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ケルトの白馬のように
ナスカのハチドリたちのように
空を巻き込むように
海と陸とで波が白いよ

空は空で
海と陸とのあわいをも
可笑しく見つめているのだろう
きっと今もいつも

国 ....
                   090426



くじ運が悪い
クジを引く度に思う
どうせ当たらないのだ
すべての運は生まれるまでに使い果たしたのだと
思うことにしているが
 ....
 
 
あんたなんかね
あの時あたしを
見捨てればよかったんだよ

三十半ばを過ぎていた
あの時僕は妻と結婚した
僕の意思で子供をつくったために

安定した職に就いている
幼なじ ....
半世紀も祈り続けて
鳩が太っていく
公園の木は
故郷から引き離された子供のように
ぽつん、ぽつんと育って

生きていこうとする力に
種類なんか無くて
他人の生き様を非難できない
太っ ....
母へと語られる
おもいは
いつもことば少なで

ずいぶんと幼い頃
学校へ行きたがらなかったわたしを
ぴしゃりとしかりつけた
あなたの手のひら
たった一度
手を上げたのはその一度
 ....
  死ぬのが怖いなんて錯覚だ
  誰かに死なれることの方が
  よっぽど怖いじゃない

ブランコに腰をおろした
背もたれのない背によりかかり
ブランコはあたしごとひっくり返る
 ....
 
 
減りもせず
増えもしないものを
あなたはステージの上で
惜しみなく見せている

たくさんの
紙幣や小銭が
あなたへの対価として
支払われていく

夕日のような
スポッ ....
仄ぐらい
図書館の書庫で
あまた題名たち灯りなさい

抜け出して来たりしなくていいから
背表紙に身をあずけたまま
そこで瞬きなさい

かつて星々を
幾つもの星座につないだように
ひ ....
傾いた傘はあんまりにも遠くて、わたしは濡れていた。ふたりとも濡れていた、の。つまり傘なんて役たたずで、わたしはあんまりにもしあわせで、しあわせな濡れかた。の、降りしきる、雨がさくらを散らすのです。零れ .... 僕は右に少し傾いている
君は左に少し傾いている

まったく逆に傾いているのに
傾き具合はほとんど同じだから
二人が向い合せになると
正確に見つめ合ってしまうけれど

僕は君の傾き方 ....
鎮守の森の片隅に
忘れ去られた汲み場がひとつ

錆びたひしゃくを手に取って
したたる水滴を拾い上げる
時間をかけて器を満たし
波打つ水面をただ眺める

森の奥にいる神様のことも
この ....
君の部屋から僕の部屋に
帰宅するまでの1時間半
電車の窓を左から右へと
流れていく夜景とともに
今日一日の出来事が
左から右へ流れていく

それは、たとえば
君が部屋の中で
うとうと ....
青空が、うかんで消えた吐息の記念に
ぼくは、ヴァーミリオンのツツジを植えた。

妻は、ヴァーミリオンが大好きなおんなだけれど
それを見て黙ってしまった。

妻の魅力的な尻のほんの一部にオム ....
私は女ですから、髭を剃るようなことは一生ないものだと思っていました
私はいま髭剃りを手にしているのですよ
少女の私が聞けば目を引ん剥いていることでしょう
何でも機械化する時代ですから
剃刀の刃 ....
ぽん、ぽろりん

転がるように軽く、軽く

錆びた鉄に水玉が落ちる


実体のない柔らかさが

しめやかな心に吸い込まれて

弾けて、溶けて

胸の奥をへそにむか ....
 
 
水に触れると
懐かしくて
飛び込みたくなるけれど
息が出来ないから
死んでしまったあの人や
まだ生まれていないその人は
水の向こうにいるのだろう

何度も水に触れると
く ....
ふきっさらしのこころ

きみのしろいからだ

ぼくをとおせんぼする

珈琲にさそってみる

いたいけなオスになる

みんなのしあわせを

かんがえる立場なのに

新緑は幽霊 ....
{引用=――にんげんは
  抽象する動物なんだな
  (北村太郎「悪の花 2」) }


鳥の目醒めがあって
それから少し遅れて
人間の目醒めがあって
それからだいぶ遅れて
私の目醒 ....
突き抜けた青天から目をそらし
振り返ってしまうことがためらわれ
気付かなかったことにした

水滴ひとつ浮かばない箱を抱えて
所在を見つけようともしなかった
抜けた羽毛を一枚入れて
ふたを ....
もうずいぶんとむかし

あなたはたしか
「砂漠のなかで金の粒をさがすようね」と言った
僕はそれはちょっと違うんじゃないかと言いそこねた

きれいな空をそのままうつしたような海の
ちょうど ....
糊の効いた藍染めをくぐり抜けると
石鹸の香りがいらっしゃいませと迎えてくれる

散歩の途中でみつけたお風呂屋さん
モクレンの香りに誘われて迷い込んだ小路
朝夕通っている駅前通りとはさほど離れ ....
               090420

じっくりことことと
煮詰めるのですと
テレビの中の先生が
無感動に説明しています
感動するのはアシスタント役の
アナウンサー
お客さんの聴 ....
これで最後になったって構わない
そう思って生きてきただろうか
そう思って飯を食い、
語らい、遊び、笑いあっただろうか

ここで途切れても
誰にも心配をかけないで
心置きなく終われるような ....
  日曜日の
  台所
  きみは皿を洗う
  その手はぼくから見えない
  春の水はきっと
  未だつめたいだろう



  形のないものは
  流れる
  痛いほどの ....
 
 
失ったところに立っている
父さんと僕が
二人で写真をを撮った後
ふと思い出したように
西の空を見ている
あの日と同じ
今日という一日も
その一部分に違いなかった
 
  ....
久々に雨が降った翌日、
目が覚めると、南向きの窓から光が差していた。
昨日の天気予報では、今日も雨が降るんじゃなかっただろうか、と
思いながら窓の外をぼんやりと見ていた。
窓の外は、いつもより ....
湯舟から上がり 
シャワーを浴びていた 

足元に汚れたものが
落ちていたので 
シャワーをかける 

しゃがんで見ると 
細い足で 
タイルの{ルビ縁=ふち}にしがみつく 
一匹 ....
{引用=
よけいなものは吹き飛ばして
だいじなものだけ
のこればいい

溢れかえる主張には
ほとほと飽いてしまって
あなたが思っているよりも
実はわたし、身軽です
指図なら要らないの ....
 白色の波形を目でなぞった
うねりは遠く
目を凝らすほど直線的に
街の始まりで折り込まれ
目には見えないまま続いていった
そんなように思う

ひとみに映らないものを見ること
地下鉄の座 ....
朝が墜落する前の静けさに
私とあなたは手を繋いで
ただ狭いベッドにぶら下がっていた
午前五時、東京という街


徹夜明けで、熱のひかない目蓋
ピンク色の境界線がぼやけている、口唇
 ....
kauzakさんの自由詩おすすめリスト(3315)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
砂漠の中の砂時計/海岸前線Ⅰ- 海里自由詩309-4-26
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砂漠の中の砂時計/書架の星座- 海里自由詩209-4-24
- ことこ自由詩4*09-4-23
傾いた二人- nonya自由詩14*09-4-23
水に触れる- あ。自由詩5*09-4-23
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水に触れる- 小川 葉自由詩9*09-4-22
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ぷかり- 恋月 ぴ ...自由詩33*09-4-20
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初夏_そのようにとらえられない- 水町綜助自由詩609-4-16
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