ひとりでできることなんかなかった
凍え死にしそうな精神の極北にさえ
ひとりでできることなんてなかった
嫌われたくないから嘘をついていた
煌めく水面を見つめているとそれがよく分かった
気持ち ....
牢屋、牢屋、続くよ。
行き先知らずバスに乗って三百円払って続いていました。昔から。そのもっと昔から。昔から。昔という字は好きではない。大して鉛筆で書かない字。俺はね。
続くよ続くよ続くよ。好きじゃ ....
考えてみれば
日曜日なんて
ふしぎな日だ
どうして
みんなで休むように
決めてしまった一日が
一週間のうち
たった一度だけ
訪れるのだろう
日曜日は
始まったときから
終 ....
この街には電波塔
巨大電波塔が聳える
この街の灰色の空に
何百年も前からある
天に向かって聳える塔
国芳の巨大な塔に
また、塔が現れる
その塔を見るため
無粋な見物人のために押上が ....
あなたはわたしに間に合わないよ
ずっと
たぶん
それじゃ間にあわないよ
ほら靴ひもが
ほどけてるよ
笑ったり
泣いたり
してごらん
怒ったり
妬んだりしてごらん
....
わたしだって一生懸命走っているのに
なんか自分だけ後ろへひっぱられてる感覚に囚われてしまって
一緒に走ろうねって誓った友達の背中が
だんだんと小さく小さくなってゆく
※
はじ ....
好きやってんでと、うつむくわたし
知ってたよと、うそぶくあなた
きらめくネオンの街で、さようなら、さようなら、
凍えるような
朝
遅刻の崖から身を乗り出し
思う
湯たんぽこの身にくくり付け
布団の海に
身投げしたい
昨日昼寝してん
起きたらなんともいえない虚無感
夢は思い出せなくて
ただ心に埋め方がわからない穴があった
夜ご飯食べて
勉強して
今日は赤い月が見えると ....
ホールインワンみたいに
あなたと出会って好きになるみたいに
月と地球と太陽が一直線になる
めずらしいことだから
自分が何かに上達したみたいに
あなたを最後思って死ねたみたいに
楽しいし嬉 ....
国民的アイドルのプロモ撮影のため
とあるアジアの国を訪れた
川でのダンスを踊るシーンは
流れが速く撮影は難航した
夜は打ち上げを兼ねて宿舎へ
アルコールが溜まり小便をしようと席を立つと
....
おはようございます。
今まで本当にありがとう。
酔い潰れてひっくり返ったり
楽しかったけれど迷惑ばかりかけましたね。
ほんとうにごめんなさい。
あなたが心の葛藤を持っ ....
結婚式はしないかわり、
田舎の親が、
どうしてもと言うから、
結納式というものを、
やることになった。
しかし、
結納とはナンジャラホイ、
わからないので、
由緒正しきホテルに ....
正直に話せば
許せない!
と言ってくる
自分ができないから
何にも話せなくなる。
心を閉じる
関係がなくなってしまう。
胸を痛める
女性のレベルが低い
皆頭が悪い
人に流さ ....
たいして欲のない親父にも幸せ願望はかろうじてあったのですー
ある日親父は彼女には大好きな彼氏がいる事を悟りました
恋愛に悟りなんて必要ねえしと
思われるかもしれませんが
仏陀の ....
空いっぱいの夕やけを見たいとHが言う
寒くない?
うーん、だいじょうぶ。
今日はあったかいし絶好の夕やけ日和よ。
どこがいい?
うーん、
海がすぐちかくにあって、川の流 ....
田舎のモーテルは都会のそれと比べものにならないくらい広い。(そして安い)。どことなく過剰装飾でふるくさい(でも清潔な)クロゼットやバスタブ、けばけばしい色の使い捨てのアメニティ。プレッサーとアイロ ....
その娘はいつの間にか貴女になっていた
貴女の全部を愛しているから
こんな気持ちになれるのだろう
貴女の全部を愛してゆくから
こんな気持ちになれたのだろう
出勤中いつも ....
僕の彼女にはストーカーがいて
僕は2番めのストーカー
夜のアスファルトを這う獣
15の夜から変わらない獣
今日も素面で盗んだバイクで走り廻ってる
軋むベッドを今で ....
自問自答が脳に入力されてゆく
それを出力するようなひとはそばにはいない
傷つけたぶん
苦しめたぶん
ぼくは傷つき苦しまなければならなかった
お灸をしに行った帰り久しぶりに自然と触れ合った
....
あなたは
ずるいことや
わるいことを
いっぱいしてきたけど
だからって
不幸が約束されたわけじゃないし
わたしも
ずるいことや
わるいことを
いっぱいしてきたけど
....
雪だ雪だ雪だ
世界が真っ白
恋の季節
温まりたい
雪合戦して
雪だるま作って
カマクラを作る
手袋はビショビショ
サンタさん願いを
叶えてください。
赤い糸を下さい。
真 ....
【整形手術は進化したの会】
(きみは、 豊胸してるね)
)え、なんでわかるの?
(ヒトも動物だからね)
)今度脱毛するわ
全身脱毛よ
(眉毛もかい?)
)ばかね(笑)眉 ....
もうにじゅうにさいになったの
せいじんしたのはにねんも前のことで
お母さんお母さん、わたしもうおとなになったのよ
たばこがいつのまにかシコウヒンになって
コーヒーもお砂糖さんばいだけで ....
目が覚めたらやっぱりおっちゃんやった おっちゃん
ひとりやったら泣いちゃう おっちゃん
そんなおっちゃん、やさしいしたってやー
ひろげたお店を片付ける
そしてトイレで用を足したなら必ず水を流す
便器の底を覗けば
生きてきた私自身の素性が判る
※
早や店じまいの季節になったものだと
ひろげすぎた店 ....
身体と言葉の境界に沿って
路面電車が夜を走る
ミルクをつなぐ、世界はまだ
つぶやきをやめない
みんな季節
みんな瞬間
みんな波、その動き
みんないつか
割れていきたい
....
大切にしてきた
ぬいぐるみの腕がとれていた
20年来の友の腕が
床の上で冷たくなっていた
押し入れから
小学校の頃使っていた裁縫セットを掘り起こして
普段しない縫合を試みる
....
言葉を飲むから痛む胸
吐き出すことで濁る空気
選べないから
黙ります
いっそこの指も
凍ればいいと
夜空見て想います
{画像=111126115111.jpg}
自由 / フリー でいたい
色々なことに捕らわれていては見失ってしまう
ただ真っ直ぐ向いていたい
でも君は時折ぼくに向かって言う ....
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