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はじめてみるものばかりでした
はじめてきくことばかりでした

やがてはじめてではない
ものやことばかりがふえていくと
いきることやものとは
そのようにあるのではないかと
おもうように ....
頬にぴたりとはりついた水滴は
前歯から離れないふりかけの海苔のようで
「ア、雨」
と代わりに口から言葉がこぼれる


ビニール傘越しの町の風景は
いつもより少しスローモーションで
焦点 ....
愛を奏でるちいさな小鳥
  ちいさなちいさなちいさな小鳥
あんまりちいさなお声だもので
  愛のおうたが届かない

夢の実の成るちいさな木の芽
  ふわふわふわふわふわふわ木の芽
あんま ....
 
 
競技場の水飲み場で
水を飲んでると
排水口の辺りで溺れてる
蟻がいる

この水飲み場は
いったいだれが作ったものなのか
母に聞いてみる

この街の
誰かが作ったのでしょ ....
いいえ、
私の家は小さなパン屋をやっていたの
海の近くの
海といっても砂浜はなくて
ただひたすらに工場が立ち並んで
そこから荷物を運ぶ踏切のある路地に
オレンジと黄色の屋根のついた ....
おさなごの手で目隠しされたみたいに
まだ薄白くぼんやりとした月は
うろこ雲のすき間から顔を少しだけ見せる

指で四角に切り取って覗き込んでみた
ぼくたちよりうんと長く生きたこの風景は
瑞々 ....
雨なのであじさいを見に行きます
真水が空から降る星の
不思議を傘で受けとめながら{引用=でも七色の八仙花
お酒の雨ならあじさいの
ほろ酔い加減もわかるのに}開いた傘には雨粒の
直径ごとに音程 ....
今宵は日本酒と
いきましょうか?
ウニセン買ってこよう
イカナンもついでに

鮭とばは美味だ
チーズも美味い
ヤキトリもいける
〆はやっぱりラーメンだ

今日のお客は
印鑑すぐに ....
きみが
あまりにもきみでいたがるのは
そのうつくしいこえに
みいられたからなのだろう

わたしもまた
おんなじように
そのこえにみいられているものだから

きっとわたした ....
子供の頃かいま見た大人の世界は
寝ているじぶんに聞こえてくる両親の会話と
めったに入ることもなかった職員室が印象的だ
それを引きずっているからだろうか
お客様の事務所でお客様を待っていると
 ....
今みえる未来は

いろあざやかなネオンが

きらびやかにでも誘惑するように

光輝いていた

記憶は錆び付いて歯車が

うまく噛み合っていなかった

空けていく人の体

い ....
通り雨が過ぎて夕暮れ
虹が出ないかと窓を開ければ
そもさん せっぱと 
がなりたてる小学生が
傘を差したまま歩いた
歩道橋が見えた

やることがないので
テレビは壊れたままで
修理に ....
車がたくさん通る
高速道路のトンネルに
住んでみたい

非常電話の扉の中
さらにその奥
誰にも開けられない
硬い硬いコンクリートの内側
誰にも見つからないように
こっそりと部屋を作っ ....
さようならと言うことが
お別れではないように
決められた夜明けは
訪れないのです、私の朝に

どんな明日が来るのか
誰も知らないから
眠れない夜も
夢見る眠りも
明けてしまえばまぶし ....
つめを噛む
黙っていてものびてくる
そのつめを噛む

噛み切ったぎざぎざの切り口を頬にあて
自らを削ぐように滑らせるとき
痛みとともに描かれる白い線には
まるで罪などないのだ ....
                 改090603


宇宙を旅する
きみの悲しみを
微惑星が消し
抑えがたい憂いは
彗星の尾が運ぶ
激情は、爆発誘発溶融
火球を吹き飛ばす勢いの
遊 ....
 
象の尾に
憎悪がぶら下がってる

冷たい温度で憎しみは
僕の肉に染みついてる

ナメクジの
せわしない足音がする
雨上がりの動物辞典

神様、
席替えしてもいいですか
 ....
セックスのあと遠い耳鳴り

あの日の鼓動を耳が覚えている

ふたりで生きてゆくんだと思った

だけどそうはならなかった

月が外灯よりも白かった

青灰いろの道を自転車で歩いた
 ....
おまえの

細く白い身体が

夏の日差しに消えてしまうようで

俺は

泣いてしまいそうだ
顕微鏡の中で人工のひかりをうけて
雪片が光る
結晶が無言でのびてゆくのを
ぼくは視ていた

浅くつもった雪の中を
きみを迎えにゆく
ローカル線の駅は雪につつまれ
こどもの夢のように光っ ....
セックス、ということばを軽々しく口にして
君は飄々と話をつづけるものだから
僕は何も考えずに「え、いまなんていったの」と聞き返すと
君は「え…バンゲリングベイ…?」とその後に言った言葉を言ったか ....
白熊が死んじゃう、と言って
つけっぱなしの電気を
消してまわる君は
将来、かがくしゃになりたい
という

撒き散らかされた
鳥の餌のシードを片づけていると
芽がでればいいのに、なんて
 ....
少年のような朝ばかり
描かなくたって良いだろう
逃走の夢から不意に放り出され
いい気味と薄笑いを浮かべる
覚めている筈の脚がもつれる
5月の太陽はとうに高くて暑い


南方のビジネスホ ....
 さよなら。ひとりぼっちで家にいたら、クーラーが熱い風を噴出して、私はなにもかもいやんなった。さよなら。町中が重い海風で湿っている夜になにかを考えるのはよそう。セイレーン、私は叫んだりしない。もう、二 .... 「コチラハ廃品回収車デス 
 御家庭デ不用ニナリマシタ 
 テレビ・エアコン・冷蔵庫等 
 壊レテイテモ、構イマセン 」 

夕暮れ時に
2階の窓から眺めると 
我家の前の川沿いの道を  ....
二人で引いたおみくじは
その元旦の初詣の甲斐があったのか

二人とも大吉だった


大吉にも中身が色々あって

満点の大吉もあれば
赤点の大吉もあるということを
同時に ....
 
何かにすがりたいし
君に逢いに行きたい
これ以上ないくらい丸まって眠って
透き通ったものと
いい匂いのするものと
温かいものを少しずつくっつけたりして
昏鐘が呪文のように聞こ ....
ガレージに詰め込んだ昨日を
最果てのリサイクルセンターへ搬入する
オーライオーライ停止線ぎりぎりまで
車をバックさせて
昨日は永遠に昨日じゃないことを知るんだ
ハッチバックあけて
途方もな ....
 
 
一人だけ居残って
いつまでも待ってたけど
母さんは
迎えに来なかった

ふと考えてみたら
僕は高校生になっていた
幼稚園じゃあるまいし
なぜあの時
そんな勘違いしたんだろ ....
ねずみ色のコンクリートが暗く染まる
何か落としものがあったような気がして
歩いて来た道を右から振り返ってみた
つうつうと機械的に落ちるさみだれ

庭に投げられっぱなしの花切り鋏は
いつから ....
kauzakさんの自由詩おすすめリスト(3315)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ア、雨- 小川 葉自由詩209-6-7
ア、雨- ことこ自由詩2*09-6-7
小鳥と木の芽- プル式自由詩509-6-7
水飲み場- 小川 葉自由詩209-6-6
バター・クリーム- フユナ自由詩609-6-6
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踊るミクロラプトル/ファントム・オブ・フォトン- 海里自由詩209-6-5
今宵の月は...- ペポパン ...自由詩6*09-6-5
変声期- 山中 烏 ...自由詩6*09-6-5
大人の世界- 吉岡ペペ ...自由詩909-6-5
偽りの交響曲- こめ自由詩809-6-5
飛んでいった昨日- pur/cran自由詩4*09-6-4
望んではいけないこと- チアーヌ自由詩609-6-4
わくらば- たりぽん ...自由詩609-6-4
「つめを噛むのをやめなさい」- ベンジャ ...自由詩5*09-6-3
偽物賛歌- あおば自由詩10*09-6-3
雨上がり- たもつ自由詩17*09-6-3
遠い耳鳴り- 吉岡ペペ ...自由詩609-6-2
ゆらり- いのせん ...自由詩209-6-2
二月- 非在の虹自由詩409-6-1
イタリアで食べたたらこスパゲッティのことと、スーツの似合わな ...- ピッピ自由詩309-6-1
六月の水球- 佐野権太自由詩40*09-6-1
創書日和【朝】Bitter_Sweet_Morning- 大村 浩 ...自由詩4*09-5-31
雨季- 芳賀梨花 ...自由詩4*09-5-31
デクノボウの詩_- 服部 剛自由詩609-5-31
縁結びのおみくじ- 瀬田行生自由詩17*09-5-31
黎明- 嘉村奈緒自由詩1509-5-30
Nothing's_gonna_change_my_worl ...- 芳賀梨花 ...自由詩4*09-5-30
泣かない人- 小川 葉自由詩209-5-30
季節に置いていくもの- あ。自由詩7*09-5-30

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