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手は内側を流れる音楽を運動に変換して紙の上に文字としてしたためる。紙に落ちる手の影は皮膚の内側の湿潤で深く染め上げられている。私は友に手紙を書いているのだ。友は声として仕草として視線として輪郭として色 ....

 孤独というものは私の中の腫瘍のようなものだが、それが私の目に付くようになったのはいつの頃からだろうか。私が幼い頃にも孤独はあった。孤独の種があった。孤独の種というものは、母の孤独が、胎児の ....
いとしあの娘のおそい夕食

いとしのタラコスパゲッティ

すこしのびすぎたのは

洗い物がたまってたせい

タラコがこまかくからんでる

海苔も醤油もオリーブオイルも

カルピ ....
 あんなにも忙しくぼくの脚はうごいていたのに
 それいじょうに
 踏みしめていたものの方が素早いなんて
 なので、いつまで此処にいられるか
 ぼくはじっさい
 心もとない気分です
 ....
週末に会いに行く

海辺でおしゃべりする

夜になる

顔が見えなくなって

月明かりの下

今までより君が見えるようになる

言葉が消えていく。
たんぼにたって
まっている

めをとじながら
まっている

いなほをざわめかせて
やってくる

かぜの
れっしゃを
空白にワインを注ぐと
それは好い音がする
高価なものでなくてもかまわない
ワインであることが重要なのだ

瓶の口が空白に触れ
香りが立つと
耳を澄ます
ゆるゆると空白の肌を滑り落ちる
 ....
 泉の下にわたしの心があって
 水を通して わたしは息づく世界を感じていた
 風が起こり 日が陰ろうとも
 何年もの間
 いつも涙目のわたし
 ほんとのことなど 知らないままだった

  ....
家族といっても母とふたり

小さな箱のような部屋を
小さく切り取ったテーブルに
向かい合うことは少ない

たとえば小さい頃は鍵っ子で
学校から帰っても一人
母は生きるために働くことに懸 ....
 消失に見えて 絶えず繰り返しているもの
 見えなくなったと見せかけて
 心には根深く残っている
 が 全く其処になかった……或いはないものとして
 処理されているもの
 そう処理され続けて ....
 君は僕の手のなかで息づき育ち
 あどけない眼差しを世界へ……僕へと向けていた

 余りにもそれが無防備で いたいけで
 愛おしく 慈しんで
 叶うことなら 僕は君を盲目的に
 手のなかに ....
あたしは
妊娠がわかると すぐ
あかちゃんのことを
愛称で呼ぶクセがある

あーちゃん

息子の病状が安定した頃
2番目の子供を授かった

今度はきっと
女の子だ

そう決め ....
  .
きみの瞳の奥にはぼくがいる
ひざを抱えた小さな男の子がいる
裸で寒さに震える細い肩きみの深い
瞳の底にはまだ誰も行ったことがない
  .
きみの瞳の奥には男の子がいる
入ってはい ....
* 冬近し 光の束は 窓の外

何時もと同じように降り注ぐ 太陽の光も
徐々に 時間を狭めていく季節

以前より 高層階なので
少しばかり 温かさに 近くなったと言えど
銀河規模で考えた ....
今年最後の林檎もぎの日は晴れて
山に建つ我が家では霜が降り冷たかったけど
生まれた家の近くの林檎畑に長靴で行くと
陽気で 草露になっている

十月の葉取りから会社の休みには手伝い
雨の日は ....
水のない
冬のプールの
コンクリートの
水色の底に
紅葉が吹き溜る
夏の間
空気のようにあった水は
そこにはない
見知らぬ三毛猫が
かさかさ
足音を残しながら
横切って行った
 
イッチャは鳥の啼き声をあてるのが上手だった。あれはコサメビタキ、あれはヤブサメ・・・。わたしはそれがどんな鳥なのか知らないままに、イッチャの背中に向かってあやふやな相づちを打つのだった。そして、 ....
人類は実に
新たな生命の存在を
吐き気でもって知るのだ
吐き気でもって

つわりは悪阻と書く
なるほど悪詛に違いない
ふしだらに股を開き快楽に耽溺した
メスザルへのささやかなる天罰か
 ....
ボクの脳みそ スパークして 飛び散る
ボクの脳みそ シャッフルして 彼方へ

まぶたの裏でパチパチしているのはなんだ
soda?
気分悪くなった?
それならそうとクスリ飲みなよ
 ....
サンドイッチじゃなくて
ホットサンドイッチだよ
ここは温かいほうがベストだから

あなたのいうことって大抵あてにならない

って言われたって
一体なにが ね なの

秋は秋でも
 ....
お兄ちゃんは アッキー
妹は あっちゅ

ふたりとも「あ」から はじまる

あっちゅの舌たらずを
利発で達者な女の子にかまわれて
いつのまにか ついていたあだ名
「あっちゅ」

語 ....
母は酔って
元恋人に
生まれ変わったら結婚してといった
私の目の前で

かわいそうだから早くしんじゃえ
私はほんとうにそう思った
母の願いを叶えたくなった

母は まるきり弱い女にみ ....
言葉が語る悠久は
その中身を満たすことが出来なくて
時間がいつまでも空洞のまま
波打ち際で形を変える砂の
不確かさに似た悲しさを伴う


二人手を伸ばして誓う永遠も
伸ばした手 ....
過去はなんのためにできるの?
私の歩いてきた時間は消えればいい
風景は残らなくていい
明日さえあればいい

悲しい気持ち風船にして
飛ばす空は想いでいっぱい
ぶつかるから落下してくる
 ....
念のため訊いときたいんだけど
お前らって本当に絶望してんの?
お前らって本当に葛藤してんの?
貧乏だったり孤独だったり童貞だったり
なにかしらそういう事情があるんだか
まあ事情があるにしろな ....
中学の用務員パンパカは
第二グラウンド裏手の平屋に住んでいた
戦争中はラッパ手だったのでパンパカ
短気な爺さんでからかうと怒り出すのでパンパカ
上級生の一部男子は面白がってかまっていた
かば ....
うちの主人の同僚が
姉さん女房でね
職場でも家庭でも
気を使うんだと
しょげてたそうな

ふむふむ
話を聞いてると
なんだか少し
同僚くんに共感してた

うちは彼とは逆で
主人 ....
冷えてうまれゆく朝を
一人でみていた
生ぬるい夜を
壊される秋を
一人で

かなしみは
受け止めることも
受け流すことも
包み込むことも
捨て去ることもできない
そのかなしみ ....
 土屋さん
 百日咳ではありませんでしたよ

あぁ
長引いた風邪は
大人の百日咳ではなかった

そう言われて
病院を出たとたん

おなかが空いてきた

朝 家をでるまで
ずう ....
 
 
かんらんせきに
いしがおかれている

きっとだれかが
せきをとるためおいたのだ

けれどだれもこない
まつりのじかんになっても

ふしぎそうに
いしがてんめつしてる
 ....
乾 加津也さんの自由詩おすすめリスト(4805)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
手をめぐる文学的断章- 葉leaf自由詩6*10-11-23
調和- 葉leaf自由詩1*10-11-23
いとしのタラコスパゲッティ- 吉岡ペペ ...自由詩410-11-23
きせつにサヨウナラをして- 石川敬大自由詩22*10-11-23
でぇと- 短角牛自由詩510-11-23
風の駅- 小川 葉自由詩510-11-23
空白_Ⅱ- 曲がり屋 ...自由詩210-11-23
恋の脅威- きりえし ...自由詩410-11-22
家族の時間- ベンジャ ...自由詩9*10-11-22
さようならの横顔- きりえし ...自由詩4*10-11-22
神の似姿- きりえし ...自由詩2*10-11-22
あーちゃん- 森の猫自由詩14*10-11-22
晩夏- Giton自由詩1*10-11-22
金魚- 藤鈴呼自由詩3*10-11-21
林檎もぎ- 砂木自由詩14*10-11-21
プールサイドの冬- フクスケ自由詩210-11-21
イッチャの背中- せかいの ...自由詩610-11-21
つわる- salco自由詩9*10-11-21
ただしい宇宙のつくりかた- ゆうと自由詩2*10-11-21
遠出- 朧月自由詩210-11-20
あっちゅ(改訂)- 鵜飼千代 ...自由詩14*10-11-20
おんな- 朧月自由詩310-11-19
悠久- 寒雪自由詩210-11-19
水鏡- 朧月自由詩310-11-18
100万円くれ- セガール ...自由詩710-11-18
パンパカ- salco自由詩16+*10-11-18
ふーふ- こころゆ ...自由詩5*10-11-18
一人でみていた- はるな自由詩410-11-18
うどんはどこだ- 森の猫自由詩17+*10-11-18
かんらん石- 小川 葉自由詩3*10-11-17

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