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駅のホーム
行列二番目
ひとり歌う
投げるよう
詩唄う午後

   アナウンス

      振り向く人
      見ないフリ
      ささやき声
      線路の向う
 ....
わたしと云う うつわの中に
血のほかのものが
そうめんながしのようにさらわれながら
どこかへとするする向かっている

芯のある雪の根もとで
眠っているかと思いきや
ハマグリの部屋 ....
 気難しい顔で、本を読んでいた
 犬が
 ニッと笑った。
  ――それには訳がある。

 犬の気難しさより
 笑いの
 その意味の落差のほうが
 カクッと おもしろかったのであり
 ....
どこからどこまでを少女と呼ぶのか
それは自分の幼年をさかのぼる程度でしか知らない

だとしてもだ
あの病院で出会ったのはたしかに少女だった

「会った」というより「会ってしまった」
そう ....
少しく眠っていた
ワインのほこりをはらうように
表紙もはがれはじめた 
古ぼけた詩集を手にすれば,

あの時
あたしの詩集は、
日常という単語ばかりで 
充たされていた

 ....
鳥はなぜ逃げない


足下に 跳ね回る

逃げないが 近寄らない

近寄らないのに 逃げもしない

小さな雀



鳥は なぜ逃げる


逃げるのに また舞 ....
息子が帰り支度をするのを見つめながら先生からきょうの息子の様子を聞いていた。

お礼を言って先生にぼくは微笑み保育園を出た。

ぼくは笑顔をよくほめられる。あるとき仲間に黒人であることの利点を ....
雪に埋もれたまま青く影を落とし
家々は俯き黙祷する
気まぐれにも陽が歩み寄れば
眩い反射が盲目への道標

抱擁されるまま

冷え切った頬が温もり
辺りに耳が開かれるころ
頭の後方 梢 ....
 
過去にとらわれた方は、遠い目をしてはります

未来にとらわれた方も、遠い目をしてはります


そして現在にとらわれた方は、白昼夢をみてはります




 
何処よりも早く
咲く花を見たくて
何処よりも早く
鳴く鳥を見たくて

僕ののどちんこは
大陸から張り出して
しょっぱい声で
波を歌い続けている

賑やかな言葉は
トンネルの闇 ....
僕ばかり君が好きで腹たててゴメン ごすいって
ひすいに似たような

たおやかに
睡り続ける
午後
もくもくと
宝石になる練習をしよう

纏足の爪先から
あたたかな成分が溶け出していく
あらがえない{ルビ麻薬=レ ....
「途上にある者」


われわれはあなたへ向かっている
神よ、あるいは名も無い者よ
あるいは不在の者よ

古代の人間が考えた神話の神々
もうお呼びじゃない
怒りの神、復讐の神、審判する ....
ぽっこりと
大きな顔のお月さま
長い夜が始まった
今夜は月とお話しましょう
暗い夜が明けるまで

七十億の人類と地球に取って
お月さまはたったひとつだけ
その灯りで世界中の町を照らして ....
固く結んだ歴史の果て

柔らかな風を含んで君は花開く

大輪ではないが機知にとんだ
しっかりした花だ

空からやって来る言葉を迎えるために
僕らは産褥をしつらえねばならない

 ....
ばぁちゃんの畑の相続に協力してくれてありがとう
叔母から感謝されて居心地が悪くなる
肝心な役割ができなかったと後悔しているから

  故郷を離れて暮らす叔父から電話が架かってきたのは
  お ....
光が次の
季節を連れてくる
風はそれを
押し戻そうとする
雨が次の
季節を置いていく
人はそれを
なかなか見つけ出せない

ひと雨ごとに
行きつ戻りつしながら
季節は摺り足で ....
閉め切った部屋の窓硝子の温度差
水滴によって曇っている硝子表面
外界の寒さと此処は無縁の筈だが
独り曇った硝子窓を見つめている自分は
一匹の黒猫だ

雌なのか雄なのか去勢されてから
噸( ....
おおらかでよく笑い
どこを見ているのかわからない優しい女性のように
いつもどこかで遠くからでもわかるように
こちらかあちらを向いてじっと佇んでいます

知らない街を心細く歩いていても
いつ ....
画家はさかさまの

恋人たちを描いた

恋人たちは

地に足が着いていないから

ということで…



となりに黒ヤギがいた

絵をさかさまにした

地に ....
かくべきでない言葉を
のみくだせずにいる夜

また消化不良になって星をみる
あんな風に
あんな風に

その先の言葉もまた
のどの奥へながしこむ

底辺なんてありはしない
まるい世 ....
そのジャケットにはかもめが飛んでいた

水晶の静寂が永遠の砂から響いて

僕の胸ポケットの中には人生の請求書しかなかったのだけれど


静謐がほしかったそれ以上に孤独が

体のすべて ....
降り続く雪に 何かあったのか
急に停電になる

夜の十時を回り 真っ暗
のはずだったが ほのかに明るい
雪明かりが 窓の外から輝いている

どこにもやりどころのない雪が
家の回りに山の ....
無骨な魂の素描をさらしたあの頃 
恋は糖衣に包まれた苦い薬
駄々を捏ねても得られないものがあることを知り
喪服を脱げない大人になった

今 砂糖とミルクを入れてゆっくりとかきまぜる
あなた ....
イケナイ小学校の裏門から

そっと忍び込む



百メートルの校舎裏

キライじゃなかった



左手は ずっとずっと校舎

でも


右手には給食調理 ....
担任の先生
支援学級の先生
児童心理学の先生
作業療法士の先生
言語療法士の先生
そうそうたる先生達に囲まれて
亀ちゃんについてのミーティング

亀ちゃんのテストの結果
チノウノハッ ....
?

君に戦場で会ったなら
私は君を殺すだろう
そして首をかしげるだろう
君は一体、何者だったのだろうかと

私達を敵と味方に分けたのは
一体なんだったのだ ....
都会の人々が
いっせいに蝋燭に
明かりを灯したその夜

ひとつの灯が
消えた

わたし…
それっきり
くちびるは動こうとは
しなかった

友人の一人は
彼女の瞳は笑っていたと ....
各駅停車で、春に向かう



このあたりは 四十年前より 毒々しい
昔はこの辺りのことを 武蔵といった
私は相変わらず 色白だ
恋人の八雲が人間の女にネコババされるのでの時間を ....
      賽の目に
      切りながら
      豆腐一丁ぶんの
      愛がほしいと
      てのひらで
      哀しみが
      揺れる夜

 ....
たまさんの自由詩おすすめリスト(4531)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
アナウンス- Seia自由詩513-2-26
ひらり、ぽわ- 唐草フウ自由詩11*13-2-26
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看取り(3)- 吉岡ペペ ...自由詩1113-2-24
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のに- 芦沢 恵自由詩19*13-2-15
亀の唄- 夏美かを ...自由詩22*13-2-15
君に戦場で会ったなら- まーつん自由詩14*13-2-15
小鳥- 乱太郎自由詩22+*13-2-12
各駅停車で、春に向かう- るるりら自由詩17*13-2-11
賽の目- 石田とわ自由詩18*13-2-11

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