すべてのおすすめ
「人を愛するということと 人に合わせるということは 多分 全く別のことだ」
「空気を読もうとするのは いい加減やめにして
空気を 創り出してみたらどうだい? 」
天国から地獄
たった一日のうちに
よくもまぁ これほど浮き沈みできるものね
楽しかった時間も
幸せな気分も
たった一つの悲しいことに
覆い隠されてしまった
もったいないと思う
....
地に伏せながら
黒布は一身に熱を浴びている
欲するものは
明るみの向こうの
静寂な守り
守り、という信仰
容易くは脱ぎ捨てられぬ
軟らかな哀しみに
黒布は濡れて ....
現実は甘くない
からくてあまい
白鷺が けたたましく鳴いている
もっと 離れるなら 争わなくてもいいものを
特定の岩をめぐって 争っている
川沿いを ずっと歩いてきた ....
いつも追いかけている
あなたの幻影
おさげにできない
短い髪と
冬になれば凍傷にすらなる
無防備な手の指
泣きながら追いかけている
わたしの手には数枚のあなたが
なぜ
笑えるの
....
万華鏡で迷子になっている
備え付けの
グレイのロッカーの扉を開けると
中に針金のハンガーが二本
ぶらさがっていた
わたしの前に
入院していた人が
使って残しておいたものだろうか
ただ一本の針金からできてい ....
その日
私は独り鉄棒に腰掛けて
夕日を眺めていたいだけだった
鍵を掛けて体の奥に仕舞っていたはずの
シキュウという箱の中に
エイリアンの胎児が
突如侵入してきたみたいで
ただ不快で気 ....
デパートの屋上で
メロンソーダ、いや、
クリームソーダ
そのこぼれおちた泡が、水槽の海を知らせる
午前零時、
マッチの先は折れていた
極限の闇は、明けていく、
午前一時、
柱時計は壁か ....
男は毛まで立っている
口の周囲を
まるで鉱物よろしく皮膚を押し上げて伸び
(しかしありがたい事に
神はそれを顔下半分のみに留めて下さった)
陽に透け腕を覆っている
何と安物の古毛布の ....
考えることで
乗り越えたことなんて
たかが知れてる
祈ることで
乗り越えたことのほうが
多いような気がした
理屈は勇気を萎ませる
祈りは勇気を固まらせる
....
細長いのっぽビルの
1階から23階へ
光のエレベーターは昇りゆく
23階から1階へ
光のエレベーターは下りゆく
祈りとは
両手をそっと重ね
天と地をつなぐ交信である ....
背筋を伸ばしたスタンドの顔が
ジイドの古書の開いた頁を照らす時
長い間つけていない
TV画面に映る自分の顔と、目があった
猫の眼が好きだった
真横から見るとガラスみたいに夕焼けを映す
透明な眼が好きだった
ある野良と仲が良かったことがある
近所の鉄工所のおじさんに小屋を作ってもらったらしく
この街の寒い ....
空を押し上げて
ひろげた 手のひらに
オーロラが見えますか
空を押し広げて
ひろげた その腕を
たからかに 突き上げる
あれは 父さんの仕事場の
....
雨は
嘆きを代弁しない
風は
怒りを
代弁しない
おまえを語れる
他者はない
星は
だれをも照らさない
花は
だれをも誘わない
おまえは
....
あなたはいつも雨降りで
子猫みたいに濡れそぼち
そのくせ強く匂わせる
刃物を当てた乳房のように
ぼくの真顔の疑問符も
蒼く滲んでインクのよう
何時のころから遺書めいた
ことば遊び ....
暗闇の航路を照らすあの灯台に
あなたは、詩人を観るだろう。
夢が帳を下ろして/朝焼けがやってくる
小さな声が夜にとけて/部屋の隅に消える
これからは生の時間だ/生きるものの時間だ
ゆるやかに/死んだように/おだやかに/僕は
太陽がもろてを振って/山 ....
しぬなんておもいもしなかった
ひとが
海をみていた
くっきりカゲを増した
夕映えの
不知火干潟で
たぶん夢中で
ファインダーをのぞいていたにちがいない
もえのこる ....
手に任す 迎え始めた進化の太鼓判は押せない 甘みのない春の張り
マインド 居場所は回路脳 シナプスの光 信号
赤でも マインドは進む すくすく育ちたがる 集る虫の能
手に任す その顔 ....
マウスカーソル震えている
なんにでも
なれるよ
手にも
足にも
明日の扉をあけたいと思ったら
鍵を差し込んでごらん
キミの心がそう望むなら
ボクはなんにだってなってみせるよ
翼にも
ひいらぎの葉蔭にて
にたりと嗤う貪りに
肩を叩かれ
身をふるわせる
夜廻りのいわしの
潰れ ....
聞いてくれないことは
よくわかっているよ
でも言う
さみしいよ
とても
きみは翼があれば
ってのこして
発ったのか
それとも夢だったのか
あの日
わたしは邂逅なのだと信 ....
とても綺麗な青空だ
とても自分が
無価値な気がして
黒い塊が胸いっぱい
それでも
この花束を
君に この花束を
エッフェル塔に登 ....
軽はずみな言葉ほど
健全なものはないからね
自然な
なりゆきの
その背にわたしは乗るよ
いたわりと偽りは紙一重
無情と無償は紙一重
流され過ぎた挙げ句の空 ....
難しい言葉を並べるのだけが詩ではない
と陽だまりに抱かれたばあちゃんが言った
ちょうど春の終わり頃
小学校で書いた詩を先生に褒められたあとだった
知っている言葉をずらずらと
....
ひとりにして
誰の声もききたくない夜
子供のように声をあげて泣くことを忘れた夜
お母さんが言っていた
赤ちゃんが泣いている時に
母親が寝たまんまなんてことはないのよ
泣き声がきこえ ....
寂しいのって いやだよね
あたしも あんたの言いたいこと
わからないでもないのよ
でもそのために
自分を捨てちゃうんだったら
それこそホントに 寂しいことだよね
....
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