すべてのおすすめ
「お母さん、コンデンスト・ミルクっておいしいね!
明日もまたこれ作ってね!」
娘達が練乳をお湯で溶いた飲み物を啜りながら言う
「いいよ。
お母さんも子供の頃 これが大好きだったんだ ....
121024
なにかとなにかが喧嘩して
別れ離れになったとさ
鼻歌交じりの行進曲を
半壊れのラジオで聞いている
壊れたのはケースだけで中身は壊れていな ....
一週間ほど、産卵床を守り続けていた雌鮭が
力尽きて、下流へ流されていった
鮭の婚活が終わった
命から命へ
そのために、生まれてきたかのように
産卵した雌鮭は、100%、死 ....
道の駅で白菜を買う
むいた白菜から虫がでてきた
さすがに新鮮なのはちがうねと
そうおもわなかったのは私のだめなところ
水に浮かぶ虫の姿を
ぼんやりみながら畑を想う
命のやりとりはあ ....
きょうレインボーブリッジを2度とおった
ゴールデンゲイトブリッジは世界有数の橋だが
カリフォルニアの海風は太平洋を渡ってきっと
お台場の空を見ているにちがいない
つかの間サンフランシス ....
眠れない夜が
あるよね
あなたを
もとめている
ふざけていないの
眠れない夜がある
明日に
真夜中に降る
明るい雨
君のいのちを引き継ぐもの
真夜中に降る
明るい雨
君が育む 小さな鼓動
帰れない
という
幸せがある
夜のとばりが
光に変わる
....
病気になろうと
ひとに見向きもされなくても
酸性雨に降られても
誰かに傷つけられようと
セシウムを撒かれても
ひとびとに伐採されようと
木はただ木だ
文句 ....
回転扉 押せば良い
入れるだろう
多くの忙しい人々が
私に続いて 押す
入った私は
ガラスの煌きと共に
ある一点の中心の
虜になり
こちら側からあちらへ ....
東の方角からその 訪れが告げられると
愛らしい小鳥たちの一日が始まる
まばゆい永遠の訪れが告げられると
嫌われものの黒い翼の一日が始まる
東の方角からその 訪れが告げられると
エスプレッ ....
やさぐれた町に、カップ酒の男がひとり
あまりにしっくりしていて、存在すらわからない
そのポケットに色あせた息子の写真があるなんて誰も知らないし、興味もないことだ
聴いた事のない曲が林檎畑に流れる
トロンボーンを演奏する甥の次の音楽会での曲
雨空だったので雨合羽を着て
林檎の まだ青い部分が日にあたるようにずらし
脚立にのぼって 葉をかきわけつつ
かた ....
葉は大きく強い自分を誇らしげに自慢していた
しかし親の細く貧弱な幹の太さを知ると
風で飛ばされ無いようにと力の限り握り続けるその親の姿が情けなくて
父を軽蔑した
細い葉 ....
すれ違う街の灯りの
ひとつずつに誰かが生きている
つらいことも苦しいことも
嬉しいことも悲しいことも
誰にも言えないことも
あの灯りの下に集い
確かに存在するのに
永遠にそこに行 ....
ほどよく乾いた風が
前髪をもてあそんでも
頭の中に巣食った記号は
センテンスのようになびかない
不安が逃げ込んだ空が
どんなに晴れていようと
未来を踏み越してしまった靴は
もう行 ....
ぽろぽろぽろ
言葉がおちる
温かみのない言葉がおちる
刃物のようにとがっておちる
後悔と苦悩が降り注ぐ
冷たい言葉を君に投げた
君はきっと、泣いたでしょう
やがて来る明日を嘆 ....
冬の朝のフローリングは
薄い氷が張っている
朝一番に起きて
冷たい氷を踏むのは私の役目
ぱりんぱりんと音をたてて割り
かまどに火を入れ朝食を作る
陽が昇り
村人たちが起きる頃
....
廻り廻ってさようなら
季節はまたも去って行く
やがてはわたしも去って逝く
寒くなったね
それでも今夜はまだ
震えながらも網をかけて
待っていましたよ
今夜はまたすらりとして
....
煙草をすっている間考えたんだ
天気の良い日ばかりでは無い事を
世界はちょうど良い硬さでバラバラにならずに済んでいるが
手綱を緩めたら僕をおいて走り去ってゆくことを
ちょうどバランスのと ....
生まれてきてしまったのだから もういいの
よろこびに満ちた今日だったから もういいの
過ぎてしまったことだから もういいの
やるだけやったのだから もういいの
死んでしまっ ....
風を脱がされた雨が淋しげに
吶吶と落ちている
かなしみだ
わたしのかなしみのうつしみだ
晒されて
ほら聴こえる
よおく聴こえる
嘲笑い
わたし、宛て
*
風 ....
{引用=
いつか どこかで
すれ違った
小さな縁
糸を手繰り寄せられ、
髪を結い
黴のにおいの
黒い衣を身にまとう
行き場を失った 御霊が
森を 来世を
彷徨って ....
残業も無いのに帰宅もせずに待っています
午後7時45分
太陽をいっぱい かごに入れていますね
知っているんですよ
この建物の中は 外より寒い
大丈夫 安心して下さい
....
僕のこころは
いっぱいいっぱい
君のこころは
いっぱいいっぱい
世界のこころは
いっぱいいっぱい
また一粒
零れ落ちてゆくよ ....
湯気のゆーちゃん 御茶碗に腰かけ
はみだしたつま先で ほっぺにちょん
冷たかった 指も冷たかった
窓を閉めても 重ね着しても
ふとんかぶっても 冷たい
両手でおちゃわん握りしめた
....
じぶんのなかの書きたいことが霞んできたらそれこそ終わり
バランスとってんじゃねえよ
ともだちの家と二軒ぶんのごみだしたから
朝からくたくただって君が言う
今日はお昼から仕事だって
僕は朝帰ったばかりで残り物でご飯をつくっている
刻んであった大根とキャベツをつかう
....
柔らかい つのは
とても臆病
誰かに触れるたび
驚いたように
身を縮める
もうこれ以上傷つけあいたくないのです
この世がそんなに怖いなら
堅い殻の中に
ずっと眠っていればい ....
思ったことを口にする
それは失言になることが多い
けれどそんな人に憧れる
思ったこととは裏腹なこと
しか口にしていないから
意識を裏切りながら生きているから
それでも最近は脳神経が ....
帰省時に バスに乗った
タクシーでも 良かったし
母の 車を 借りても 良かった
地元に 密着していた頃は
気付かなかった
外から 来た場合の 道を
撮影してみたい と 思い立ち
....
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