチックに君は僕のもの」とか
いとも簡単に言ってくれちゃったりするけどさ、
異なった別個の物質じゃないと
融けて一つにはなれな ....
ふと
ショウウィンドウに映った薄ぼやけた自分の姿に
人生 楽しい?
楽しかった?
これから楽しくなりそう?
現在過去未来
わかりっこないって そん ....
静かな
夜の底に
横たわる
不覚にも
深く
沈みゆく
巣食う漆黒を
救う祈り
やわらかな闇
自由
奔放
本意でもなく
困難
混沌
隠遁の日々
....
繰り返される言葉にくじけそう
恋にある心は下についてる 下心ってこと
愛にある心は真ん中についてる つまり真心ってこと
繰り返される言葉にくじけそう
彼にとって彼女は無条件でそばにいら ....
いまは金木犀
いまは金木犀
10月のなつかしい光
幸福と切実のセット
みんなしあわせになあれ
みんなしあわせになあれ
身近なPM2.5
放射性物質は他人事 ....
川の畔の土手に腰掛け
考える人、のポーズを取る私を
周囲で風に揺られる{ルビ秋桜=コスモス}の花も
飼主に引かれ、小道を従いてゆく犬も
みんな秋の琥珀の黄昏に包まれて
....
悪い人間を演じるのが下手
思考が歪 これもアタシどれもそれも 殴ってやりたい
苛立ちなんてものではなく 只の思考の歪
舐めるんじゃないよ どいつもこいつも 浅墓の知覚なし
悉く尽す唾棄なエネルギー
思考の歪の ....
長い旅路の今日は何処へ行くのであろうか
意図せずして今日も旅立つ時は遥かに越え
無意識のうちに辿る旅は古まで遡るだろう
出来るならば夢と希望の得られる旅がよい
出来るならば過去への旅よりも ....
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怪物くん
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-(2013/10/05(Sat) 17:43:47)
新月の夜
竹に上下の節あるように
唇に上下の別があるように
新月の ....
季節の ものがたり
訪れる ひき潮の音のすでに秋
{引用=
「「 髪をきるように
ばっさりと 一つの季節は終わり
ここに、誰もいなくなって
それでも 次の遊子 ....
高原にそよ吹く風も冷たく、歓喜に満ちた秋の午後だ。
遠くを走る小海線に乗客たちは陽炎のようで、
近くの白樺林をくっきりと現実のものとしている。
道端に咲くコスモスに子供たちの息吹を感じる。
....
挫けそうな心に運命が扉を叩く。
足音を忍ばせて私の部屋をうかがっている気配を感じる。
私はしばしものを書く手を休め煙草に火をつける。
天井に立ち昇る煙の中にポーの大鴉が浮かび上がる。
....
さようなら
君がいない街でも
なんとかやっていきます
泣き暮れた夜のあと見あげた空に
ひときわつよく輝く星を見つけたら
それが僕の憎しみですから
どうぞ見なかったことに ....
鎧に水をためる
緊張して
わたしは
裸足で
後ろ指を
さされても
いいよ、どうぞ
裸で
こわいよ
でも
わたしは
鎧に水をためる
嗚呼朱く赤く紅く
秋に明け暮れ飽くことなし
移ろうものこそ美しい
去りゆくからこそ愛おしい
不変の美は仮庵から
渡り鳥のように飛び去るのだ
文字の檻に閉じ込めるなら
ソレハヒトツ ....
131008
満員のスタジアムからはみ出した歓声が
ここまで聞こえてくる
敗者の立場がないと思うのだけど
彼処では誰もそんなことを気 ....
時速60kmで闇の道を切り開いていく
光のはさみ
僕のはスズキだけど もしこれがスバルなら
僕だけの天の川を描くプレアデスになる
毎日同じ動作を繰り返す人工衛星の群れを引き離して
このま ....
猫がふと
ベッドの上に端座して
スピーカーから流れる
フランソワーズ・アルディに耳を立て
神妙な顔で聴き入っている
「私の青春は去ってしまった…」
猫にもアンニュイがあるのだろうか
....
長い間育った母の胎内から
外にでいたあなたの前には
無限の白紙が広がり
あなたの人生が始まりました
あなたを記した最初の文字は
二〇一三年 誕生 男
血液型 A型 RH+
....
平凡な沿線のこの街に
夕暮れが密度を増してゆく一刻
零れ落ちそうに客をのせて電車がレールを軋ませ
商店街は夕餉の想いに満たされて
帰ってくるあるいは帰ってこない主人を待つ願いも時間が経 ....
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