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現住所に越して早4年
アシナガバチと共存して早4年
越して一ヶ月目に
換気扇から進入してきた時には
家中大騒ぎだったけど
今では お互いに干渉しない!ってことで
良い距離 ....
二子玉ライズの空中歩道は
向かいの広大な更地へ伸びるらしいが
この世界不況下
行き先の着工が遅れに遅れて伸び悩み
曇天の早朝
工事途中の突端には
長い銀髪の天使がしゃがんでいる
....
手持ち無沙汰に見上げれば夏のような雲の動きと
山すそは無残に切り開かれ
ひとの忌み嫌うものの一切合財を
そのはらわたに黙して受け入れているのか
それとも受け入れざるを得なかったのか
....
{引用= 夕暮れ近くになると
老いた女がアスファルトに
一つの箱を置きにくる
ただの箱だ
ダンボールでできた、薄暗いだけの
小さな箱
それを置くと女はきび ....
あなたの
心臓が折れ砕ける音が
夜をかき鳴らした
それが
悲劇的な和音を持っていて
ライオンが応えて鳴いた
生きるには冷たすぎる血を持つものが
死ぬのには熱すぎる血を持つものに
....
秋葉原の、ケンタッキーフライドチキンに並んで、
ポテトつきの、セットを買う。
つわりのひどい人が、ケンタのポテトだけが食べられた、
というのを雑誌で読んだから、
個人差があるので、単純参考には ....
時の器に
夜がすこしづつ満たされていく
眠りついた月の横顔
埋もれた砂時計の砂丘は、はだしのぬくもり
天よりふる砂を見つめては
閉塞されたガラスにふれる
砂の音はや ....
谷底から吹き上げる風に向かって
飛び込んだ僕の身体は
そのまま上空に飛翔し
十五夜の月 月面に向かって落ちて行く
青い地球の表面で
わずかに塵芥のように
へばり付いていた
悩み後悔の ....
国道沿いの
ひと気ないバス停
それは待つための場所
立ちどまるための
誰かを摘みあげ
載せてゆくための場所
僕も
君も
....
夜の境界の細いガラス線
危うく立ち 薄目をひらき
沈黙の表面張力 声は貝にねむり
とつぜんの風が雲を掃う、
月の咆哮が闇をきりさく
天秤座の右肩からこぼれ落ちる。
ことなる時間のせりあがる ....
空を飛ぶんだ
いつか ぼくは
花火のように
誰もが自分が生きることが
よくわからなくて
誰もが自分でない誰かが
大切で
そして誰もが
心に冷たいものが流れている
「いつだって歩き出せる。」
そう言って
....
今まで、いったい、
何本の傘を、
なくしたことだろう。
安いビニール傘も、
奮発した1万円の傘も、
気分を変えた緑色の傘も、
花開くプラネタリウムの傘も、
みんなみんな、
どこかでなく ....
たった1年で
大人になった猫は
春には泡立つ光の匂いを
丹念に嗅ぎ回りながら
ひとつ歳をとり
夏には風呂場のタイルの上に
長々と寝そべりながら
ひとつ歳をとり
秋にはふ ....
アキアカネ つ、つ と飛んで
サルスベリの花は墓場に相応しい
しろい花 あかい花
手に取れば 鷺草、彼岸花に似て
柿の実色づく帰り道
家々に祭禮提灯
横腹の赤三つ巴 火の玉舞うに似 ....
きみが
見送りつづけたあのバスを
撮ることなんて
出来なかったけど
きみが
待ちつづけた
あのバス停とベンチとを
ぼくは撮ったよ
現像なんかしないけど
捨てたりもしな ....
全部全部ネットの上にあるなんて思うのは大間違いだ
本当に伝えたいことはこんな画面の中にはないのだ
夕暮れの空の色がグラディエーションで変わっていく美しさを
言葉で表現することはどだい無理なのだ
....
金の入日に 繻子の黒
金波 頭上に おわします
思えばオーロラ 光のループ
金の入日に 銀の水輪 ゆれる人蔭 金輪奈落の水際の
あのかた あちらに いらっしゃる
昼間 ....
街が正常の仮面を被るなら
僕は異常の素顔をさらす
君は異常な僕に守られ
正常な君は病む
言葉とは誠に
都合のいいもので
みてくれだけでは
脳内までは探れない
何 ....
重みのみ
かたどられて
古びたソファに
なお
居つづけるものあり
存在しないことの
実在
居つづける
無きもの
その日の窓枠が低すぎたので
思惑どおり
その人は落ちて ....
幾世紀もの家族がつながった半島の先端
岬はいつもそこにあって
空と海の高さを測り
見知らぬ明日の水平線を描いてきた
海を渉る鳥たちのために
半島に帰る人びとのために
灯りの落ちた ....
{引用=一}
地面がないときは歩かない
そう決めてたっていうのに
地面がない
地面がない
地面がない
ぼくはこわくて ひたはしる
足がないときは歩けない
そう思ってたっていうの ....
思い返せば、
みじかい言葉でした
苛立ちも
かげぐちも
願いでさえも
今となっては
レンズのない顕微鏡のような
役立たない、とは
言わないけれど
言えないけれ ....
水たまりに映る月影
安堵の帯びる人々の話し声
再び訪れた平和
通りはいつもより少しだけ明るい
靴下をはいた雨が
廊下を明るくたどる
つめたいの 爪に隠れる
雨の手
この指で消えてしまうと
笑いこむ
トタン とたあん
泥つぶ ついた足
で ごめん
....
{引用= 精液が夜に喪い、形のようなものを、
鮮やかさに押し込めるために、闇を乳白
にしてゆく、スローに叩かれるエンター
キー、ポットで黙るコーヒー、まだ幼い、
少 ....
止まっている
と言われた
アルバムの狭間で色褪せていく夕日だ
と言われた
食べかけたパスタの山麓で
僕は唇を噛み締めた
進め!
滞っている
と言われた
だまし絵の ....
もも胎児
ももたろが うまれるまでの ものがたり は
ももの森の雨の日も もちろん ももの匂い
雨のむこうの冬の そのむこうまで もも胎児は ももの中
さくらの森の雨降りが 桜餅の匂いが ....
浸水した夢を走る銀の列車
空洞の線路には星屑が降りつもり
ちいさな灯りの駅を次々に後方へ跳ね飛ばすたび
蔦草のからまる最深部へと
どこまでも潜り込んでゆく
顔の見えぬ乗客とふたり
....
月の見えぬ夜はどこか淋しげで
そこに存在しているはずなのに
覆い隠され見えぬ姿は
人の心と同じ
本当の自分など
考えてもわからない
どれが本心かなど
もはや闇の中 ....
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