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秋風のなかに
ほんのわずかに残された
夏の粒子が
午過ぎには
この洗濯物を乾かすだろう

通夜、葬儀の放送が
朝のスピーカーから流れて
犬が遠吠えを繰り返す

香典の額を算段して
 ....
そよ吹く
風は近い
真昼の
日差しを受けて
たおやかに
走れ
夕陽に映える
空の
水草
乗り越えるしかないものは
泣いても怒っても
乗り越えるしかなくって
ひとつ ひとつ

それでも出てくるのが
涙 だったりしたら

助けて
似たような幻なら幾つも見ている
運動会や遠足の帰り道
途中で投げ出した試験の最中に
きっかけもなく駆け足で通り抜けた道
傷ついた恋なら一生忘れはしないだろう

出入り口の庭に転がる ....
だまって窓が開いていた 電波がつなぐ僕と外界
外は嵐さでてはいけない
段ボール製の要塞の真ん中に
ペラペラな布団を敷いて
昼も夜もわからないまま
ボク、箱ハイリ息子

詩は黄色いと言った君を
忘れられない忘れ ....
私は自由でありたい。

自由である事は目的が一つではないことである。私たちの意志は統率されない。
自由である事は目的が一つに成らない自由である。私たちは協力しない。
私は何かに属さない。
私 ....
ふしぎな童話なんか

なかった

うそがめくれる

めくれたうそが風になる


春から夏がやってきた

夏から秋がもどってきた

ぼくは無になる

思い出だらけのぼくは無 ....
森羅万象の奥行きを潜り
泡立つ呼吸音に身を委ねる
壊さなければ訪れない静寂に
あてがった指 時間を悔やんで
包まれた喪服の相容れない微粒の黒
引き千切って 逃げ出すのもいい

やがて更新 ....
頑張っているから 嫌なことが目につく
自分を責めなくていい 頑張っているんだから
あなたが犠牲になることはないんだ
蝉は生き続ける
孵化を忘れた年月を

ルサンチマンさえ風化して去った
いくつもの夏を

トニオクレーゲルの日々を
隣のねえさんの優しげなまなざしを

不思議の森に生まれ
永らえた歳 ....
セックスと言葉と息が
ごちゃごちゃ

ごちゃごちゃで
わかんなくなるから

チョコをひと欠片
補給したら

私とあなたの間にも
ひとつ
綿まくら
まつげ長くして口紅型のピストル ちっちゃな 魂さんへ
ある日 もう一度 お母さんが見たいと思った

それはわたしだった?


わらって ついてくるのは
可愛い 犬です
もう一度 もう一度
わらって
ついてくる
 ....
セピア色の銀板写真に
固定されたあなた
肋骨の浮き出た体で
西瓜を喰っている姿に
戦場の匂いはないとしても

あの夜
炎にあぶられた身体は
反り返り 跳ね返り
決意は ぱちぱち爆 ....
断らずに済むのなら
だれも傷めず済むだろう

自分だけが傷めば済むだろう



弱音を吐かずに貫けば
士気は下がらず貫けるだろう

自分だけが背負う重みを貫けるだろう


 ....
誕生日を機にアヒル口をやめたのか と伝えたくて書く
ありがとう

今日は
あなたに宛てて書きたかったから
術が無いわけではないのだけれど
半分届かないだろうと思いながら
ここに置く

ありがとう。心から
いえいえ心 ....
手渡され
キャベツを剥いている
一つが終わるとまた一つ
終日キャベツを剥いている
来る日も来る日も剥いている

甘ったるい青臭さ
葉をもぐ音は眠気を誘う
額に縦皺や青筋を浮かべ
倦み ....
ドラマチックに声をあげながら 静止していくのは
流れるはずの血液 聞こえるはずの心音

足早にそこから立ち去っていきたいのに
抱えた季節を手放せないから 動けない

与えられた名前 ....
秋の向こうに{ルビ欹=そばだ}てながら静かに燃える木の葉ほど
老いの門口 艶やかに {ルビ靡=なび}くことができようか

ひとによりけり だが

誰も自分が想うほど 美しくも醜くもなく
ま ....
雑沓する街で
嬋娟たる美女が
憂愁な表情を浮かべて
ベンチに坐り
てかけで頬杖を突いている


通り掛かった彼は
思わず恍惚とし
胸の奥でときめく潮騒に
若干驚きつつも ....
薄明かりの中
今日の一日がはじまる
何のことはない
いつも通りだ
いつも通り目が覚め
いつも通りトイレに行き
いつも通り猫と挨拶をして
いつも通り顔を洗い
いつも通り歯を磨き
いつも ....
生きづらいな
なんて時々生意気にもおもう

ただそれは誰かが対処できていることに
自分なりの対処法をもたないだけだろう

経験値はできれば幅広く多く積みたいものだ
子供達以上にドラクエに ....
それは
一事が万事の世界観
表と裏のバランスで

たったひとつの大切な
命を守って
様々な

有り様
許し許され
飄々と流れよう
十一月六日は
ぼくの革命記念日
書類でできた
書斎の階段状の巣の
撤去を始めたのだ

たちまち
透明な羽根をつけた
兵隊蜂があらわれて
警告を発する

「近づくな」
「何年もこ ....
あなたの色
今は真っ青で
深い海の青です

最近海に沈む夢を見るんです
それきっとあなたのせい

まあ、溺れそうになったら
誰かの左手が引き上げて
バッと 汗だくで
目が覚 ....
弄ばれた真黒な林檎を
切り刻んでその口にいれよう
団子虫のように足を包んで眠った夜
夢の胸腔にあなたの手を引き寄せた
不平等さえ飲み込んで
平和の砂漠を幻視する
夏 抜け殻はひとつの印を刻 ....
白い萩の花は 秋雨にうなだれて
庭の隅には 夏蝉の死骸が朽ちて
宛名のない手紙は 燃やされる
薄い紫の煙が 竜胆の花と混ざる


黄金色の思い出に 溺れて沈んだ
綺麗なものしか 見え ....
扉のむこうにあるおはようはいるからだからぬけられずあな(た)のなかからセロファンめがねごしにみる空にうそつき。リラ・ラーソンのしましまねこTシャツはりねずみ100匹リラコで言畑二丁目まではふら ....
殿上 童さんの自由詩おすすめリスト(14757)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
まえぶれ- そらの珊 ...自由詩2314-10-4
秋桜- アラガイ ...自由詩7*14-10-4
言っても良いんじゃないかな- 中原純乃自由詩7*14-10-4
それは曖昧な記憶の隅- アラガイ ...自由詩5*14-10-4
だまって窓が開いていた- 北大路京 ...自由詩214-10-4
外は嵐さでてはいけない/即興ゴルコンダ(仮)投稿- こうだた ...自由詩4*14-10-4
私のために- 佐藤伊織自由詩214-10-4
ふしぎな童話- 吉岡ペペ ...自由詩614-10-4
◎ほうずき- 由木名緒 ...自由詩11*14-10-3
それが頑張っている証拠- 陽向自由詩4*14-10-3
26000日- 梅昆布茶自由詩10*14-10-3
綿まくら- 中原純乃自由詩2*14-10-3
まつげ長くして口紅型のピストル- 北大路京 ...自由詩214-10-3
ちっちゃな魂- 佐藤伊織自由詩3*14-10-3
挽歌- イナエ自由詩11*14-10-2
傷つくための選択肢- 千波 一 ...自由詩414-10-2
誕生日を機にアヒル口をやめたのか- 北大路京 ...自由詩214-10-2
ありがとう- 中原純乃自由詩5*14-10-2
キャベツ学舎- salco自由詩1014-10-1
364日- 為平 澪自由詩8*14-10-1
ひとひとひら- ただのみ ...自由詩21*14-10-1
嬋娟な美女- 陽向自由詩3*14-10-1
あさ- ……とあ ...自由詩10*14-10-1
25年目のおっぱい- 梅昆布茶自由詩15*14-10-1
善行悪行- 中原純乃自由詩3*14-10-1
革命記念日- 殿岡秀秋自由詩314-10-1
プラトニックエレジー- 瑞海自由詩514-10-1
◎精神観測- 由木名緒 ...自由詩5*14-10-1
祖母の肖像- 藤原絵理 ...自由詩6*14-9-30
はためいわくがはためいている - 阿ト理恵自由詩5*14-9-30

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