すべてのおすすめ
燃え{ルビ滾=たぎ}る汽車が
青白い草原の海を駆け抜ける
焼き切れぬ想いを馳せた
米粒ほどの露の身を乗せ
今日も間引くことなく 汽車が走る
私達では この手で{ルビ掬=すく}えなく
....
俺達の言葉は
射程を持たぬ(山本太郎「行方不明の言葉」から)
詩は
言葉の意味が
無限定に使われて過ぎている。
しかし、
僕は詩を書く。仕事の合間
苦しみ楽しみある時は
....
ねえ、あなた
ワタシ
出会いの旅に出ます
ええ、わかっています
あなたがワタシを
好いていてくれてる事
なんでも分かってくれようと
熱心な所
これまでの御恩は忘れません
忘れ ....
夏、炎天下
デブ、はしる
すごい 勢いで
デブ、はしる
デブ、汗、噴き出る
すごい量の
デブ、汗、噴き出る
デブ、汗、飛び散らせる
通りすがりの人全部に
デブ、汗、飛び散 ....
扉のチェーンをかけなかった。
それが、せめてもの優しさだった。
雨が降っている
君のことを想う
屋根を叩く雨粒
君は何を見てる
君への想いばかり
膨らんでいくから
分からない事は
そのままにして
君の上にも降る
雨を想っている
{引用=きょうの料理 8月号}
冷蔵庫からきゅうり1本を取り出し水洗いする
小鉢にマヨネーズ適量をぶりぶりと絞り
もろみ味噌小さじ1を入れる
無ければ{ルビ甜麺醤=テンメンジャン}同量に
{ ....
茶色が包みはじめて
白い花びらが消えていく
蜜を求める蜂は
終わった
折れた風に
立ち続ける 緑
枯れていく事が結実なら
すいあげられてしまおう
{引用=夏のおもいでっていうもんが
裸足で踏みしめる畳の網の目につまっていくもんなんやと思って
お風呂上がりにちゃんと足の裏を拭いたり
できるだけ汗をかかんように制汗剤振ったりしよるわけじゃない ....
あ、義父さん
ハンカチを一枚お借りします
+ + +
初めて会うひとはわたしのすべてを見透かしたあとに
無学なバイトの若造が生活(いちにんまえ)を語るのかと息巻きながらも
そ ....
昔々のその昔
葛城山の頂(いただき)に
崩落しそうな崖を臨み
奇形な巨岩(おおいわ)に注連縄(しめなわ)が
その巨岩(おおいわ)のその上に
みずらに勾玉(まがたま)
直刀を佩(は)く 弥生 ....
{画像=110709105543.jpg}
金魚鉢のそれのように、
一つの世界がそこで完結するとすると、
地球が再現され、
宇宙が再現され、
ついに発生する突然変異に、
ビオトープ ....
高層ビル群の彼方に
鮮やかな青と緑を
見ようとしてしまう旅
虫食いだらけの想い出を
あまりにも流暢に
語ろうとしてしまう旅
すれ違いざまに香った懐かしさに
誰かの後姿を
追 ....
夏の うてな
カーテンから光がもれていて
うごいている ほこりを 照らして きれいだ
光は直線だけど まっすぐなだけではね
いつまでも 寝てないで ぎょうずいでもしんさい
....
青い波間に漂う
コバルト・ブルーのきらめき
画用紙に彩られた海は今でも
烈日を待ち焦がれている
*
雨の日は部屋の中でひとりきり
孤独を思う存分楽しもう
外国の歌手が歌う
レコ ....
ドーナツの 真ん中の食べかたを
かれは知っていたよ
そんなところが
たまらなく 好きだった
満ち潮が新しい雲を率いてやってくる
ねむの木の下にしゃがんでいたら
スイカと蚊取り線香の色がただよってきた
知らんぷりしているようで、世界はやさしい
ふとんを叩く音 野菜を煮る音
自販機 ....
山々の隙間に
山桜が咲いているよ
ドライブで見に行こうよ
まだ花見には間があるから
コンビニのおにぎり
シーチキンとか持って
ドライブで見に行こうよ
淡い桃色の花だけど
散りそうもなく ....
青らむ、夏の
わたしの首すじ に
風がひそかな挨拶をおくる
揺れやまぬ草の穂先のいじらしさ
痺れた指でもてあそびながら
あなたのことをかんがえる
青らむ、人の
まなじりの ....
遠い昔の縄文の
汚物の塚を保存する
歴史保存の尊さか
ヒマラヤ杉に隠された
世界規模の気候変動
遮光土器は本当に
差し込む闇が横一線
土塊(つちくれ)の中から捻り(ひねり)出 ....
カタカタと鳴る
眠れない夜の四脚の貧乏ゆすり
床に喧嘩売って
チクチクと唸る
眠れない夜の二針の歯痛
壁にドリル打ちこんで
ザワザワと嘆く
眠れない夜のこんにゃく ....
べつだん躊躇ったりすることもなく
無造作に引きちぎった胸元のボタンを手渡してくれた
「ありがとう」
「礼なんていらないよ
こうするものらしいしさ」
恥じらいをみせれくれれば可愛い ....
わたしのなまえは ゆきえです
わたしは夏にうまれた ゆきえです
夏にうまれたのに ゆきえなのです
幸せと言う字に 恵まれたと書きます
わたしの半分は 冬にある
そんなことを ....
学生のころ帰省の旅費を稼ぐため、廃材の釘抜きのアルバイトをしたことがある。
真夏の炎天下で一日中、バールやペンチを使って材木の釘を抜く。ただそれだけの単調な作業だった。
毎日、早稲田から荒川行 ....
すこしずつ失いかけている
じぶんのもの
だれかのもの
時間
神経
ほね
膜
すり減らし、こそぎ落とし
さいごには糸になる
糸くずで
とんでいく
どうとでもかまわない
何 ....
くれよんの中でも
はだいろがへりやすい
おさない頃は
けしきよりひとをかきたくて
いっぱいいっぱい
はだいろをつかうけど
あれはなにいろだっけ
怒られるような
名前のくれよんは
なに ....
通称 スイカ畑 という林檎畑がある
父が子供じぶん スイカを作っていた畑で
祖父母が買い求めた時は 杉林だった
杉の木を一本 一本 切り倒して畑にして
すぐに収入に結びつく スイカを作っていた ....
苦しい時に
会う
苦しさは
楽にはならない
でも、会う
会わなければと
勝手に 思う
たわいのない話をし
別れた後に
あいつにも
ひょっとして
苦しい午後 ....
ちりんちりんと風鈴が揺れる
見上げる空は雲が多くて
うとうとと眠る肌に
風が静かに滑っていく
夢の入口で
君がさよならと言った気がした
強い陽射しの中で
弾むように雨は降り
君を追 ....
波打ち際に
打ち上げられた
白
い木の
生
の部分が
別の情報
に置き
換えられ
死
はそれを
流木へと
昇華していった
白
い影が
太陽光に焼かれて
炭化してゆく ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151