仕事を一生懸命するひとが人格者とは限らない
重要なことは考えないで決めている
酒は一日の疲れを酒の疲れにすり替えてくれる
家で飲む酒は川の水のように重い
永遠の緑は情熱の持続を教えてくれている ....
ぼくは病院を経営していた叔父叔母に育てられました
ぼくの部屋は病室でした
かたくて高いベッドと狭い机しかなかったけれどなんの不自由もありませんでした
妹の部屋は病院の最上階、叔父叔母の居住するフ ....
あの小山のてっぺんの公園に
十七のぼくは二十六の女と上った
ふとくてぐねったまっ白いアスファルトの道
したで買ったハンバーガーは
チーズの足腰のない冷えた匂いと
ピクルスと湿っぽいパンの淋し ....
情事のあと
ホテルを出て町をぶらつきたかった
春の夜風がよくなぶってくれている
高知の町にいても
坂本龍馬に思いは馳せない
川面にはさざ波がたっている
それはそう見えるだけで
た ....
汝こぼすなかれ
汝、精を地にこぼすなかれ
一粒の麦・・落ちて、死なずんば、ずんば、んば、あばばばばば
❤
2024年、ウィルスの細胞変性効果に着目し ....
葬式いろの装飾の
さくらのぼんぼり
きみがなまめいた
生理にせがまれて
おれペニス口紅の
スティックになる
つまらない命いろ
葬式いろの装飾の
さくらの ....
さあーびいー、デンシャ。
ションベンしてえ。
あー、あ・あ・あ・あヤりてえ
ヤりてええええぇー。
ねえちゃん
ソコのネーチャン、
10円やるからやらせて
お嬢。
クサい足舐めてあげ ....
相変わらず割り箸が上手く割れない。
しかし最近エコ箸なるものが勢力を増してきて、悩みは解消されつつあるかと思ったのだが、
ラーメン屋なんかであの箸だとツルツルすべって食べずらいという新たな悩み ....
前職を辞めた理由はって面接で問われてもねえ
誰もが正直に答えられるのだろうか
いやらしい上司にセクハラされたからとか
お局様に村八分されましたとか
かくかくしかじかで辞めましたなんて言える ....
片野さんはシステムで
片野さんはその前には詩を書いていた
片野さんがシステムを書き出したので
片野さん、システムですね と言うと
片野さんは、詩ですね、と答えたのだった
片野さんの最終ロ ....
おれ猫好き
猫無表情
猫したり顔
猫困り顔
猫泣き顔
猫笑い顔
猫怒り顔
猫脅し顔
猫そのまんま
咬む猫
吠える猫
眠る猫
そっぽ向く猫
ふとる猫
何かした ....
見慣れた風景が流れてく
電車の中で
「梅は咲いたか、桜はまだか」
そんな言葉を
思い浮かべては
あなたの事を
想うん ....
ぼくの偶然にきみがつながる
きみの必然にぼくがつながる
ねえ、だれか、教えてくれよ
行為の河ははんぶんに出来るの?
海ってほんとうに存在してるの?
こんなぼくできみを ....
うぶごえをあげた春が、もう
街にすがたをみせる
通りの角から
にぎやか過ぎるその声音が、
あたしを助けにきてくれる
手をひくように
階段をのぼったら
勇気をほんのすこしばかり だして ....
使い切れないほどの金はどこへ消えたのか
使い切れないほどの人間はどこに消えたのか
抱えきれないほどの食べ物はどこに消えたのか
ウンザリするくらいの笑顔はどこに消えたのか
この国には ....
墨いろの街道
放たれた欲望は
雨上がりの夜にさえ
涙ながして飛んでゆく
飛んでゆく
好きだけじゃ
足りないみたいだ
このせつなさを
春の切実と名づけ ....
あいつはたぶん
あたしのイキ顔をコレクションしている
でもいい
あいつのためなら
あたしいくらでもエロくなりたい
乳首とクリトリスがとがって痺れて
シーツやあいつの声がふれるたび
あ ....
体温ほどのとろ火で
もうずっと煮つめ合っている
女はなんどめかの
ケイレンでお腹を震わせていた
男のさきっぽには
涙のような汁がうすくたれている
午後五時半
冬の夕暮れ
いっしょに、 ....
八重洲口ではなくて丸ノ内側から出た
ああ、なんだか思い出す
丸ノ内のオフィス街を
ぼくらは昔フェラノ内と呼んだ
丸ノ内のOLと付き合うと
平日ランチのあと
ぼくらはその界隈でフェラさせてい ....
あなたの頭蓋骨を、かき抱く
この胸に熱く
柔らかな髪に包まれた後頭骨に
私の上腕骨を回して
冷たい額の向こうの前頭骨に、頬骨を寄せる
あなたが考えていることが、私の心に伝わってくる
....
ピンクと灰色とブルーが混じり合って
あたりがもうすみれ色になっていた
春にちかい風が吹いた
LEDほどのつめたさが鼻を撫でた
きょうの天気がなんであったのか
わからなくな ....
痩せて行く月を眺めながら
君はにこやかな笑みを魅せ
二人っきりの時間はそんなに無いはずなのに
黒猫は二人の間を取り持つように
しっぽを足に絡み付け媚を売り
君はそれににこやかな顔で応 ....
こんな日にはかぜも湿気てて
死んでるのに
生きてるみたいなお昼まえだ
さとった訳でもないのに
さいきん
胸にくるようなことがなくなった
こんな日にはふゆもほどけて
日だまりの影を送りた ....
もっと簡単にあなたを愛したい
複雑な手続きなど経ることなく
もっと簡単に
もっと簡略に
僕は僕の皮膚を越えて
外に出て行くことはできない
僕から出て行くのは言葉
それは様 ....
疲れてきたのかな?
女子マラソン観てたあの人がつぶやいた
どれどれとテレビの画面を見やれば
折り返しまで先頭グループにいた選手が何度も後ろを振り返った
背後に見えるのは何なんだろう ....
そこに愛があるとしてもだね、
僕には信じられないのさ
質量の問題ではなくて、
これも歴史なんだろうね
***
あなたの母さまにこう言いなさい
「きょうはなんの日です ....
藤沢周平の小説に殺すなというのがある
中二のとき国語の先生が授業で朗読してくれた
先生はいまの私より十歳下だった
先生の野太くて明るい朗読は
鹿児島なまりの抑揚で歌うようだった
不埒な中 ....
というわけで、今回もまた大好きな馬野幹について語りたいと思うのです。
『ラストオナニー』馬野幹
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=125719
....
冷たいゆびで
摘まんだ雪は
わずかにかなしい方へと傾斜し
山裾の町は
湖の名前で呼ぶと
青い空の下で黙って
わたしの声を聞いている
凍った坂の途中から
見渡すと
連なる峰の稜 ....
自分自身を型にはめようとしているのかな
知らず知らずのうちに
「ねばらない」
そんな思いに捉われてしまう
誰かにそそのかされている訳でも
強いられている訳でもないんだけどね
つまる ....
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