降り止まぬ雨はないっていうけど
それで地固まったのかな?
多摩蘭坂から見上げる雨上がりの夜空は
満天の星降るって感じには程遠くて
やっぱ悔しいけどそれが現実なんだよね
それでも、 ....
カワバタからのメールを朝めがさめて見ようとしたらメールが三件になっていた
ひとつはユキオから
ユキオからは、四月の六月、そのひとことだけだった
ヨシミはたまにユキオに写メだけを送る
ヨシミはそ ....
ジューン・ブライドだね
チャペルの外は太平洋高気圧
反射がすごいね 気絶しそうだまばゆい純白
ブーケを抱えて大切そうに
まるで貴女は幸せの{ルビ女神様=Goddess} おめでとう{ルビお姫様 ....
駅のホームで手を洗う洗う顔も
しがみつくという感覚は燃した
俺は幸福すぎる一人のパパだよ
コンビニの弁当はもういやなの
小さな庭が欲しい朝顔ジョウロ
つるの巻き付く行 ....
相殺しきれなかった存在があたしたちだと思った
相殺されずにのこってしまったのがあたしたちの存在
お父さんのためだけに無駄になるかも知れない晩ご飯をつくっていた
ヨシミはユキオとカワバタど ....
きみは気付いていない
だから
いつもまぶしい太陽から
目を伏せるように
俯き加減で
猫背のまま通りを歩く
きみは気付いていない
本当のきみは
とても魅力的で
本気を出 ....
あんなに焦がれた貴女との花解き
たったの一度ことなるならば
一度だけが故それがこんなに苦しいならば
なければ良かった
そんなに恋しい訳ではなかったが
たった一度の花解き
男は忘れる ....
セックスフレンドを募集します
できればオナニーの上手な女性を
スタイルとか拘りません
美人だとか可愛いとか
さして重要ではありません
ましてや学歴や
収入なんて
まったく気にしません
....
還暦をむかえたばかりのお母さんの夢を見た
このまえの夏ヨシミは姉と姉のこどもとお母さんとで還暦の旅行をした
旅先で見た原始てきな川がつよく流れていてそれは前日までの雨で増水もしていたようだった
....
マネージメントを行う者にとって、[部下に夢を語り、役割の範囲を伝え続け、成果を期待し励ましてゆく]ことは、きわめて重要なことだ
もうひとつ重要なことがある
それは、[部下のリアルタイムの貢 ....
これを愛などと呼ばないで欲しいね
セックスは白痴の時間だよ
会話にもならないこんな行為、誰とでもできる
双方、
己が器官の快楽を追求しているだけだ
ああ、69ね アラビア数字はエロいよね ....
ジョギングする人とすれ違った
ネクタイをゆるめた長身の男の腕をつかみ
バランスをとりながら女が自転車をこいでいた
こんな夜中にこんなところを男女で歩いているとは
ふたりはどれだけ寂しかったのだ ....
岸に咲いてる、雨の花
魂宿る、雨の花
その透明の面影は
何故だかいつも腐らずに
僕の隣で、薫ってゐる。
それは愛人のようであり
それは女神のようであり
いつでも ....
イライラしているとき
心がザワザワしているとき
私は決まって 部屋の掃除をするのです
変なクセ毛ができて なかなか直らない朝にも
チカチカ切れ掛かってるキッチンの蛍光灯にも
まる ....
文通はするけれどお互いの電話番号は知らない
そういう関係はたくさんあっただろう
そしてふたりはたまに会う
一緒に歩いたり美術館を巡ったりご飯を食べたり
そういうふたりはたくさんいただろう
電 ....
この悲しみはひとにやさしくなれる
いちど別れた女となんねんかぶりに会った
肌をふれあわせる以外のことを夜通しした
この女は最愛だったが
ふたりで制度のなかにくるまれることはなか ....
拳を握り立つ女の背中の弓が跳躍する
大地のステップをくぐり抜け
夕映え瞳の奥
火燃ゆるその矢が到達すべき心臓へと導かれ
まさに射抜くのを誰もが目撃した
唇は乱れひとつなく
確信が彼女の ....
お前の母ちゃんの子宮にはアリゾナの青い空があって
乾いたハイウェイ沿いにただ1軒あるガソリンスタンドで
お前の父ちゃんが働いていたんだよ。
ただお前は地下に埋設されたガソリンタンクからではなく
....
知らない言語を聞いている
彼が何を言っているのか、私には分からない
「大好き」かもしれないし
「死んでしまえ」かもしれない
「そこ空いてますか?」かもしれないし
「昨日のテレビがどうした」こ ....
100601
空のコップに
ミネラル水
ミネラル水に
ソーダ加え
掻き混ぜて
ぜて
....
二重世界
破裂した風船
混じる息
ドコにも行かないで
いたって
パーフェクト
純度100%
そんなのは信じられるかい?
ねぇ、
君の話を聞かせてよ
悪魔だろうと
天使だろ ....
ただの鉄塔を見つけた
ただの言葉を思った
傷つけたり不信がらせた
さっきのただの言葉
あとなんにち人間やれば
まともなただの男になれるんだよ
おーい、東京タワー、
おまえは、来年あたり、 ....
結末を先に読み終えた
項を捲るのが怖くなって
途中で其れを破いたんだ
途切れた物語は其処で
時間を止めた儘
結末を知らない儘
灰に為って
この掌から旅立つよ
読まなかった事にし ....
心に
止まない
雨が降る
私の心は
悲しみの
どん底
心が
泣いている
人恋しくて
私の心は
泣いている
なかなか
泣き止まない
泣き止まないから
心は涙で濡れ ....
ひとを責めずに全力を尽くそう
ひとを裁かずに全力を尽くそう
そしてなにものかにお任せてしてしまおう
なにものかはたたずんでいる
世界にみちて存在をしている
責めず裁かず全力を尽くして ....
一目見ただけで
たった一度
すれ違っただけで
あなたに恋をした
ときめく
胸の鼓動が
それからというもの
鳴り続いて
なかなか治まらない
あなただけを
好きでいたい
あな ....
空飛びたいってゆうからさ
『手』貸してやるのさ
泣きたいってゆうからさ
笑いたいってゆうからさ
帰りたいってゆう ....
会社からの帰り道だった
ヨシミは歩道橋から群青を見つめていた
自殺する気などないのに死ぬならいずれこんな場所だと思った
じぶんのカルテ、
群青を見つめているとじぶんのカルテを見つめているようだ ....
世界にはなんの
影響もない速度で高速をぶっ飛ばす
悲しくもないのに晴れやかだ
嬉しくもないのに見つめてる
普通の夜だった
この時代のなんてことはない
どっかのなんてことはない男 ....
今夜ぼくはきみに当たり前のことを言おう
祈りっていうのは、祈るような状況じゃなきゃ、祈らないもんなんだよ、
山登りっていうのは、山を登ってなきゃ、登らないもんなんだよ、
だから今夜ぼ ....
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