すべてのおすすめ
遠野の山道/峠の途中 一本の巨大な枝垂れ桜/
とおののやまみち とうげのとちゅう しだれやなぎにかっぱがぽつり
春先にその桜の根元/その下で春先に相撲を取る河童一匹/
はるさきいつも ....
ふたり 夜空を見上げて
満天の星のした
夢 語り合ったね
不安な僕の心を
君の笑顔が支えてくれた
自信のない未来を
君が拓かせてくれた
ずっと君の隣を歩いてゆくと
思っていたけ ....
あなたに
似合う季節は
どれとは言いがたいので
あなたへおくる言葉はすべて
どうやらいまも
なりゆき
です
探しものは箱の中
箱という名に閉じこめられた
とても ....
赤い感情と青い記憶とを
つむいで
むらさきを織る
夏の恋
ひざまでの深さのつもりで
いつのまにか飲みこまれている
息継ぎに顔をあげるたび
水面にゆれる ほほえみに似た光を
肺にかさ ....
あまり器用ではない指先で黄昏時の風景を繕い始めると
粗野な一日が少しずつ整理されて見え隠れしてきます
落穂拾いのように身を屈めた姿勢は屈折した姿 ....
そんなにもきみはまっすぐにぼくをみて
うんうんとうなずきながら
まるでひとかけらのまよいもないふうに
ぼくのはなしをきいてくれる
ぼくはいままでにたくさんのことをみてきたけれど
その ....
空きびんのそこに
ひかりをいれるやりかた
まくらについたにおい
夜のしみついた
空きびんのそこにある
ひかりみたいに
安っぽく
安らかで
失われやすい
性質だったな
....
ほら
やわらかな終わりがきたよ
やさしい
天使の顔をして
私は
急に思うのだ
三途の川の水面にも
低く高く
トンボの群れが
乾いた
秋を告げるだろうか
ワシは
車を ....
ジェットコースターみたいな波乱万丈な恋がしたいと
夢見る夢子ちゃんは思ったけれど、
きっとそれはどれもハッピーエンドだったからで、
いざ恋をしてみると、どうしようもなく穏やかな恋にあこがれた
千年を巡ってたどり着く真昼
孤独に鳴るシンバル
居眠りする太陽
大きなあしなが蜂が
買い物帰りの
バイクの音を鳴らしていく
高い木の上で揺れる
一枚の古びた葉の付け根から
葉先に向 ....
くもらぬ声で
ささやく物語が、愛
結末は
かなしくても
信じるしかなかった
瞬きの間が、愛
傷んだものは
そのままにしておくことが、愛
差しのべる手も、愛
叫ぼう ....
I love you が言えない僕
でも安心していられる。
Nothing to fear 怖くない
虐待された猫を飼う。
幼すぎた二人の心
人を傷つけあい
でも繋がっているものが
....
友へ
こころを寄せて
手紙をしたためています
わたしのうしろで書かれないものたちが
茶化して耳をくすぐります
フェルメールの筆は光の代用
ずっと見ていたかったのに
わたしは弁明しなけ ....
旅立ちは賑やかだ
大皿に盛り付けられた笑顔と
色とりどりの激励の前で
あくまでも清々しく感謝を歌い
覚悟の靴紐を適当に結んだら
潔く見えるように出発しよう
旅立つ者の不安は誰も ....
{画像=110917004242.jpg}
わたしはひかり / わたしはしずく
ふようして / こうかする
あなたはやみ / あなたはこうずい
かくさんして / ....
私にもかけてかけてかけてかけてかけて
塩塩塩塩塩
あなたと一緒に
溶けていたいの
真夏の夜に
溶けていたいの
このわたくしは
塩が一番いいの
....
110916
○○地方は120ミリ
新たな水害も予想されますから
雨の降り方にはご注意ください
天気図の指し示す先には
2つの台風が同心円を ....
わたくし 妖怪 おもてなし と申します
わたくしの体のほとんどの部分は 水なのでございます
人間の水分量は六割だそうですね 人って よくそれで生きておれますわね
たわいのないことを地獄 ....
宇宙のかなたの秘めごとに
聞き耳を立ててみたくなるような
わたしの夜は
透きとおるほどに汚れてしまう
汚れるほどにもろさを甘受する
もろくなるほどに
他を傷つける
....
9月
真夏日
ロックミシンと
直線ミシンに
電気を通わせる
いくつもの
ささくれだった傷を接ぐように
激しくも繊細に
針を打ち込む
壁に拳を壊す
いくつもの
波を立てる
....
猫よ
おまえは邪魔だから
どこまでも流れていってしまえ
そう言うと僕は
ギャアギャアとあばれる君の飼い猫を
便器に放りこんで
「大」のレバーを回したのだ ....
時間があれば時間で誤摩化し、
お金があればお金で誤摩化し、
女がいれば女で誤摩化す。
けど気づいたんならもう誤摩化せず、
手ぶらで砂漠に散歩も出来ず。
....
稲穂をつつく鳥たちに近づいてゆく
私も仲間に入れてくれるか
「誰だ誰だ」
「何をしに来た」
「人間だ」
「おぞましい人間だ」
「逃げろ逃げろ」
ああそんなに高いところ ....
熱暴走を恐れている
いつブチ切れルかオドオドしながら
キーボードを叩いている
送風口に手をかざし排気の熱さに眉をしかめ
キーボードを持ちあげ底板に手を当てて熱さに一喜一憂する
そんな ....
コップへ注いだ水を飲んだら溺れてしまった
「陸で水を欲するからさ」
俎板の上の鮎が嗤う
だらだら、というよりはすらすらと、皮膚の上を汗が流れていく
視界の隅で蜘蛛が歪む
首筋が ....
あの人には
あの人だけの言葉があることを知って
それを聞き洩らさぬようにと
心を砕いた時もあったけれど
いつの頃からか
あたしは
それをやめてしまって
やめてしまったら
あたしは
....
雲を帽子に四人の巨人が
千住の街に立っている
頚に銀色のネクタイをつけて
黒い服を着ている
ぼくが手をふると
こちらをみおろす
狭い路地に入っても
のぞいてくれる
走る電車の窓 ....
素直になろう
ココロの底の
声をきいて
素直になろう
諦めきれないのなら
そのままでいい
自分にウソをつくのはやめよう
これだけ焦がれる気持ちには
逆らえない
....
逃げた素足が語った
黒くなった素足が語った
全部の感情が入り混じって
しまった。と
赤い血を見て悦び
青い空を見て泣き
黄色い手を振って
埋もれ足掻いた色彩達
どれ ....
つくづく
惜しい
つくづく
よしずも扇風機もスイカも
歯が立たなかった
暑いがらんどうのような
夏が逝く
つくづく
惜しい
つくづく
不安と疑念と我慢を
素肌に貼 ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151