すべてのおすすめ
 
 
だいどころで
ピアノをひいている
きょうはやけに
かなしいねいろで
しなずにすんだいのちを
しょくたくにならべていく
おもいだせない
メロディのように
 
  
重ねると傷になるからね
特に完熟
「桃太郎」は品種名
「トマト 妻せつ子」はブランド名
品種による
大玉、ミディ、ミニは、あるけれど
それだけではない、育て方で
品種の普通より小 .... 
秋になったら家を出る
軍手とシャベルを持って遠く遠く
九月いっぱいは歩き続ける
十月は釣りなどして過ごす
十一月が木々を染め出したら
場所を決めて、あとは待つ
落葉を敷きつめてその上に座る .... 
少女達は駅の回りでたむろしていた
少女達は皆乾いていた 
全てのものが無機質な情景の中で
既に前からそこに居たように乾いていた
見えない虫の魂がボウと浮かび上がり
それはまるでカゲロウの .... 
{引用=
せかいのあちこちに
内緒で敷かれている
内緒の線路を走行する
打ちっぱなしの
コンクリートの
でっかいとんねるは
せかいの中身を
くり抜きながら
こわれた部分を直して
 .... 
終わりの果てだと 葉っぱのふち
緑の雲を浮かべた陽気
体を掠めて靴の先で紐をとく
小さな精密が一生懸命
育てた木は また残る
根元に散らばる慈しみと親愛が
腐りはて かさかさに乾い .... 
安全装置を外したら
さぁぶっ放そうぜ
四面楚歌
六道詰んで
八方塞がり
壁、壁、壁
コンプレックスだらけで眠れないくらいに
生きてる事って辛く無いか?
そんな事無いか
煙草が美味しか .... 
鉄塔の切先に白い烏がとまって喚いている 物事の切先に頭の良くない蛸が絡みついて喚いている 夜のえりあしが伸びきった性器に引っ掛って喚いている 敵はどこだ?
白い白い夜明け の向う側に 見えるか  .... 
あの子の 
頭脳はノーベル賞級の学者も認めるほどだ 
そのくせ 
恋に落ちたら 
頭脳も体も 
全部溶けちゃう 
あの子の 
恋はいつも正面衝突 
背の高い男が好みで 
体当たり .... 
こんばんわ。いつも美味しいコーヒーをありがとう。突然こんな手紙を渡してごめんね。
お姉さんの淹れてくれたコーヒーを飲んだ日はビックリするぐらいよく当たるので我ながら驚いています。知ってま .... 
君よ、忘れたもうな 
いかなる時もあかい実を{ルビ包=くる}む 
透きとほった 
ほおづきの殻のあることを  
雨が降ると母譲りのくせ毛が四方に跳ねる。
母の巻き毛は天使のそれだが、
私のそれはケダモノの荒々しさだ。
高校のときの同級生は雨が降ると喜んで、
私の髪を触りにきた。
青毛の馬のたてがみに似 .... 
11月、木々の葉が色づきはらはら落ち始める
北風は来年の暗澹を伝えて道行く人の首根をつかむ
11月、テラスでコーヒー飲んでる女の唇がひび割れて
口蓋で舌が卑怯な男に打電する、シで始まる五段活 .... 
たったひとりでも生きて行ける
そんな強がりを言わないと
孤独に押し潰されそうで
雨は視界を遮るほど激しく
決して止みそうもなかった
ああ
ルックルックとは言わないけれど
せめて西 .... 
「じれったい!」と叫んでいた男の背中にすがりつこうとして
彼が必要としてたのは私じゃないことに気付く
う〜ん、淋しいかも
開けてはいけない扉を自らの意思で開けてしまったのだし
それが愛 .... 
正社員だし、
役職あるし、
見た目より若いって言われるし、
趣味らしき趣味は一応あるし、
休みの日には友達と出かけたり、
時には男の子とデートしたりするし、
合コンだって誘われるし、
ア .... 
詩は 言葉のグラデーション
そこに 恩やメロディーはない
もっともらしい 言い訳や教訓も
自分で少し考えてみたら?
親にも言われなかったこと
言われているような気がするの
すでに
 .... 
魚の小骨のように胸腔にナイフが引っかかっております。
子どもの時分からずっと引っかかっているのです。
(おかしいですか?
 たいして悩みでもないのですが、
 やみつきだなんてとんでもない。 .... 
オレは
うまい詩を書くより
うまいごはんが食べられれば
それでいい
オレは
詩に対する対する向上心より
人間性に対する向上心を持つことが出来れば
それでいい 
酔いすぎたあとの朝の目覚めは
透明な悲しさ
霧の湖の水面に
さざなみがたち
底がゆれる
どこまでも沈めるようでいて
波間にただようしかない
ぼくの影はぼくの形から
女の長い髪が広が .... 
 
 
えきまえでねむる
しらないひとをみとどけて
ごぜんよじごろ
いえにかえる
いちにちもやすまずに
しらないひとは
えきまえでねむり
わたしは
はたらきつづける
さい .... 
君の残り香が漂う
淡いニヒルが在る部屋で
私は一人、朝日を浴びる
悔いることは山程あり
嘆息をつく暇すらない
林檎をほじっては
諦めぬよう口をふさいだ
ただ、君は
何も識らず走 .... 
{引用=
変わらずにやってくる
やわらかな朝に手をふれるのが嫌になった
億千の人の一人でいたかったのに、自分に
うそをつくのに疲れた
少女の箱はもうなにもなくなって
そこから  .... 
(ここもむかしはみんな桑畑じゃった‥) 
年老いた父や母を車に乗せて走っていると必ずそう切り出したのが、今では自分のことのように懐かしい 。
刈り取られた田んぼ/稲架、萎れた葱/大根の葉、 .... 
私は今日も、何一つすることすら今は無い。
一人さまよう私は傘もささずに、
一人私は目を覚ます。
私は雨の中を。
シトシト雨は降り続け、
いくつもの清掃車が外を音を立て通り過ぎる。 .... 
壁を作って守る
情報を、いろんな人を閉ざす
また来てねって言われる、こんなに
知らない人とばかり話す日はない
人形は小さいころ嫌いだった、見られている気がして
捨ててしまった、ぬいぐるみ .... 
わすれものをとりにきました。
でも、ありませんでした。
ぼくはわすれたものがなかったことにして、そっとこころにしまいました。
おとしものをひろいました。
もちぬしをさがしましたが、みつ .... 
影に怯えてる
逃げても
見ないフリをしても
振り払えない
脳裏には
鳴き声を
噛み殺す鳥
泣けばいいのに
たくさん
声が枯れるまで 
今年の仕事を終えたら 
君に贈るであろう恋文を 
旅先で開けば 
ぽつん、と雨が落ちて来て 
便箋は、嬉し涙を 
てらてらと浮かべていた  
遠いちいさな丘のうえで
初夏の梢が水草みたいに揺れていた
命あるもので揺れていないものは無かった
揺れながら皆まっすぐ天を指していた
ひとつとして同じ形の枝は無かった
ところどころ折れて歪ん .... 
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