すべてのおすすめ
お袋がいない時は
いつもカップヌードル
孤独なお腹を満たしてくれる。
寂しさを一瞬忘れる。
お湯を注ぎ
3分待って
火傷に気を付けて
はい、召し上がれ
お袋今日も
残業かな
....
雨の日の仕事
行くのが嫌だ
靴下は濡れる
雨着は蒸れる
足元はすべり
視界が悪くて
渋滞している
公園は濡れる。
煙草は吸えず
体は寒くなり
同僚の差入れ
肉まん美味い
かたちのない宝石を
手のひらで転がす九月の午後
孔雀たちはまどろんでいる
淡く実る葡萄の夢を見ながら
例えば其れが レールだったなら
寄り添い過ぎると 事故を起こすから
たまに 歪むのを 許されると するならば
平行四辺形
ゆらゆら 揺れる手には グラス
なみなみに 注がれたるは
....
酒を飲んで暴れる親父が嫌いだ
人の言うことを聞かずに
好き勝手放題
周りから忌み嫌われる
子供の頃から
こいつにだけはなりたくない
そう思って
自分を律して生きてきた
....
私は何も知らない子供の目をして
今日も行くだろう 私の出歩く季節の中を
ぼんやりとざわめきの中で思いをこらし 腰を下ろす
木影は蝉の鋭く鳴く暑い季節もあるだろう
とても穏やかな色彩の晴 ....
電車の座席は
前から二両目
真中のドアから入って
進行方向を向いて左側の一番近く
いつも同じ席に座るよう決めている
これからの一時間
を有意義に
過ごすことを目標に
新書判を開く
ス ....
実のつらなりが
水に映る
逆さになり
雨が来る
遠くと近くの震えが混ざり
小さな 音だけの雨となり
曇へ降る虹
曇から降る虹を見つめる
指のかたちの熱が ....
三年前の誕生日なら覚えている。
好きな女にメールをもらったから。
帰ったらプレゼントのキリンの置物が届いていた。
でも友達づきあいのつもりらしかった。
まぎらわしいことはやめてほしかった。
....
ほんとうに心配なことは
まるごと天に預けよう
あまりに小さいこの両手は
潮騒を秘める貝として、そっと重ねる
どんぐりの双葉はたくましい
芽を出しなさい世界樹
リスたちはみんな
頬ぶくろを持っている
そんなリスたちに運ばれて
埋められて
忘れられて
どこか幼稚園の片隅からでも
天の屋根 ....
憂鬱の中の詩情
生きる理由を探す
窓際に積み重ねられた本の上
黒猫が静かにまどろむ
漆黒のヴェールを纏った貴婦人
何という気品、美しさ
讃えても讃えきれない
神の創造した芸術 ....
窓から忍び足で差し込む
不躾な月光に映し出される
三原色な部屋の中で
目を閉じると
白い影の男が気配なく
同じポーズで座っている
頭の引き出しをかき回して
口元に浮かぶ言 ....
夏のおわりに
大きなからだをゆっくりターンさせて
大好きな夏が帰ってく
ぼくはさようならと手をふる
夏の尾びれのような雨の中
はじけとぶ鱗の中をかけていく
いたいけど聴こえる
あ ....
海岸通りを飛ばせば
忘れられた緑のなかに館があったよ
どこにでもあるようなメルヘン
車で通るたびに見ていた
どこかで見たような顔はもう思いだせないよ
幸せか不幸せ ....
草食系男子だねって言われてむかついたから
俺はもう明日からレタスしか食わねえ
お前がどんなに心を込めて拵えた弁当であっても
俺はもうシューマイの下敷きになったレタスしか食わねえ
残りはそっくり ....
<スクリュー・ドライバー>
時間のネジを緩めたら
傷ついた過去が星空になる
空間のネジを緩めたら
縺れた風景が花園になる
無色透明のネジ回しで
日常の窓枠を ....
立ち止まるひと
立ち止まらないひと
その違いってなんなんだろうね
わたしなんか立ち止まらないひとだと思ってたのに
こんなとこに5年間も立ち止まってしまっていて
指先器用でギターと ....
ボクの息の根の 耐えるシーン
目覚めるのは 朝になりそうだったから?
枝は長過ぎて いつでも刺激を求めてる
可能性の薄い 彼女の子宮に祈りを込めて
二人の可愛い天使(エンジェル)は
....
多摩南野に降る雨がしっとりと僕に優しい。
まるで霧雨の薔薇園にいるみたいだ。
白いヴェールを纏った貴婦人は冷たい微笑を浮かべて佇む。
モネの絵画。
濡れてギラギラと輝く路面はかつて光の ....
ぼんやりと
ゆびさきを見ていると
いつのまにつくられたのだろう
小さな工業地帯ができている
ほんとうは
いけないことなんだけれど
たくさんの需要があるため
煙突からは有害 ....
僕は気取った女が嫌いで
たとえばピアノをがっつりやっていた とか
陸上をやっていたとか
負けず嫌いなんです とか
いろいろ自己顕示をする
やつがだいきらいだということを
飲み屋の横の席に座 ....
あたし自慢じゃないけど
不幸そうな顔を
してしまうことの名人
影が濃くなる夜の
街灯はやなやつで
こっそり隠れていようと
するあたしを照らす
ホームにはふたつの人影
たぶん別れ ....
私は釣り竿もエサも持っていない
なんとなくぼんやりと うつろな今日も 私自身は
何かを考えているようだった けれど 今日も何も釣れなかった
ああ そんなことはどうでもいい
ああ きっと ....
この夏は
すごく暑かったから
キャミとレギンスで
過ごした
冬でも
ぺたぺたと素足で
フローリングを歩く
身体を締め付けるものは
キライ
アクセサリーはしない
アナ ....
夜 お手洗いに起きて
階段をトントンと
降りた
リビングでひそひそと
話す
父と母の声が聞こえた
あの子は冷たい子だね
母は言った
一瞬 なんのことか
わからなかっ ....
カンテラの甘き灯りに照らされて
次第に明るい賑わいの
なかにさらりと着こなしの
背中に帯のひとつあり
する、と抜け出して
目の中に泳ぐ人を捕まえにゆく
裸足で赤い星を踏み
鋏で結び目 ....
25日9月の誕生日
雨が降って寒い、毛布に包まる、羽毛が破けている
こほこほ
煙草を吸う、逆に火をつけていた、燃える
喧嘩した恋人からメールが来る
頭が痛い解読できな ....
週末は 生憎の雨模様
花見は 生憎の雨模様
お盆は 生憎の雨模様
紅葉は 生憎の雨模様
名月は 生憎の雨模様
仕様がないと 布団に入れど
雨音しげく 眠れやしない
これ ....
あの塔の頂に立って
私は何を、視るだろう。
遠方の高見から眺めれば
近過ぎると醜い人の世も
小さい蟻の人々も
昨日喧嘩した家族の憎い顔さえ
愛しく思え
見渡す街の霞 ....
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