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鬼の子に『桃太郎』を朗読させる小学校教師 ピアスを開ける勇気がない鬼 真冬のリビングに
玉葱の皮がひらり
落ちている。
昨夜、
母親が手探りで
カレーかポトフーを
つくろうとしたときに
すり抜けたのだろう。



浴室で、
 ....
七月のある日 兄は ぼくを呼んだ
風通しの良い部屋に一人伏せていた兄は
「今度は帰れないかも知れない」という
「弱気なことを…」
ぼくはそう言ったきり次の言葉が出ない

幼少時父も母も病で ....
 
ひとは、これほど醜いのか

愛は、これほど弱いのか

ただ祈るしかないのか



※2005.7.7 ロンドン同時爆破事件の日によんだ詩
 今、一度


 
一面の雪の朝
私は
兄とかまくらを作る
田んぼ中の
雪を集めて

できました
私たちの秘密基地
しゃがんで入れば十分余裕
通学路からも
はっきり見える
不格好な雪の家

それ ....
ごはんできたよ と 声をかけても
テレビから離れられないでいる
夜の器に盛られた農場は テーブルの上で
少しずつ ふけていく


ブロッコリーの木に
間違えてよじ登った子豚は
降ろ ....
朝の五時半を少し回ったころでした
六畳の畳が漂流し始めたのです
思わず活けようとしていた椿を咥えましたの
そうしてうんと股を開いて立ち上がりました
初めてですこんな太ももの上まで晒しちゃって
 ....
     光のあたらない
     すみっこにこそ
     きらりと光るものが
     ひそんでいる

     目立たなくても
     すみっこの力を
     侮っ ....
ふしあわせは
雨のように降ってくる
不穏な空から予定通りに
稲妻をともなって突然に

傘も持たずに
ぼんやり歩いている時に限って
ふしあわせ予報ははずれて
私の思考と良心はずぶ濡れ ....
外葉をめくったら
白い小さな亀がい
て、脱皮直後の未
防備ゆえのその純
真な甲羅にしばし
じいっと魅入る、
命あるものはみな
平等にそんな生ま
れたてがあった。
 ....
今日も街を行き交うひとびとの影を踏んで歩く

一瞬にして微塵に還るもの
止めどなく細く長く伸びるもの
軽く薄く風に舞うもの

ときどきそれさえも無い人に出会うが
それも街の雑踏の風景の一 ....
おびただしい雫という雫が
都市と都市の間で あらゆる物と物の間で
たがいに伴を呼ぶ
満月のような視座で みえないその糸に命を与えようとしている男のポエジは
蜘蛛の意図のよう
雫と雫がつながり ....
私はちょっと出られないな
きっと
出られない

今さら
とってつけたように
気づく今までは
出られるって信じてたのか
出ようとしつづけることに
意義がある
なんて思っていたか

 ....
    

      すべてが寝静まり
      寝返りと寝言の中で
      やかんを磨く
      あしたはどんな一日に 
      なるだろう
      油で汚れ焼けた ....
 移りゆく事象に
 普遍性を見出そうと
 あなたは時を凍らせた
 記憶という名の冷却剤で

 汗ばむ肌に下着を貼り付け
 冷えた板張りの床の上
 道に迷った子供となって
 膝を抱えて座 ....
畑の隅に雨水を溜めている
ラムネ色した
プラスチック製の風呂桶

畑では老いた夫婦が
腰をかがめて手入れをしている
昔はその
小さなラムネ色の風呂桶に
家族で皆身体を丸めて
入ってい ....
雲ひとつない高笑い
真っ青な永久歯で
空は
高層ビルに喰らいついている

控えめな思い出し笑い
押しつけがましくない暖気で
光は
目抜き通りを撫でている

束の間の微笑み返し
 ....
僕のオペレーティングシステム上では
翻訳されがたい世界や言語

壁伝いに手探りで歩いて行ければ
いつか切れ目にゆきあうだろう

なにかが融合するところまでは歩かなければならない
信号も横 ....
またたくまのすれちがいざま

運転席に乗るドライバーよりも
車の助手席に乗せられた
大きなクマのぬいぐるみは
何も話したくない
少し怒っているようで
私は立ち止まって振り返り
走り去る ....
     家が死んだ
     広い庭に大きな木のある
     昔ながらの家だった
     縁側のあった家は壊され
     大きな木はどこかへ運ばれた
     乾かす洗濯物も ....
雨が降り出した
街が洗われる
忘れた方がいいことが
無数にあった
手を挙げてタクシーを停める
肉球は見えないように
行先を訊かれて
nearと答える
「外国の人?」
車内では
天気 ....
雨に濡れた砂浜にビニール袋を敷いて

途切れなく続く紫の波濤を眺めていると

運動場の端にある雲梯の下で出会った

一匹のコガネムシのことを思い出した

あの頃の私は手に取るように虫の ....
君は僕を
パーツごと
正しい言葉に分けて
時々、音を付けて歌い
だけどけして
名前を呼んではくれない

悔しくて書いた
「探して」と
ひと言だけ記した手紙
赤いポストの前で
 ....
◯ 梅ヶ枝餅→花餅→(雪見だいふく→さくらんぼ餅→安倍川餅)→玉椿→花びら餅


枝垂れ梅の下
並んで歩く
梅のかむざし染まるほほ

(初恋は梅ヶ枝餅の味がしたような、
しなかったよ ....
公園に若いお母さんと小さな女の子がいた
お母さんはベンチに座ってスマホをいじっている
女の子は傍をちょこまか歩きまわる

女の子がお母さんに話しかけても
お母さんはスマホに夢中で返事をしない ....
シュン! シュン! 飛び去る一瞬一瞬
びょう! びょう! 風吹く一秒二秒
塵 散る 満ちる 青い問い
埋もれ生まれたガリガリ亡者
スン! スン! 寸の間 一分二分
掻き毟る両手につかめはしな ....
灯火管制の都会の底では
光を漁って深海魚が徘徊している

魚卵たちの夢は皆カーキ色をおびて
時折光る虹色の粒は
懐疑が延ばす触手に喰われ
光彩を失う
幼魚は皆同じ方向を見てかたまり
群 ....
あなたのみらいのために祈らせてください

そう語りかける女の瞳は
目の前の現実であるわたくしではなく
どこか遠い国を見ているようでした

ミライは
いつの間にか
ミイラにすり変わってい ....
どこでもドアでお遍路巡り
たまさんの自由詩おすすめリスト(4524)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
鬼の子に『桃太郎』を朗読させる小学校教師- 北大路京 ...自由詩1115-2-5
ピアスを開ける勇気がない鬼- 北大路京 ...自由詩615-2-3
窓辺- あおい満 ...自由詩10*15-2-2
寒い夏- イナエ自由詩22*15-2-2
祈り(テロの日)- 殿上 童自由詩20+*15-2-1
雪の家- umineko自由詩16*15-2-1
夜の器- あるみ自由詩11*15-2-1
終ノユメ- ただのみ ...自由詩21*15-1-31
【_すみっこの力_】- 泡沫恋歌自由詩19+*15-1-31
ふっ、しあわせ- nonya自由詩16*15-1-31
夢見るキャベツ- そらの珊 ...自由詩20+15-1-31
影踏み- 梅昆布茶自由詩2115-1-30
がうでぃな_さざなみ- るるりら自由詩17*15-1-29
私は出られない- Lucy自由詩15*15-1-29
やかんと夜と- 石田とわ自由詩17*15-1-27
凍らない水- まーつん自由詩12*15-1-25
畑と風呂桶- 灰泥軽茶自由詩1015-1-25
冬_午前11時30分_快晴- nonya自由詩16*15-1-24
マイOS- 梅昆布茶自由詩1415-1-23
ぬいぐるみ- 灰泥軽茶自由詩1015-1-22
ひとり陽だまり- 石田とわ自由詩10*15-1-20
長靴- やまうち ...自由詩6*15-1-18
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スラッシュ- 衣 ミコ自由詩3*15-1-18
お餅バリエを盛り込みながらの_餅→宇宙_スペクタクル連詩風味- とよよん自由詩8*15-1-18
【_スマホと女の子_】- 泡沫恋歌自由詩17*15-1-17
餓鬼- ただのみ ...自由詩15*15-1-17
暗い虹- イナエ自由詩13*15-1-17
巴里、骸骨寺で- そらの珊 ...自由詩17+*15-1-17
どこでもドアでお遍路巡り- 北大路京 ...自由詩1115-1-17

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