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      夕飯に缶詰をあける
      100均の鯖缶だ
      閉め切った部屋に
      さかなの匂いが充満する
      ろうそくの灯りの中
      ....
        



        まるで山間をながれゆく
        せせらぎのような人でした
        からだは一滴の雨粒で成っており
        どこまでも沁み入 ....
黒髪にだってひっきりなしに雨は降る
墨の中で踊る粒子が枯らした手と手の隙間
微妙な距離を詰められずにドーナツのこじんまりとした完結
温度を失ったものの粒子をかき回す電子の波のうねりのようなものの ....
セロファンに透かした景色を不思議と笑う

揺れてるブランコの向こうから


「ここまでおいで」




赤いボールそのままにして

追われる流れに溶け込めば

いつものよう ....
春眠下りて

春眠下りてわたくし倒れる
倒れたわたくし目指して蛇が
雪の下から這い出てきたが
喰うにはまずいと舌を出し
鳶におうぃと声をかける
「こいつを空へ昇華してくれ
 ....
{引用=
風のなか
春を{ルビ期=ご}す
ヴァイオリンの音が澄みわたる

重い冬の(に)
戸をおおきく 開けひろげ
はしり出す
雪が 光がはねるそのただなかへ

空はなまり色を置き ....
  長靴の似あう男になるよ
  そこらに散らばる水たまり
  しょぼいスキップで駆けぬけてくよ



  きみが
  うまく涙を落とせない日は
  かたほうの手をギュッと握るよ ....
 1.湖畔に佇む1本の孤独

 2.湖面を滑る1羽の憂鬱

 3.季節は旋回しながら降
   りてきて

 4.あらゆるものの輪郭が
   緩やかに尖っていく頃

 5.1本の ....
季節はずれの蝉が鳴いている

故郷の林
白樺の梢
揺れる枝葉の間から
まっすぐに目を射る日ざし

緑に揃う稲
走って渡る
あぜ道をよぎる夕方の風
「おとうさーん、ごはんですよー」
 ....
18ホール全部ホールインワン俺ゴルフ {引用= こがらししとだえてさゆる空より
 地上にふりしくくすしきひかりよ}


 埠頭の水たまりに
 月がこごえはじめている
 真夜中には
 かげもまた針のようにゆっくりと ....
終息に
ともなう安堵
かすかな
心残りを秘めて
三月が来る

中原中也賞を受賞した或る詩集を読む
悲しいことに心が揺れない
この詩集の良さは
三月が来ようとも
きっとわたしにはわか ....
時は切れ目のない波
凪いだ海の
ゆるやかなうねりのいただきの
光るところから
暗い窪みまで
隈なく見つめていた
幼い日

小学校でいやなことがあると
深くうねる波の底に下って
浮か ....
二月生まれの四人の合同誕生会をした

九歳と三十二歳と三十六と九十七歳

九歳は私の娘
九十七歳は私がアメリカに来た当初とてもお世話になった人
三十二歳は九十七歳を通じて知り合った子
三 ....
風が運んできたのか

優しい匂い

ほこほこ土が盛り上がり

暖かい感触

もうすぐかなと待ちわびて

木々が揺れる葉々が笑う

私は光を浴びて

川を心地良く流れて

 ....
星は僕たちに距離を教える

月はときどき涙の処理のしかたなんかをけっこう親切に教えてくれる

隣の親父は怒鳴ってばかりで僕も親父なのでちょっと哀しいが


遠く切ないもの

六本木ヒ ....
おりの外には、どんな世界がひろがっているだろうか。

ぼくの住む街は、毎夜毎夜、サイレンがなりひびく。どちらにしても、おりの中にいれられる人がいて、おりの中にいれる人がいる。

おなかがいたい ....
一年が終わる。
一年生が終わる。
二年生が終わる。
三年生が終わる。

ここまで書いたノートを見せてくれたから
詩が書きたいの? と聞いたら
君はこくんと頷いた

そうか それなら  ....

まっさらな白い紙に
一篇の詩を書きつけ
それを食す

奥歯でかみしめていけば
罫線はよじれ
句読点が記号に戻っていく
口腔内の温度で意味の糊付けが剥がされ
構築された言葉はゆるり ....
わたしのなかのみんなが
はしりさっていきます

わたしはおいていかれるけど
みんながてにもっているのが
わたしです

わたしはおいていかれるけど
君を奪い去っていくわけありの嘘 僕は何もかも言い尽くした
それでいてどんな言葉も
からっぽなんだということに
気づいてしまった人の様な気分で
さらに 新しい言葉を
青黒く汚れた綿を繋いだ空に
探していた

神様  ....
大きなお世話を
売る店が
だいぶ減って
しまったから
世の中は
だいぶ自由になって
他人の
一挙手一投足を
監視したり
嘲笑したりして
ときを
費やしている


 ....
  それは 真夜中の出来事だった


  白いシーツにくるまった
  私の鼓膜をくすぐる
  乾いた漣の音

  胸騒ぎが
  私を揺り起こした

  その音が響いてくるのは
  ....
むかしむかしある所に
哀れなおんながありました
たいへん貧しく生まれたので
おんなは
人に何かをもらうことしか
考えませんでした
自分は哀れな身の上なので
情けをかけてもらうという心得で ....
いつかみた風景のなかに僕たちがいた
求刑されることをまっていた

無期懲役かおなじぐらいの罪障が押しつぶそうとするが
僕は罪のために生きようと思った

生きること自体はもう辛くはなくなった ....
いつもパズルばかり置いてゆく
今宵は ただ雨のそばで 宿りながら 解くのを止める

機能性に想いを寄せた ふかふかの布団 春色にまだ染めれない
仰向けに呼吸を睡眠体制に 海に浮く

クラゲ ....
わたしと云う うつわの中に
血のほかのものが
そうめんながしのようにさらわれながら
どこかへとするする向かっている

芯のある雪の根もとで
眠っているかと思いきや
ハマグリの部屋 ....
湖の水が淡く揺れる。
葉の雫が涙の様に儚く落ちる。

これは
私の恋心かしら。

これは
貴方に片思いする私の心象かしら。

誰かが陰で優しく微笑。

それは
貴方かしら。
 ....
あなたが
西日にうずめたものを
知るすべもなく
いまは昔


あなたが
見ていた向こうには
なんにも無いと思ってた

なんにも無いと
思いたかった


向こう見ずなあな ....
殿上 童さんの自由詩おすすめリスト(14757)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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the_spring_in_Tchaikovsky_viol ...- 月乃助自由詩6*13-3-1
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18ホール全部ホールインワン俺ゴルフ- 北大路京 ...自由詩313-3-1
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三番目の月- そらの珊 ...自由詩15*13-3-1
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- 中川達矢自由詩113-2-28
詩が書きたいの?と聞いたら君はこくんと頷いた- N.K.自由詩11*13-2-28
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君を奪い去っていくわけありの嘘- 北大路京 ...自由詩313-2-27
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砂をんな- salco自由詩18*13-2-26
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