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さからう ゆだねる
かいなく よそごと

こらえて の こす
そしらぬ わたり

ひより びより さえずり ともし
むかえて ふりだす
くさむら やぶやら
   「砂浜に抜ける路地」を一つ拾ってきて、波の音
   を額縁に飾る。愛という言葉で何を隠したいのか。
   行間には関係性だけがあって鞄には入らない。み
   んな事情を抱えていて、 ....
泣いてばかりいる子どもだったんだけど
気づいたら大人の部類になっていて
それでも泣いていたら知らないひとにバカにされたので
思い切って殺しました
それからやっぱりこわくて泣いていたら
大丈夫 ....
言論の自由の中で
わたしたちは饒舌な唖になる
会葬者の囁きにも指先を踊らせるが
本心は棺の中
乾き切った筆のように横たわっている

表現の自由の中で
わたしたちは着飾ったマネキンだ
禁 ....
{引用=
緑をゆらす
風は、なおらかに こんなにも
美しいものだから
少しばかり
すずろ歩き


季節をむさぼれば
不埒な 出会いが待っている


ちいさな 会釈


往 ....
 一


 セミの抜け殻が立ち上がり
 自分を置き去りにした
 主を探し始める

 何も見えない目で
 広がらない翼で
 動かない足で

 命が生まれ変わる度に
 脱ぎ捨てられ ....
いつも物思いに耽っているではないか
夜が明けるときの音が嫌いだ
それにしても静かな音楽が聴けなくなっている
もちろん騒音に酔いしれることもない
鼓膜は伝わる息を避けている
要するに ....
小学校から、
モンシロチョウの観察をするので
イチゴパック2つ
持ってきてくださいと
お手紙が来た



イチゴを頻繁に買う地域なのか
百均で飼育ケースを買った方が安くな ....
ひとりにひとつ星があれば
遠慮なく願い事ができる
かなわなかったと怒ることができる

なまえをかこう
しるしをつけよう

星には手が届かないから
だから
私は木がすきなんだ

空 ....
生まれ変わったら
水虫になりたい
ジュクジュクの
しつこい
水虫になりたい
水虫になって
貴女の
薬指と小指の
間に潜んで
貴女のことを
感じていたい
貴女の匂いを
嗅いで
 ....
小さな
ぼくなら
海の近くから
人ごみにでては 浮かれた音楽を聴いたり
アメリカ映画ばかり



 まるで
 大人の挨拶のようにきみが呼ぶから
 ぼくはきたけれど
 いつにない星 ....
春の風は遠くから来ます
夏の風は遠くへ行きます
あこがれ、とは違う
何処か知らない所へと
私を誘います

秋の風は通り抜けます
冬の風は通り過ぎます
喪失を知らしめ
懐かしい者どもと ....
 一


 雨粒に君を閉じ込めて 
 空にぶら下げておく

 いつでも好きな時に
 見えない糸を
 風の鋏で切って

 僕の前で
 パチンと弾けて
 ほしいから


 二 ....
三輪車を 逆さにして
サドルを ペタンと地面に つけて
ペダルを おててでくるくるまわしながら
もうひとつの おててで 車輪に砂をかけて
しばらく くるくるまわして 突然叫ぶ
「ど ....
じじからもらつたわらばんしにきらいなにんげんのなまえをかいた。

「静かにしてくださいよ」という声がして、みんな黙りました。
残念です。結局答えは1つしか用意されていなかったのですね。
最初か ....
夕茜の
明るい目裏をみながら
ヘッドフォンの中にたてこもり
やがてしっかり目を瞑って
頭の中の音だけに浸った

天才たちが残してくれたメロディと
テキストの感傷を
ああ、天才でもないの ....
おまえの中学時代の詩集音読してやろうか 自由って
探すと自由じゃない

おふとんの中ぐらいの広さでいい
伸ばした手足が届くぐらい
それより先が未知数で
それよりうちが私の温度

自由って
想えば想うほど自由じゃない

 ....
眉間の裏側に
落ちてきた
朝焼けの一滴

生温かい暗闇に
暖色の地平線が
引かれていく

意識の東から
明かされる
言葉の街路

慌ててスケッチ
しようとするが
間に合 ....
 深夜の競馬番組
 通を気取る三流芸人が
 したり顔して言いやがった

 最終レースにはね、美学があるんですよ

 この野郎
 寝言ほざいてるヒマがあるのだったら
 芸でも磨け
 か ....
明け方
素になった
あしのうらが
のんびり呼吸をしていた

朝、起きて
人が再び活動を始めたときから
あしうらは忙しい
意にそまない誰かであっても
一緒に過ごさねばならない
破れか ....
灯りを消してベッドに横たわり
脳裏に
小川を流し
縁に笹の葉を茂らす

夜眠れない
苛立ちを
笹の葉にのせて
流れるにまかせる

明日の不安は
確かにあるが
それも葉にのせて
 ....
遠近感を失くした心に
圧し掛かるコンクリート色の空
それは浮力を相殺し
ひと気のない公園の片隅に
鳩のよう
視線は堕ちて行く

否定も肯定もしない
午後の息苦しさは
酸欠した金魚のよ ....
              130514



昭和へのミニトリップに使うんだから
お客様を乗せられる
程度の良い
小型のオート三輪を調達して下さい
 ....
迷ってるときはどっちでもいいから迷ってるんだ

きょう入った店のトイレに

そんな言葉の日めくりカレンダーがかけられていた


どっちに行こうが

問題は起こるんだ

原発をやめ ....
 
うっかりしたり
どうかしていたり
つい他のことで
頭いっぱいになってたり
なんか体調でイラッとしたりして
間違ったことを言ってしまうことなんて
自分いくらでもあるんだから
他人の
 ....
毛が抜ける抜ける

ぼくちんが歩いた道には毛っ毛が落ちてる 落ちてる
よたよた歩いたフローリングは掃除機かけリング

毛が抜ける抜ける
毛っ毛が温度調整し始める

ぼくちんの体をブラッ ....
生活の棘を確かめながらも飛行経路を探る 君の声も聴こえなくなったんだ
風は凪いでいるがこころはアゲインスト 僕の翼はどれだろう
フラッグが高々と上がり アーユーレディ?

準備不足だらけの間の ....
何時から皆泳げるようになったのか

すいすいすいすい
人間が横切る
何の不安もなく足が地球から離れる

風はないがもっと重苦しい流れがある
音は聞こえるのだが
ゴボゴボ空気の泡立つ音が ....
違う私になりたいなんて
思ったことは一度もない

違う私になってしまえば
たとえば
眼もくらむほどの美貌とか
今より
たぶん7センチ
すらりとのびた背筋とか

だけど
あなたに出 ....
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