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24時間換気の音がうるさくて眠れなくてここに来てる
ひとことダイアリーを見返して思った、俺 ほくろ好きだなって
初恋の子も白い肌に小さな点があって
だから好きになったわけじゃないけど可愛く見えた ....
「もう、あなたのために何もしてあげられないわ」
そう言って大好きな花は枯れてしまった
姉の夢の中で兄は死んだ
復活の予兆だ、と姉は笑った
病院の先生に難病指定だと言われた、と兄も笑った
私は末っ子で甘えたがりだった
子供の頃 母に甘えられなかったのは
兄の心臓が生まれつき悪かったからで
わかってはいても
兄や姉がうけていた優しさが
私には足りなかった
....
投函口は窓に含まれますか?
褪めた月で明日を占いながら
ひび割れたスピーカーの帰り道で独り
ラプソディーが夜の虹を創っている
産まれて間もない頃
抱いていたのは後悔だったことを覚えている
私は三人目 二番目の雄
目の開かない音だけの世界で 母は泣いていた
こうなることを予期しているように
目の開かな ....
陸と海を別つ隔たりなど
無いに等しい
屈折した光さえ
愛せてしまうのだから
陸と海を別つ隔たりなど
無いに等しい
毎日 同じ時間 同じ場所で擦れ違う
名前は知らない
年齢は知らない
どんな声なのか
どんな顔で笑うのか知らない
知り得ているのは 君が
僕を知らないことだけ
毎日 同じ時間 ....
僕のためだと料理を作るエプロン(裸じゃない)姿
そのポニーテールにも魔力を感じる(普段無いとは言ってないよ、一応)
部屋が明るく感じるのは君の笑顔(こっそり変えたワット数の高い蛍光灯を差し ....
いくら待ってもその時は来ない
どこまで歩いても空は終わらない
誰も迎えに来ない疑似逃避行
回復を図って腰を下ろすが
いくら待ってもその時は来ない
道すがら拾った意志だった ....
口を噤んだ鳥は
項垂れた私の真似をして笑顔を待っていた
どんな顔をすれば満足だ?
どんな顔をすれば許してくれる?
口を噤んだ鳥は
項垂れた私の真似をして笑顔を待っていた
大切にしてきた
ぬいぐるみの腕がとれていた
20年来の友の腕が
床の上で冷たくなっていた
押し入れから
小学校の頃使っていた裁縫セットを掘り起こして
普段しない縫合を試みる
....
睫毛が燃える
目の前で煌々と
美しい光景だ
眼球の溶ける痛みと引き換えに
美しい光景だ
「敵を捜せ」
有るが儘を主張するために
乾き始めた体が
今 欲するのは
貴女と云う名の海
ただ 名も無い
いまの“わたし”では
ただ 同じと
海鳥が鳴いた
貴方は頭を撫でるのが下手な人
それでもいいの
不器用な貴方の手で
ぎこちない貴方の手で
貴方の運命に在るだろうか
私の名前は
最後のスタッフロールに在るだろうか
本当に好きだったんだって
手をつないで歩く
後ろ姿を見て思った
愛の可視化?
そんなもののために君を抱いたんじゃない
同じ海 同じ空
同じ愛 違う人
流れに逆らう様には待てはしない
完璧な空間 完璧な時間
流れに逆らう様には待てはしない
同じ距離 同じ質量
同じ愛 違う人
....
それはきっと些細な事で
幾重にも続く過程の先に
変わらない未来だけがまざまざと在り続けるだけ
変化が在ったと云う妄想だけの私は耐えきれずに崩れる
それはきっと些細な事で
幾重 ....
言葉から心根を理解出来ているとはかぎらない
君はまるでオウム
チャーチルのと同じ様に長生きするんだろうな
優しい君はきっと言う
「貶める事なんてないよ」
僕は知ってる
そんな君に甘えてる
有るんだよ
そうする理由も
そうする意味も
繋ぎ止めていたい
惨めなやり方でも
優し ....
理由もなく泣いたんだ
夕暮れの頃
蹲る背中を撫でる雲影は
声を消してはくれないくせに
そっと優しく抱いてくるから
泣いて良いかと聞いたんだ
雲は答えてくれないが
....
薄れは 日々速さヲ増し
浮かブ言葉も崩れて逝って
思イ出ハ 欠片を残さずに
過去ハ ただ黒い壁の様デ
全テヲ選ばず飲み込ンでユく
「君ヘノ思いハ消えナイで」
....
一層の静寂
見詰め合いの中
答えを出すのは何時も君
本当の終わりを呼ぶ声は
まだ愛する者の声
髪を切った君に吹く風は
新しい何かを運んだかな
結えないほど短くなった髪が
少しだけ嬉しそうに揺れた気がした
僕の喉を撫でながら
嬉しそうに君が云う
「私の好きな声を生むここが好き」
その時の君の声が
僕は何より好きなんだ
しびれるくらいみつめあうの
幸せだけじゃない少しの葛藤や不安を束ねながら
しびれるくらいみつめあうの
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