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ビンに入ったボーキサイトの見本を
男は理科室から盗んで逃げた
俺にはアルミニウムが必要だ
俺にはアルミニウムが必要だ
何度も自分に言い聞かせ
蒸し暑い住宅街の闇を疾走する
息 ....
当たり障りのないものだけど
俺の部屋だって飛行機だと思えば
それは
ビジネスクラスなんかよりも
ずっと快適になるはずさ
酒も机もでっかいテレビだってあるし
毛足の長いカーペットを敷いてる
....
波打ち際に
打ち上げられた
白
い木の
生
の部分が
別の情報
に置き
換えられ
死
はそれを
流木へと
昇華していった
白
い影が
太陽光に焼かれて
炭化してゆく ....
ちのながれの中の
つぶつぶをかんじると
球をおもいうかべて
みずのながれへと変わる
ちの管
と
かわの管
がにていて
ちきゅうのいちぶが
ひとなんだろう
それでも
ちのながれの中 ....
生温かいザリガニが
真夏の都会を歩く
いたるところから車や人や
ラッパの音が聞こえてくる
そんな暮れ方である
炭酸水を買ってくるように言われ
下働きが走る
近道のフェンスを越 ....
窓からの容赦ない日差しを受けて
何年か前を思い出したよ
あの頃はとにかく走っていた
長い廊下を全速力で
階段をひとつ飛ばしふたつ飛ばしで駆け上がって
いつも難しいことを考えて
....
最近、おなじ夢をよくみる。
岩場に立っている。そこからどこへも行けない。見下ろすと深い淵がある。とても飛び降りられる高さではない。踏みだせば死ぬ。死の淵だ。そのような岩の上に立っている。
以前にも ....
大陸に境があるように
海に海域があるように
わたしにもわたしの
ボーダーがある
あなたというボーダー
超えてはならない
神の領域
超え ....
永遠の新兵の手話だけが
僕らの塹壕に響いていた。
時計以外はある世界で
タバコは内臓をさらけ出してる。
クスクスと笑いあって、弾を分けあった。
訓練でしか言えない言葉。
嘘つきだか ....
深夜0時を過ぎ
書き物をする。
書類のチェック
メールの山
コーヒー片手に
雅楽を聞く
時間がゆっくり
流れてゆく
風呂に入り
一日の疲れを
流して
夜空を夢見る
副木が緩んだように感じるのは
早くも筋肉が落ちたからなのか
単に着けそこなっているだけなのか
左肘を傷めてから一週間が経ち
分かっていたつもりでも
それ以上に日常の所作に支障をきたして
....
ひとがそうぞうした
ロボットは
出入りぐちに立って
かんしをしている
ぷろぐらむどおりに
しはいした気になって
飼い犬には手をかまれるから
とおせんぼされて右往左往
そのようすは
か ....
(立方体の個室に、インタビューをするものとされるものがいる)
「子供のころよく見た夢の話です。人をばかにするような引きつった笑い声が、空のほうから聞こえてきます。さっと上を見上げると、なん ....
素直になろうかな
そう思ったとたん
外はひんやり気味の太陽
やっぱり無理
咲いている紫の花を
ながめてそう思う
凛とたつ
それはむずかしいことでもあり
そっけなくゆらゆら
....
書きたいと
ひたすらに願うゆうべに眠る
ことばは
季節を持っていて
と同時に時間も持っている
私はいつも
それらを扱いきれず手放してしまう
夏、は早朝に海に向かって走っている
そう ....
凪
水切り
波紋
跳ねて
ちゃぽん
水から砂に
立ち位置
やや沈む
足首まで砂
だから
靴に砂
後で掻きだす
手で砂
太陽に奉げてから
砂な地面に
奉げた砂
落とす
....
110701
ありふれた放射性同位元素を探し
地球を三周くらいした後に
原始人の顔をした博士が暖簾を潜って入ってきたときに
味噌ラーメンを啜ってい ....
心の底まで
冷え切るようだ
拭いて流して
立ち上がったら
泪が思わず
わいてきて
情けなくなるのさ
今年44の
俺だから
TOTOに一つ
便座に一つ
デカイケツが
はみ出て付 ....
歩きたい
ひとつひとつ
言葉を知っていきたい
赤ん坊はいつか子どもになった
遊びたい
唄いながら
どこまでも駆けていきたい
子どもはい ....
梅雨の季節に君に遭い
雨の中の紫陽花に君をみた
幾重にも重ねた肺胞の中に
君はすべてを吸い取って
僕は君の吐息の中に埋もれた
暑い夏が来て
君の髪から砂粒がさらさら流れ
僕の耳に入り ....
君が教えてくれた
僕はねじれていると
苦しそうに身をよじる
君の姿は
細いけど強いもじ
いっぽんのもじ
人はひとり苦しんで
ねじれてゆくうち
いっぽんのもじになり
想いを奏で ....
暇だったので詩でも書こうと思った
寝付けないのでなんとなくキーボードを叩いてみようと思った
なんとなく体が気だるいので興味の無いテニスの試合なんかをそのままテレビで流しながら
それだけでなん ....
ある日の授業で先生が言った
宇宙を暗唱してください
興奮したように
エントロピーやら引力やら
べらべらと捲くしたてた委員長は
廊下に立たされた
....
潮
明るすぎる崖
やけに落ち着いた たたずまいで立つ
青すぎる空が 海の照り返しで
光が私に立ち上ってくる
憎悪 わたしの憎悪
おもいだせない
憎悪から ここまで ....
靴はかるくて
空は青色
人もまばらな
枯れた海辺で
飴玉がわりの太陽を
半分こして舐めながら
横切る不幸を指差して
かなしい色を
指にともして
柔らかい絵を
ふたりで描 ....
1
朝九時にニコライ堂を右手に見
下りる坂の街路樹は
銀杏のくせに輝く緑
2
靖国通が
花満開だなんて
だれが信じるものだろうか
でも事実なのだから
3
湿気の多いビル ....
すぐ気づいても
遠ざかる距離が悲しくて
どこにあるって確信があった
なのに
その確信もプラスチックの虹玉のように
くしゃくしゃとしぼみ
ちっぽけな捨てられるガムみたいな
塊になってしまう ....
自動世界の歪みに落ち窪んで漏電
浮遊する未浄化のたましいたちが天井に残す曲線は
首吊り縄の正確な模写のようだ
水面の波紋のようないのちの明滅
電気仕掛けとおなじ ....
□衝動
にきび 待機 わたし 廃棄 さすが 宇宙 ほんと コロしたい
ときに 衝動 レモン 齧る ムシが 居たら あっさり 死にたい
ウソを つかず 生活し ていると あなた ....
私が見ている風景は
きっとここには無いのかもしれない
そして ぼんやりと時の中を流れていく
流れる風景を 私は見た
鳥が鳴いている
遥か彼方に見えてきた 風景の中で
私 ....
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